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レーシング女子岡崎静夏の『いつもバイクで!』【PCX編】この上質な乗り心地に「通勤快適」の称号を!

’25年2月に外観が刷新され、さらにカッコよくなったPCXで、大好きな房総半島ツーリングを楽しんだ岡崎静夏さん。ロケの途中では驚きの出来事があり、本当はお伝えしたいけど告知解禁日が……。というわけで、静夏さんのSNSで近々発表!

ルックスはキュートだけど、全日本ロードレース選手権J-GP3クラスに長年参戦し、昨年はランキング4位を獲得した驚速女子!!

ピカイチの快適性を誇り、タンデムユースも無理ナシ


ようやく全日本JーGP3の開幕戦が近づいてきて(記事制作時)、最近はバイクに乗るトレーニングもスタート。
筋力が増えたことで、これまで苦手だった車種でも工夫ができるようになったと実感していて、これを最終的にNSF250Rのライディングにつなげることができれば、昨年以上の成績を残せると信じています!

そんな感じで、気持ちはレースにかなり向いているのですが、今月は原付二種スクーターのPCXをお借りして、市街地や房総半島をたっぷり走ってみました。
この2月にヘッドライトとテールランプのデザイン変更を含む外観刷新を受け、さらに精悍な雰囲気になりましたが、走行性能については従来型と同じ。私にとっては久々の再会です。

PCXには、同じ車体のPCX160もあり、その車格は一般的な原付二種スクーターと比べてやや大きめ。
でも、例えば250ccクラスのフォルツァと比べたらやっぱりスリム&コンパクトで、絶秒なサイズ感がまずは大きな長所です。

フロントホイールが走行安定性に優れる14インチ径で、ホイールベースもやや長め。
これらの恩恵により、原付二種スクーターとしては本当に快適なマシンに仕上がっています。小径ホイールの超小型スクーターと比べたら、ワダチやギャップといった路面の影響を受けづらく、伝わってくる振動も少なめ。
小径ホイールスクーターみたいに動きが過敏すぎることがなく、ハンドリングや車体の動きに安定感があり、上質な走りを市街地でも郊外でも楽しめます。

それでいて、住宅街などの狭い道を走ったときの扱いやすさや気軽さもスポイルされていません。これに大きく貢献しているのは、かなり多めに与えられたハンドル切れ角。
さらに、見た目から想像するより良好な足着き性も、日常での取り回しやすさにつながっています。

ツーリングでも使える優しさと安心感が魅力

 


今回、ちょっとだけタンデムする機会もあったのですが、「後ろに誰かを乗せるなら、やっぱりこれくらいの居住性は用意してあげたい」と感じました。
2人が無理してギュッとシートに収まっている感じがなく、タンデムライダーがしっかり掴めるグラブレールもあるので、後ろの人も安心だし、運転するほうも疲れません。
スタイリングにはオシャレな雰囲気もあるから、「クルマで出動するほどじゃないんだよなあ……」というような近場のランチデートや買い物などにも向いていますね!

いわゆるビッグスクーター系と、機動力に優れるスモールスクーター系の、それぞれがもっている長所を“いいとこ取り”したのがPCXシリーズ。
唯一、悩ましいところがあるとすれば、「125と160のどちらを選ぶか?」でしょう。

車体は同じで、車重は1kgしか差がないので、やはり160のほうがパワー&トルクには余裕があります。
日常の足としてだけで使うというよりは、もう少しレジャー的な要素が多いスクーターなので、高速道路を走れるということも、よりメリットに感じやすいかもしれません。

でもエンジンパワーに関しては、125でも不満がない……どころか、けっこうな力強さ。
もちろん、その場で乗り比べたら違いはあるでしょうが、印象としてはそこまで劇的な差はなく、125でも十分です。
しかも原付二種なら、任意保険をファミリーバイク特約でカバー可能。
そして、駅前などに多い原付二種以下のみ利用できる駐輪場もOKです。
高速道路などを走る機会がほとんどないなら、原付二種版PCXのほうが車体価格と維持費がリーズナブルで(※車両価格はPCXが37万9500円、PCX160が46万2000円)、しかも駐輪に関しては便利に感じると思います。

ただしPCXは、区分こそ原付二種スクーターですが、「通勤快速」なんて表現されるような機動力最優先の小径ホイールモデルとは、やっぱり少し違います。
乗り心地は上質で、コーナリングやブレーキングには安心感があり、ラゲッジスペースは広く、装備も充実。
だからそれこそ一般道オンリーのツーリングも十分楽しめちゃうし、日常の足に使うなら、快速ではなく「通勤快適」と呼ぶのがピッタリです。

’25年型はよりシャープなルックスに変わり、これまで以上に外観も高級志向。ワンランク上の原付二種スクーターを望むなら、唯一無二の存在だと思います!

 

PCX:SHIZUKAの評価

1)スタイリング:先代と比べて、ヘッドライトにホンダのモーターサイクルを思わせるデザインが盛り込まれている印象。全体的にオシャレです。
2)スポーツ性:基本的には、スポーティに乗るという発想に至らないスクーター。でも「無理か?」と聞かれたら、そういうわけでもないんです。
3)ツーリング:高速道路は利用できないけど、走りに安心感があり、出先で見劣りせず、荷物もたっぷり積めて……と、意外とツーリング向き!
4)街乗り:上品で常識ある走りをする人には、本当にぴったり。狭い場所でも、多めに確保されたハンドル切れ角のおかげで扱いやすさを感じます。
5)コストパフォーマンス:原付二種スクーターとしては高価ですが、PCXの走りと装備はワンランク上。性能や機能に対するコスパはいいと思います!

SHIZUKAのお気に入りポイント

【最新バージョンはさらにイケメン顔】
デビュー当初から、スタイリッシュな外観を特徴としてきましたが、モデルチェンジごとに磨かれ、’25年2月発売の最新モデルはよりシャープな顔つきになりました。相変わらず全体的な質感にも優れていて、抜群のルックスです!

【タンデムユースも配慮した秀逸設計】
シートの長さと幅に余裕があり、リヤスポイラー風のデザインながら持ちやすさも考慮されているグラブレールもあるため、原付二種だけどタンデムもかなり快適です。ま、私は「後ろに乗る」ではなく「乗せる」ほうですけどね。

(クレジット)
●まとめ:田宮 徹 ●写真:楠堂亜希
※当記事は(株)内外出版社ヤングマシン掲載記事(2025年6月号)の内容を編集・再構成したものです。

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