ロープライスなのに装備も充実。ホンダ2021年モデル期待の『レブル1100(Rebel 1100)』ですが、実際のところ乗ってみての味わいはどうなんだ?
まずはスポーツ性より『クルーザー』としての味わいを
クルーザーをこよなく愛する私(北岡)として、まずレブル1100(Rebel 1100)で気になるところは『エンジンの味わい』です。
ホンダの大型バイク、そして『レブル』シリーズなんですから、スポーティも大切にされていることはわかります。
でも、やっぱりクルーザー愛好家として『味わい』が気になるって訳ですね。
ちなみにご存じの人も多いかと思いますが、レブル1100の心臓部はアドベンチャーバイク『アフリカツイン(CRF1100L Africa Twin)』シリーズに搭載されているエンジンをクルーザー向けにアレンジしたもの、となります。
旅バイクであるアフリカツインですから、エンジンの味わいも備えていることは知っています。だけど『味わい』っていうのは数値化できないもので、それがクルーザーの世界観にフィットするかは未知数。
そして個人的に気になっているのは、アフリカツインのエンジンよりも『フライホイールの質量を32%アップさせている』ということです。
フライホイールの話を掘り下げていくとメカの教室みたいになっちゃうので、ざっくり感覚でお話しますが、個人的にフライホイールが重いバイクっていうのは走りに重厚感が出ると思っています。
特に低回転でスロットルを一定にして流しているとき。そして、そのクルージング状態から加速するとき。
そういう時にスパッと加速せず、良い意味で『半瞬のタメ』を感じてからスドッ!と路面を蹴り出して走るような快感。その感覚がレブル1100にあるかどうか……
レブル1100には独特の『味』がある
その点について言うと確かに、レブル1100のエンジンには『味わい』があります。だけどそれは、古典的なクルーザーとはすこし趣が違うものでした。
サウンドは2気筒らしく腹に響く重い低音が心地いい。でもエンジンの振動は大排気量クルーザーとしては控え目だと思う。
ただ、ヒトの感覚って言うのは優れているので『ひとつの点』だけをクローズアップしてフィーリングを感じるものじゃありません。音も振動も、それこそ乗車姿勢や車両重量までを含めて『全体で感じる』ものです。
その感覚で言うレブル1100には、ちゃんとクルーザーらしさが含まれてる。
だけど昔ながらのクルーザーと違うのは『重厚さ』だけで終わっていないこと。
クルーザーらしいフィーリングを作り出しつつ、快適さやパワー感も同居させて『レブルとしての味わい』という独特の世界観を目指したんじゃないか?と感じました。
ですから、昔ながらのクルーザーファンがレブル1100に乗ると『いい感じ。だけどちょっと軽めかな?』という印象を持つかもしれません。
強いて言うなら、味わいのある高性能ツアラーと重厚なクルーザーのフィーリングを足して2で割ったような感覚とでも言いましょうか……
レブル1100の『味わい』には好感が持てる
ただ、誤解の無いように言っておかないといけないのが、それで『味わいが足りない』とは感じないっていうこと。
それこそフライホイール質量アップの効果かもしれませんが、クルージング中のドロドロとした回転フィーリングやサウンドも合わさって『十分以上に』クルーザーとして快感があります。
ちなみに今回はDCT仕様車で、バイクが自動的に低回転をうまく使ってくれるおかげで一層、味わいを強く感じられたことも要因だと思います。
むしろ昨今のクルーザーはとんでもない大排気量車が多い(1800ccとか)ことを考えるとよくここまで1100ccで重厚さを出してきたなと感心するレベルでした。
結論として言うなら、レブル1100の『クルーザーとしての味わい』に文句無し。
そして、その先にホンダの世界が広がっているのがレブル1100です。
実際のところ……スロットルワイドオープンにビビるくらい、めちゃくちゃ速いっ!?
【文/北岡博樹(外部ライター)】
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