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排気音がない電動のEM1 e:なら走りながら野鳥の声が聞こえる?電動バイクだからこそ楽しいライトな林道ツーリング

電動バイクはエンジン車と違って動力がモーターのため、乗り方や楽しみ方が少し変わってきます。
現状電動バイクは楽しむものというよりも、環境にやさしく安く移動できる、EM1 e: はそんな電動バイクのホンダ初となる一般ユーザー向けモデル。
電動ならではの遊び方ができます。

今回は電動バイクの「排気音がない」というポイントにフォーカスして、自然を満喫する林道ツーリングに行ってみました!

電動の静けさは自然を感じられる?

EM1 e: は50cc相当の電動バイクのため、バイクの免許がなくても車の免許で乗ることができます。
今回、EM1 e: に乗ってもらったユキさんも、保有免許は車の免許のみです。

リアホイールの中にあるモーターは、スロットルを開けるとほとんど無音で車体を前に押し出します。
かすかにモーター音は聞こえますが、聞こうとしなければほとんど聞こえないので、エンジン車とは比べ物にならないくらい静かです。

初動はエンジン車よりパワフルで、スロットルを開けた瞬間から加速していくため、停まってまた発進、のような流れはエンジン車よりもストレスフリー!

バッテリーは交換式となっていて、諸元値上では満タン状態から約53km※1の走行が可能。
フル充電にかかる電気代は、満タン時のガソリン代と比較して約1/3程度の料金。かなり経済的な乗り物です。

※1.30 km/h定地走行テスト値。一充電走行距離は、定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。一充電走行距離は、車速一定で走行した実測にもとづいた値です。

普段聞こえてない音が聞こえる

早速舗装された林道に入ってみました。
街中を走っているときも静かなんですが、周りに車がいない森の中ではその静かさがより際立ちます。

エンジン車では気づきませんでしたが、水の流れる音や風で木が揺れる音など「森の音」は入った時点ですぐに聴くことができます。
走りながらでもこの音が聞こえるのが凄いところ!

走っているのを後ろから聞いてみると、かすかに「ミー…」というモーター音は小さく聞こえますが、実際に運転してみるとモーターが自分より後ろにあるため、後続車よりも運転している側のほうが静かでした。

森の中は想像していたよりも常に色んな音が聞こえてきましたが、そもそも森の中ってこんな音するんだ!、とこれまでエンジン音にかき消されていた音がたくさんあったことにビックリ!

エンジンと違ってスピードを上げるとエンジン音も大きくなる、ということはなく、常にほぼ一定の音量なのでスピードを上げても森の音と風切り音しか聞こえてきません。
20km/hあたりがちょうどよく森の音を聴きながら移動できるので、自然を目と耳で感じながら林道を進んでいきます。

 

舗装林道だからできること

今回走ったのは千葉県市原市にある舗装林道。
林道と聞くと土や石がゴロゴロ転がった獣道をオフロードバイクで走るイメージがありますが、そもそもスクーターのEM1 e:では本格的な林道は走行できません。
オフロードも厳しいので、今回走った林道は最初から最後までアスファルトで舗装された林道です。

林道の入り口や中間地点には注意書きがあり、大型車の走行禁止や、通行止めの恐れがあることを教えてくれます。
今回林道を最後まで抜けようと思ってましたが、途中で倒木があり、その部分のみ通行止めとなっていました。
林道の中にはバイクで走ってはいけない林道も数多くあるので、林道に入る前に看板などをよく見て確認しておきましょう。

舗装林道とは言え、森の中なので場所によっては道の中心に土があったり、折れた木が散らばっていたりするので一般道と同じようには走れません。
スピードを出して走っていると突然こういった障害物がある可能性もあるので、自然を楽しみながらも今自分が走っているのは林道だということを忘れず、先の様子をしっかり確認しながら走りましょう。

電動スクーターだからライトに楽しめる

川のせせらぎ、木々が揺れる音を聴きながらしばらく走ってみると、森の音だけでなく普段は見もしない道脇の植物にも目が行きます。
もちろん安全運転しているんですが、ユキさんにとっては自分のバイクの音がしないことが運転の余裕に繋がり、結果普段より広い視野で運転できているんだとか。

街中では見ない植物を集めて家で飾るために収集開始!

「可愛い!」「これ綺麗!」を連呼しながら気になった植物を集めていきます。
こういった林道に大きなバイクで来たらこんなことしている余裕はありませんが、電動なら停まって再発進することが全く苦じゃないので、気になったらウインカーを出して停まって、次へという走り方が楽しめました。

今回収集した植物は大丈夫でしたが、中には触っただけで皮膚がかぶれたりするものもあるので、詳しい人と一緒に行くか、触る前にスマホで種類を調べることをおすすめします。
好みの植物をたくさん見つけて大満足のユキさん。

結果5種類ほど集めることができたのでバックに挿して先に進みます。
林道ツーリングがこんなにライトに、しかも原付クラスの電動バイクで楽しめるとは思いませんでした。

耳を澄ませば野鳥も聞こえる

林道を進んで頂点付近だと思われるところで停まってヘルメットを外してみると、「ピヨピヨ」とか「ホーホケキョ」とかいろんな野鳥の声が聴こえる!!
正直森の中では森の音がメインで野鳥のさえずりはそれほど聞こえてきませんでしたが、木々が上にかぶさっていない場所でヘルメットを外したら聞くことができました。

林道ツーリングではこれまでバイクのハードな面での魅力しか感じていませんでしたが、自然の中を探検するという意味では EM1 e: のおかげで、新しい楽しみ方を見つけることができました。

EM1 e: はこれまでエンジン車では特に面白みを感じなかったシュチュエーションでも、気づいていなかった新しい魅力を教えてくれる乗り物でもあるので、移動手段としてだけでなく遊べるバイクとしても是非使ってみてください!

【文/佐藤快(外部ライター)】

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