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まさかの超エキサイティング! 新型『CL250』の峠道が楽しすぎて驚くしかない!?【ホンダの道は1日にしてならず/Honda CL250 試乗インプレ④ 峠編】

街を飛び出して郊外へと走り出し、高速道路でも良い仕事をしてくれたCL250。
だけどワインディングや未舗装路での楽しさは、その比じゃありませんでした!

ロードスポーツ顔負けレベルにコーナリングが面白い!

これ本当にスクランブラー?

オフロードへ向かう道すがらのワインディングでCL250に対して抱いたのは、そんな気持ちでした。

CL250は基本コンセプトのひとつとして「市街地からアウトドアフィールドまで幅広いシチュエーションを気軽に楽しめるバイク」みたいなニュアンスを持っているんですが、そんなバイクで走ったワインディングが……なんというか楽しすぎる。ちょっとしたオンロードスポーツ顔負けレベルでワインディングをスポーティに走れてしまうんです。

楽しさの原点は、どんな回転域でも弾けるようなパワー感で加速するエンジンなんですが、その動力性能を受け止める車体側の完成度の高さが『パーフェクト!』と言いたくなるほどにすばらしい。バイクでワインディングを走ることを楽しむために、必要なものが全部揃ってる。そんな風に感じています。

その中でも、まず印象的だったブレーキとフロントフォークの秀逸な完成度。

レトロモダンな見た目からは想像もつかないほど、自由自在のブレーキングが決まります。

ブレーキング時に感じる剛性感というか、ブレーキレバーの操作の中に『しっかり感』があって、いま自分がどれくらいの強さでブレーキを掛けているかが手に取るようにわかります。これはきちんとストローク感がありながらも、きちんと減衰が効いている優秀なフロントフォークのおかげ。タイヤの性能を乗り手が引き出しやすいんです。

また、バイクが寝ていく速度は基本的に穏やかなので、ライダーは落ち着いて車体を傾けていくことができます。この時、フロント19インチというホイールサイズによって、前輪がイメージした走行ラインよりもタイヤ1本分くらい外を回っていくように感じるので、その修正のために半瞬だけ待つ。時間にしたらそれこそ1秒にも満たないくらい。そうするとイメージ通りの走行ラインが描けます。

この間、車体はずっと安定したまま。どこにも怖さがありません。そして、コーナーの脱出ラインにバイクが乗ったら思い切ってアクセルを開けるだけ!

スロットルオンできちんと後輪が路面を捉えたのを感じたら、あとはもう単気筒スポーツの醍醐味を全身で味わうことができます。これがヤバい。めちゃくちゃ楽しい!?

さらにスポーティな走りもOK

ただしオフロード走行も想定した前後サスペンションは、そうは言ってもストローク量があるので、バンク中に大きめのギャップを踏むと、すこしだけ挙動が乱れることがあります。でも、そういうコーナーはギアをひとつ下げて、意図的に強めのエンジンブレーキを使い、車体姿勢を押さえつけてやればOK。不安な挙動は消すことができます。

でも、そうしてギアを下げると、今度は次のコーナーまでのストレート区間で回転が頭打ちしそうなシチュエーションに陥りやすくなる……はずなんだけど、ここで素晴らしいのがエンジン!

CL250にはタコメーターが無いので正確な回転数はわからないんですが『ヤバい、レッドゾーンいっちゃうかも!?』と思っても、信じてアクセルを開け続ける。そこで、このエンジンはもうひと伸びする。高回転域で炸裂する排気音! そして、そのまま次のコーナーまで届く!?

……快感。

ぶっちゃけ言いますが、お目当てのオフロードに入る前から、ワインディングでもう満足しちゃったくらいです。走っているうちにライディングフォームもだんだんスポーティになってきちゃって、だけどそれすらCL250は受け入れて走ってくれて。いや、そういうバイクじゃないはずなんだけど!

本当に驚くしかない走りでした……このオンロードの峠で積極的にライダーが操る楽しさ、バイクでスポーツする醍醐味を存分に味わえるバイクだと思います。

言ってしまいますが……個人的には、完璧でした。

でも、CL250がここまでオンロードの峠が楽しめる車体のセッティングってことは、オフロードはどうなるんだ? もし中途半端に終わっちゃってたら『スクランブラー』としては本末転倒だと思うんだけどっ!?

▶▶「Honda CL250 試乗インプレ⑤ オフロード編」もご覧ください。

【文/北岡博樹(外部ライター)】

ホンダ『CL250』に乗ってみたいなら!

 

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