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話題の電動原付バイク『EM1 e:』に次世代電動バイクの『SC e: Concept』も!2024年モーターサイクルショーで見ておきたい、電動バイクのこれから

近年、エンジンから電動へ移行する流れが各業界で囁かれています。
クルマではひと足先に電動自動車が街を走っていますが、最近ではバイクの世界にも電動が登場し、2023年にはホンダからバッテリー交換式の電動原付バイクである EM1 e: が登場しました。

2024年モーターサイクルショーには EM1 e: の他に、更に次の電動世代として注目されているSC e: Conceptも展示されます!
今回はモーターサイクルショーホンダブースに展示される電動モデルの注目ポイントを紹介していきます!

街に馴染むデザイン

こちらが今回展示される EM1 e: です。

「電動バイクって見た目がどれも電動っぽすぎて乗っているイメージがつかない」と思われる方もいるんじゃないでしょうか。
実際今世の中に出回っている電動バイクには様々なデザインのバイクがありますが、明らかにエンジン車とは違ったデザインのものも多く、いざ街で乗ったら目立ちすぎて注目の的になってしまうじゃないか、という不安も。

しかし EM1 e: はそういった面がしっかり考えられていて、電動バイクであり、エンジン車とは違っていますが、見慣れている原付のデザインとかけ離れすぎていないため、街で乗っていてもエンジン車と同じように走ることができます。

これは EM1 e: を街で実際に使った時の様子。
周りは皆エンジン車ですが、 EM1 e: もまわりに馴染んでいます。

EM1 e: のデザインには電動原付としての先進的な部分を表現するだけでなく、これまで慣れ親しんできた原付が電動に置き換わった、としても違和感のないデザインに落とし込んでいます。

これは是非実車を目の前にして見てほしい部分なのですが、ライトのデザインやハンドル周り、モーター周り、テールカウル、テールランプなど、電動バイクらしい先進的な物を感じつつも、みんなが知っているこれまでの原付のデザインから大きくかけ離れない、馴染みやすいデザインになっています。

街で使う原付なら、先進的で見たことがないデザインよりも、見た目はあまり変わらないけど実は電動原付、という方が使いやすいはず!
実際に筆者(ライター佐藤)は街で EM1 e: を使ってみましたが、デザインから来るこういった部分は様々なシュチュエーションで重宝しました。

「実際に自分が使うなら…」という体で EM1 e: の実車を前にすると、これまで見えていなかった気づきがあるかもしれません!

車体の大きさも跨って確認できる

EM1 e: は排気量換算で50cc相当のモーターを搭載した電動原付ですが、車体の大きさは一般的なエンジン原付に比べて一回りほど大きくなっています。
125ccクラスの車体サイズに近いため、 EM1 e: が気になってる方はここも実際に跨って確認しておきたいポイントです。

しかし、車体の大きさはデメリットではなく、車体の安定性や安心感のあるハンドリングに貢献しています。

タイヤサイズを見てみても、一般的な原付きのダンクが前後10インチに対し、EM1 e: は前12インチ、後10インチを採用しています。
乗り比べてみても EM1 e: は50ccクラス以上の安定感があり、特に前タイヤが大きいため回頭性は抜群!

それを頭に入れたうえで跨ってサイズ確認するだけでも具体的なイメージが膨らんでいくと思います。

バッテリー着脱はこんな感じ

EM1 e:の動力源はHonda Mobile Power Pack e:というバッテリーがシート下のスペースに取り付けられています。
街の移動用として使うならバッテリーを使い切る前に車体から取り外して家の中で充電し、翌日バッテリーを装着して発車、という流れになります。

モーターサイクルショーでは実際に着脱はできないものの、Honda Mobile Power Pack e:の展示は予定されています。

ちなみに、筆者(ライター佐藤)は使っているとき何度も着脱しましたが、成人男性なら片手で持てる程度の重さでした。

方法も簡単で、流れとしてはシート開けてバーを2段階引いてバッテリーを引き抜くだけ。
装着は逆の手順をするだけなので、ほぼ抜き差しだけとも言える作業です。

電動バイクの使い勝手の良さ

まだまだ完全には世間に馴染みきっていない電動バイクですが、エンジン車ではできなかった使い勝手の良さを持っています。

まず一番は静音性。
エンジン車ではエンジンを始動して発進するために回転を上げて、となりますが、 EM1 e: はキーを回してスイッチを押したらあとはほぼ無音のまま前に進んでいきます。
エンジン車でも原付ならそこまで音は気になりませんが、さすがに深夜帯は気が引ける、という方も多いと思います。

EM1 e: ならいつでも人の迷惑にならない音量で走ることができ、それは家からの発進時も、街中を走っている最中も常に静かに走ることができます。

2つ目は燃費の良さ。
エンジン車ではないので厳密には燃費ではなく、電費なんですが、ガソリンを全く使わない EM1 e: は一般的なエンジン原付きよりも燃費が良く、非常に経済的です。

おまけにガソリンスタンドを必要とせず、家と目的地の往復だけで完結できるため、ガソリンスタンドを求めて走る必要はありません。

しかし航続距離はガソリン車よりも短いため、必ずしも EM1 e: が全ての原付ライダーに適している、というわけではないと思います。
ですが今エンジン車の原付に乗っているけど、 EM1 e: のほうがライフスタイル的に合ってる、という方は多いはず!
これを気にこれから主流になってくるであろう EM1 e: に跨ってみて、感触を確かめてみてください!

注目のSC e: Conceptも!


モーターサイクルショーでは原付二種相当の電動コンセプトモデル、SC e: Concept(エスシー イー コンセプト)も展示されます。
EM1 e: は50cc相当の原付一種で、SC e: Conceptは125cc相当の原付二種クラス。
Honda Mobile Power Pack e:が2本装着されています。

コンセプトモデルのため、詳細情報は発表されていませんが、これから125cc相当の電動モデルとして登場してくるのは濃厚なので、こちらも是非注目してみてください!

モーターサイクルショーへ実車を見に行こう!

小排気量クラス電動モデルはこれからもっと伸びていくジャンルだと思います。
エンジンより加速が鋭く、静かで燃費も良いので、 EM1 e: をきっかけに原付バイクに乗り始める方だけでなく、今エンジン車の原付に乗っていて、次乗り換えるときに電動へと置き換わることで増えていくと思います。

大きな排気量のファンバイクならまだしも、移動メインのスクータータイプなら電動モデルのメリットがどんどん増えているので、気になっている方はモーターサイクルショーで実車を見てみてください!

【文/佐藤快(外部ライター)】

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