電動バイクである「EM1 e:」はバッテリーを家で充電して走るため、エンジン車とは操作方法が違ったり、エンジン車にはない工程があります。
今回はそんな「EM1 e:」の乗り方から充電方法まで、読んでおけば買った次の日から正しく乗れる方法を解説していきます!
走り出すまでの流れ
まずはEM1 e:を始動させ、走り出すまでの流れを解説します。
最初はスタンドをはらって、前・後輪とも地面に着地させます。
EM1 e:はセンタースタンドのみとなっており、サイドスタンドはありません。
センタースタンドがかかっている状態では後輪が浮いているため、車体を前方向に押すことでセンタースタンドが自動的に収納されます。
この時、勢いよく押し出すのではなく、ゆっくり力をかけて『コトン』とゆっくり地面に降りるように調整しながら降ろしましょう。
前・後輪どちらかのブレーキをゆるくかけながら勢いを調整するのも一つの手です。
次にEM1e:にまたがったら、キースイッチを回します。
EM1 e:はOFFの状態から一段階時計回りに回したところがONの位置です。
キーを回すとメーターにオープニングが表示され、終了すると速度やバッテリー残量などが表示される画面に切り替わります。
この時点ではスロットルを開けても前に進まず、メーターには「PUSH START」が点滅表示されます。
次にブレーキを握った状態でハンドルスイッチ右側のモータースタートスイッチ(イナズママークのボタン、エンジン車の場合はセルスイッチのある位置にあるボタン)を押します。
これを押すとメーター上部に「READY」と表示され、これで初めて走り出せる状態になります。
あとは急加速しないようにスロットルを徐々に開けて発進しましょう。
EM1 e: の操作方法
EM1 e:の操作方法は一般的なエンジン車バイク(原付スクーター)と変わりません。
右手がスロットル、右手レバーが前輪ブレーキ、左手レバーが後輪ブレーキです。
EM1 e: はHonda独自の「コンビブレーキ」を搭載しているため、左のレバー(後輪ブレーキ)をにぎるだけでも前・後輪バランスよくブレーキがかかります。
ですが、ブレーキングの基本は左右のブレーキレバー(前・後輪ブレーキ)を同時に操作すること。ブレーキをかけるときは左右のブレーキレバーを同時に使いましょう(前7:後3のイメージ)。
スロットル操作はエンジン車よりも鋭く加速していくため、いきなりスロットル全開にするのではなく、徐々にスロットルを開けてスピードに合わせて調整するようにしましょう。
停車するまでの流れ
次に停車する際は安全な場所に停車させ、キースイッチをオフにします。
オフにしてからスタンドをかけることでスロットルを開けてしまうなどの誤動作を防止するため、必ず最初にキーをオフにしてから作業しましょう。
キーをオフにしたら車体左側に立ちセンタースタンドに足をかけ、体重を乗せてスタンドをかけます。
400ccなど大きなバイクのセンタースタンドはひと苦労ですが、EM1 e: は比較的軽い原付一種クラスのバイクなので力に自身のない方でも比較的簡単にかけることができると思います。
この時左足から右足へ体重移動させることになりますが、イメージとしては体を支えている軸足を左から右に移すイメージをすると簡単にかけることができます。
またEM1 e: はシート脇にグリップが付いているため、ここに手をかけて軽く持ち上げるようにしてスタンドを掛けると軽い動作で操作することができます。
バッテリーの着脱・充電
EM1 e: のバッテリーの積載場所はシート下のスペースです。
キーをシート下に挿して回すとシートのロックが外れ、軽くシートが浮くので手でシートを完全に起こしましょう。
ロックプレートを起こす
ホルダーハンドルを起こす
次にバッテリーをロックしているロックプレートを起こします。
シート前方に1つ、それを起こすとバッテリー上部でバッテリーをロックしているホルダーハンドルにアクセスでき、これを起こすとバッテリーが取り出せる状態になります。
少々重いですが男性なら片手で持ち上げられる重さです。
プレートもバッテリー積載時と同じ状態に戻してからシートを閉じましょう。
充電はワンタッチ
EM1 e: の充電器は斜め横方向にバッテリーを入れる形状となっており、バッテリー上部のスタンドを持ったまま充電器にスライドさせて入れれば充電が開始されます。
最大6時間で満充電することができます。充電中はファンが回ることもあるため、玄関やガレージなど居住スペースとは違う場所で充電するのがおすすめです。
また、バッテリーを車両に積載するときにバッテリーボックス内に異物があると正しく取り付けできないだけでなく、発煙や発火の原因となることもあるので、必ず異物がないか確認をしましょう。
電動ならではのEM1 e: ライフ
電動バイクはガソリン車と違ってガソリンスタンドに行く必要がありません。
またオイル交換やエアクリーナー交換などエンジンに必要な整備ポイントがないため、エンジン車に比べてバイクに慣れていない方でも維持しやすく、乗りやすいモデルとなっています。
しかし逆に電動にしかない始動方法や充電などもあるので、正しい電動バイクの操作方法を覚えてEM1 e: ライフを満喫してください!
▶ 「EM1 e:」製品情報はこちら
※実際に「EM1 e:」に乗車する際には、必ず「取扱説明書」を良く読んで正しい操作と安全運転を心掛けてください。
【文/佐藤快(外部ライター)】