野田さんは学生時代に二輪免許を取得してから今までホンダのバイクばかり乗り継いできました。
そんな野田さんが最近購入したのがCRF1100L Africa Twin。
どんな経緯でこのバイクを選んだのでしょう?
ホンダを乗り継いだバイク歴
野田さんがバイクの免許を取ったのは大学2年生の時でした。
「すぐにバイクを買いました。CBR250Rです。阿蘇の近くに住んでいたので、大学時代はCBR250Rで阿蘇を走り回っていました。」
その後就職して四国に赴任。
CBR250Rを手放しますが、バイクがない生活が寂しくなってXLR250Bajaを新車で購入します。
この頃は四国の林道を走り回っていました。
少ししてから転職し、熊本に戻り結婚。
私生活が忙しくなったこともあってXLR250Bajaを売却することになりました。
「バイクがないとやっぱり欲しくなってくるんです。それで2018年に今度はスーパーカブ110を購入しました。60周年記念モデルです。熊本工場で作られるようになったことで親近感もありました。」
スーパーカブ110は素晴らしいバイクでしたが、乗っているとパワーのあるバイクが欲しくなってきてCB400 SUPER FOURを増車。
バイクの写真を撮るのが好きだという野田さんは、愛車CB400 SUPER FOURの写真をフォトコンテストに応募。
賞をもらったこともありました。
この頃は2台を使い分けるバイクライフに満足していました。
CRF1100L Africa Twinとの出会い
野田さんは2023年に大型二輪免許を取得します。
すぐ大型に乗り替えるつもりはなかったのだと言います。
ところがホンダドリーム東熊本でCRF1100L Africa Twinを目にします。
吸い寄せられるようにバイクに近づき、跨がらせてもらった瞬間にバイクと通じるものが。
「またがった瞬間に『良いな』『これだったら足つきや取り回しもいけそう』って思って、その場で注文してしまいました。」
野田さんが学生時代から憧れていたのがアフリカツインでした。
いつか乗りたいと思いつつ、仕事や子育てに追われて大型二輪免許を取得することすらできていませんでした。
そんな想いが新型CRF1100L Africa Twinにまたがった瞬間に蘇ってきたのでしょう。
実は野田さん、XL750 TRANSALPにも興味が出てきたところでした。
「スペックを見て、自分の使い方に一番あっているのはXL750 TRANSALPではないかと思っていました。」
もちろん購入を決めるときも一瞬XL750 TRANSALPのことが脳裏をよぎりました。
「CRF1100L Africa Twinの現車を見てデザインで決めました。特にフロンカウルやヘッドライトのデザインが気に入っています。」
乗りやすさに感動
CRF1100L Africa Twinは野田さんにとって初めてのビックバイクです。
中型から乗り換えれば、多少は苦労するかもしれないと覚悟していました。
しかし納車されて走り出した瞬間、そんな心配は霧散してしまいます。
「ものすごく乗りやすくてびっくりしました。気難しさがまったくなかったんです。ビックバイクの大きさも気になりませんでした。逆に自分の体格にマッチしているなと思ったくらいです。CRF1100L Africa Twinに乗るようになってから、小さい排気量のバイクが窮屈に感じるようになってしまいました。」
野田さんはスーパーカブのような乗りやすさをCRF1100L Africa Twinに感じたと言います。
スーパーカブは、初めてバイクに乗る人でも簡単に運転できることを考えて開発されました。
そんなスーパーカブをイメージしてしまうほどCRF1100L Africa Twinはフレンドリーなバイクだったのです。
270度クランクのエンジンフィーリングも野田さんを満足させてくれているようです。
「ツインの鼓動感や排気音はとてもいいですね。低中速からの鼓動を感じながら力強く加速していく感じが気に入っています。」
電子制御の完成度の高さに関しては、身を持って体感したことがあるそうです。
実は野田さん、納車されたばかりの時、リアタイヤを滑らせてしまったことがありました。
冷え切っていたタイヤや路面条件などによって滑りやすい状況になっていたようです。
バイクがバンクしていた状態で、つい小排気量車の感覚でスロットルを大きく開けてリアタイヤを滑らせてしまったのです。
瞬時にトラクションコントロールが介入したおかげで体制を崩すこともなく、そのまま何事もなかったかのように走っていたのだとか。
「リアタイヤが滑ったなと思った瞬間、トラクションコントロールが介入したことがわかりましした。電子制御の優秀さを知って感動しました。」
