大盛況のうちに幕を閉じた「大阪モーターサイクルショー2025」。でもまだバイクの祭典は終わりではありません。
今回は東京・名古屋サイクルショーへ行かれる方に向けて、Hondaブースにて展示される「CBブランド」エリアについてご紹介します!
圧倒的な存在であり続ける「CBブランド」の過去・現在・未来を体験
2025年3月21日よりインテックス大阪で開催された「大阪モーターサイクルショー2025」は大盛況のうちに幕を閉じました。
Hondaブースでは、サプライズモデルとして登場した次世代CBのひとつの回答『CB1000F Concept(コンセプト)』が世界初公開され、そのアンヴェールに、Hondaファンはもちろんのこと、会場に訪れたすべての人々によって大いに盛り上がりました。
しかし、バイクの祭典はまだまだ終わりではありません。3月28〜30日には東京ビッグサイトにて「東京モーターサイクルショー2025」、4月4〜6日には「名古屋モーターサイクルショー2025」が開催されます。
そこで今回は、東京・名古屋モーターサイクルショーのHondaブースに展示される、注目のCBシリーズをピックアップしてお届けします!
ビッグバイクの象徴となった初代 PROJECT BIG-1「CB1000 SUPER FOUR(1992年)」

CB1000 SUPER FOUR(1992年)
Hondaブースには、今から約33年前の1992年に誕生した“初代 PROJECT BIG-1”こと「CB1000 SUPER FOUR(スーパーフォア)」が展示されています。
現在のCB1300シリーズの原点にもなっているPROJECT BIG-1の3つのキーコンセプト「心臓部には水冷4ストロークDOHC直列4気筒エンジンを搭載すること」「その体躯はあくまでもセクシー&ワイルドであること」「走る者の心を魅了する感動性能を有すること」を高次元で具現化し、その後の全てのビッグバイクに大きな影響を与えたモデルです。
最高出力は93PS/8,500rpm、最大トルクは8.6kgf・m/6,000rpmを発揮、さらに燃料タンク容量は当時最大クラスの23Lを誇り、車両重量は260kgとボディサイズから何からすべてが規格外。CB1000 SUPER FOURは瞬く間に大ヒットモデルへと成長していきました。
そこから30年以上たった今でも全く色褪せることがなく、会場に並ぶ他の最新モデルと比べても全く古さを感じさせません。現在のCB1300シリーズの礎を築いたCB1000 SUPER FOURは、今となってはなかなか見られる機会も少ないので、会場でじっくりご覧ください!
有終の美を飾るPROJECT BIG-1「CB1300 SUPER FOUR Final Edition(2025年)」

CB1300 SUPER FOUR Final Edition
そして、2025年2月28日に発売されたばかりの「CB1300 SUPER FOUR Final Edition(ファイナルエディション)」ももちろん展示されています。
1992年のCB1000 SUPER FOURから端を発し、Hondaの大型バイクを代表するモデルとして30年以上、変わらぬ存在感を放ち続けていたCB1300シリーズの最終モデルは“原点回帰”と呼べる落ち着いたデザインになっています。
初代BIG-1へのオマージュを感じさせるカラーリングや燃料タンクの「HONDA」ロゴをメインに、トップブリッジやステアリングステムカラー、スイングアームなどもシルバーで統一。あえて派手さを際立たせず、それでいて所有感を満たしてくれるFinal Editionのエンブレムもタンク上部にデザインされています。

CB1300 SUPER FOUR Final Edition(写真の車両は純正アクセサリーパーツ装着車)
PROJECT BIG-1の集大成として、33年を駆け抜けたCB1300 SUPER FOURの最終モデルは、もうこれ以上何も付加するものなんてない、と思わせてくれる「完成度」の高さを改めて感じさせてくれます。
時代を駆け抜けた“ビッグバイクの象徴”は、泣いても笑ってもこれが最後。会場には純正アクセサリーパーツが装着されたCB1300 SUPER FOUR Final Editionがなんと「跨りOK」で展示されているので、見て触れてじっくり検討できます。跨った時にだけ見える風景を堪能してみてください。
世界初公開!「CB1000F Concept(コンセプト)」は“新世代CB”としてのひとつの回答

