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冬は『バッテリー上がり』に要注意! 油断してるとソレは突然やってくる!?【バイクライフ・ステップアップ講座/バッテリー編】

冬はバイクに乗る機会が減り勝ちだとは思いますが『たまには乗らなきゃ!』と思って準備しても、いざ走り出そうとしたら“バイクが動かない”なんてトラブルが多くなります。そうならないためにも、冬はまず『バッテリーの健康』に気を配っておきましょう!

久々に走ろうとしたら……エンジンが掛からない!?

寒くなってきたけど、たまにはバイクに乗らないと!

乗らないバイクっていうのは傷むものなので、定期的に動かしてあげるのに越したことはありません。だけど、いざ今日はバイクに乗るぞ!と奮起して走り出そうとして……

エンジンを始動させるセルボタンを押しても、ウンともスンとも言わない。もしくは弱々しくセルモーターが回って、エンジンが始動する前に止まってしまってエンジンが掛からない。

実はこれ『冬によくあるトラブル』の代表格。そして、その原因は『バッテリーの劣化』であることがほとんどです。

現代のバイクはバッテリーが命

しかもこれ、わりと突然起こります。バイクに詳しい人であれば「あ、バッテリーがもうダメかも」と気づくことができると思いますが、初心者の人の場合「この前まで元気に走ってたのになんで!?」と、けっこう焦ることになる可能性が高いです。

ちなみにバイクのバッテリーで現在、主流となるのは密閉型のMFバッテリーと呼ばれるタイプで、その中には希硫酸(通称バッテリー液)が封入されています。そして、それが化学反応を起こすことによってバイクに電気を供給したり、車両側の充電装置(発電機)が発生した電気を蓄えたりする仕組みになっているんですが、気温が下がるとその化学反応を起こす力が弱くなる。するとバッテリーはエンジン始動に必要な電気を蓄えることができず、ある日突然『エンジンが掛からない!?』というトラブルを引き起こすんです。

それに加えてバッテリーっていうのは消耗品なので、長期間使っていると徐々にその性能が劣化していきます。そういった“劣化したバッテリー”に冬の寒さがトドメを刺す。そのため冬場は『バッテリー上がり』というトラブルが増加するんです。

そして、ここで気を付けたいのが、この『突然のバッテリー上がり』が出先でいきなり起こることがあること。

出発時は走り出せたのに、再度エンジンを掛けようとしたら掛からない。こうなると基本的にはお手上げで、ロードサービスを呼んで救助してもらうか、トラブルに対応できるお店まで根性でバイクを押すしかありません。この『バッテリーの突然死』はバッテリー本体の寿命(使用限界)とも関わることなので冬場に限った話ではありませんが、先にも言ったように、冬の寒さに追い討ちをかけられることによって、その発生率はハネ上がります。

意気揚々と出かけたまでは良かったけど、帰ることができない。そんな事態は、誰だって避けたいものです。

バッテリートラブルを防止するためには?

じゃあバッテリートラブルを避けるためにはどうすればいいか?

答えは至ってシンプルで『プロの人にバッテリーの状態をチェックしてもらう』ことに限ります。バッテリーの健康状態は目で見てわかるものではありません。専用のバッテリーチェッカーで点検して、まだ使える状態なら補充電、寿命が近い場合は新品に交換。それしかないと思っておいてください。

気を付けたいのは『もうちょっと使えるかも……』という素人判断で劣化したバッテリーをそのまま使い続けることです。それをすると、結果的に余計な出費や苦労をすることになりかねません。

バッテリートラブルは即、バイクが走行できない状態に直結するため、あくまで『消耗品』と割り切ってなるべく良好な状態をキープする。それが最終的に楽しいバイクライフにつながります。

今使ってるバッテリーって、前はいつ交換したんだっけ? という場合は、是非一度、お店でプロの人に診てもらってください。バッテリートラブルはオーナーの気配りによって未然に防ぐことができるものです。バイクが大好きだから冬でもガンガン走りたい! そう思っているライダーの人は、愛車のバッテリーのことも、これを機にちょっとだけ気にかけてみてくださいね!

【文/北岡博樹(外部ライター)】

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