CB1000F Concept(参考出品車)
そして、やはり今年のHondaブースの目玉は、次の『CB』に対するHondaからのひとつの回答として登場した「CB1000F Concept(コンセプト)」が世界初披露されたことでしょう。
事前情報として一切アナウンスされることなく、モーターサイクルショー2025開幕までトップシークレットとして開発が進められてきましたから、CB1000F Conceptがアンヴェールされた時は会場全体が歓喜の渦に包まれていました。
ちなみに、このCB1000F Conceptは2020年の大阪モーターサイクルショーで発表された「CB-F コンセプト」をベースとしておらず、全く新しく開発されたモデル。コンセプトモデルではありますが、Hondaのスポーツバイクラインアップの「進化の基準」のひとつのカタチとして具現化したものとなっています。
コンセプトモデルには水冷4ストローク直列4気筒のエンジンが搭載されていますが、そもそもHondaにおける「F」とはバイクの方向性の指標を示すものです。スポーツ性を突き詰める「R」ではなく、幅広いライダーが広範囲で走りを楽しめるオンロードモデルとして開発が進められています。
往年の名車CB750F/900Fをデザイン面でのモチーフとしたCB1000F Conceptは、進化するCBブランドとしての“ひとつのアンサー”であるとHondaは示してくれました。
現段階ではウインカーやミラーなどの保安部品は装着されていませんが、車体の完成度を実物で見た限りではかなり完成度の高いコンセプトモデルになっていましたので、今後の動きにも大いに期待したいところ! 是非とも東京・名古屋のモーターサイクルショー2025で、ご自身の目でお確かめください!
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世界初披露!モリワキが手がけたレーサーカスタム「CB1000F Concept Moriwaki Engineering(参考出品車)」

CB1000F Concept Moriwaki Engineering(参考出品車)
大阪モーターサイクルショー2025で突如発表されたのはCB1000F Concep だけではありませんでした。
なんと「モリワキ・エンジニアリング」が手がけたブルー×イエローのレーシングカスタム「CB1000F Concept Moriwaki Engineering(参考出品車)」も同時に公開されたのです。
モリワキ・エンジニアリングは1973年の創業以来、全日本ロードレースや鈴鹿8耐、motoGPなど数々のレースに挑戦してきたコンストラクター/カスタムパーツメーカーで、Hondaとの関わりも深い老舗ブランド。
現時点では装着されているパーツや諸元などについての詳細は一切明らかになっていませんが、大型のラジエーターとアンダーカウル、剛性を高めたと思われるスイングアームやゼッケン付きのメーターバイザーなど、明らかに“レーシング仕様”にカスタマイズされた“モリワキ・スタイル”になっています。
他にも、domino製グリップやレースで装着が義務付けられているブレーキレバーガードなども装備。燃料タンクはCB1000F Conceptのものをモリワキブルー×イエローでグラフィックされ、ステアリングステムに共付けされたセパレートハンドルなどでカスタムされています。
マフラーにはモリワキから昨年発売されたばかりの「BLADE」シリーズのサイレンサーが装着されていました。ちなみにBLADEとは、その名のとおり日本の伝統的な「日本刀」からインスピレーションを受け、「パワー」「サウンド」「軽量化」「デザイン」というマフラーに欠かせない四つの要素に徹底的にこだわったリプレイスマフラーです。
それにしても、モリワキがここまで仕上げたFコンプリートマシン。ただのカスタムコンセプトモデルではないはず。そして、ゼッケンプレートのナンバー「30」が意味することとは?
モリワキは「鉄フレーム」であることをレギュレーションとした、HSR九州で開催されるレース「鉄馬」にも参戦してきていますから、このバイクでレース参加するなんてこともあり得るのでは⁉︎
いずれにしても、東京・名古屋モーターサイクルショーで実車展示されているので要チェックです!
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世界初披露!HONDA × BEAMS CULTUART「CB1000F meets GUCCIMAZE」(参考出品車)

HONDA × BEAMS CULTUART「CB1000F meets GUCCIMAZE」(参考出品車)
そしてさらに3つ目のサプライズ!
セレクトショップでお馴染みのBEAMSが手掛けるデザインプロジェクト「BEAMS CULTUART」とHondaがタッグを組み、クリエイティブディレクターに世界的なグラフィックデザイナー「GUCCIMAZE(グッチメイズ)」を迎えてデザインされたコンセプトモデル「CB1000F meets GUCCIMAZE」も披露されました。
GUCCIMAZEとは、Red BullやBudweiser、Adidasといった企業ともコラボレーションしている日本出身のグラフィックデザイナーで、メタリックかつ色彩のある立体的なグラフィックを手掛けるアーティスト。
燃料タンクやテールカウルなどにフレアパターン・トライバル調のグラフィックやタイポグラフィなどが描かれ、CB1000F Conceptを全く異なるデザインに落とし込んでいます。こちらも会場で是非チェックしてみてくださいね!
東京・名古屋モーターサイクルショーのHondaブースでCBブランドを体感しよう!
CB1000F Conceptに加えて、2つの異なるコンセプトモデルまで発表されたモーターサイクルショー2025のHondaブース。
この後も東京モーターサイクルショーが3月28日〜30日の3日間、東京ビッグサイトで、そして名古屋モーターサイクルショーは4月4日〜6日に Aichi Sky Expoで開催されます。
Hondaブースには今回紹介したCBブランド以外にもたくさんのニューモデルが展示されていますので、この機会に是非訪れてみてくださいね!
【文/岩瀬孝昌(外部ライター)】