路面状況が良くないコンディションではさらにありがたさを感じます。
「ウッカリしてドロドロのところに入ってしまったことがあったんです。でもABSとトラクションコントロールがタイヤの滑りを最小限にしてくれるから、バイクを倒さずにすみました。」
そして気に入っているのはオプションのクイックシフター。
野田さんのCRF1100L Africa Twinはマニュアルミッションですが、購入時にクイックシフターを装着しています。
「クイックシフターがあったら便利そうだなと思って装着してもらいました。低いギアでシフトするときはある低度ショックがあるのではないかと思っていたんですが、まったくショックはありません。2速から1速にシフトダウンするようなときでもブリッパーが効いて、スムーズにシフトダウンされます。すごく使いやすいシステムです。」
ノンビリ走るだけで楽しい
野田さんは、CRF1100L Africa Twinを忙しい仕事の合間の気分転換に使っているのだと言います。
「自営業なので自宅で働いていて天気がいい日はちょっと気分転換に阿蘇を走ることが多いですね。南阿蘇に住んでいるので15分くらい走ると色々なワインディングに行くことができるんです。」
まとまった休みを取ることができず、まだロングツーリングには行けていないということですが、阿蘇周辺はバイクで走って楽しいルートが多いのでまったく不満はない様子。
「4気筒のバイクに乗っていた時は、峠を攻めないといけないような感じになっていたんですが、CRF1100L Africa Twinは急かされる感じがありません。低中速の鼓動感と排気音を楽しみながらユックリ走っていても楽しい。それにサスペンションが素晴らしいから乗り心地がとても良いんです。時々クルマに乗ると『あれ、こんなに乗り心地が悪かったかな』って思ってしまうくらいです。」
いつかはオフロードも走ってみたい
バイクの写真を撮るのが好きなので、良い写真が撮れそうな場所を探してバイクを走らせることも少なくありません。
「ちょっとしたあぜ道の先に良い撮影スポットがあることが多いんです。そんなときにCRF1100L Africa Twinだと躊躇せず入っていけます。」
ただし本格的なオフロードはまだこれから。
「このバイクで真剣にオフロードを攻めるほどの体力とテクニックがないもので、今はオンロードが中心なんですが、いつかは林道を走りたいと思っていてオフロードブーツも買ったし、ガード類も装着しているんです。」
「今はオンロードよりのタイヤがついているので、今度交換するときにオフロードを走れるアドベンチャー用のタイヤにしようと思っています。」
体とバイクの準備は少しずつ整えているところのようです。
Dax125を増車したわけ
CRF1100L Africa Twinを購入して、しばらくしてからDax125の購入を決めます。
「ビックバイクに乗っていたらセカンドバイクが欲しくなりました。近所に買い物に行くときとか便利じゃないですか。」
セカンドバイク候補はDax125一択でした。
「Dax125のデザインが好きでした。パイクで一番重視するのはデザインなんです。性能はその次ですね。」
Dax125は両方の点で野田さんの要求を満たしていました。
「CRF1100L Africa Twinで入っていくのが難しいかもしれないと思うような林道はDax125で下見に行くんです。 だからDax125のほうがオフロードを走っています。」
ところで野田さんはなぜずっとホンダのバイクに乗ってきたのでしょう?
「なんだかホンダのバイクが自分の肌に一番合うんですよ。エンジンやシフトのフィーリングとか、そういう部分が乗っていてシックリくるんです。」
いつまでもバイクで走りたい
とても不思議なことですが野田さんはCRF1100L Africa Twinに乗り始めてから健康状態がとても良くなったと言います。
「首や腰の痛みが取れなくてよく整体に行っていたんです。それが不思議なことにCRF1100L Africa Twinで走るようになってから、とても体の調子が良くなってきました。整体の先生にも驚かれるくらい。音や振動が人間の身体に良い刺激を与えているのかもしれませんね。」
野田さんは健康を維持しながら、永くバイクに乗り続けていきたいのだそうです。
「阿蘇で80歳くらいのライダーと会ったことがあるんです。60年ぶりの阿蘇だということで、神奈川から高速を使わず一般道で来られていました。私はまだ50歳ですが、人生いつ何があるかわかりません。だから好きなバイクに乗り続けていたい。そして阿蘇で出会ったベテランライダーのようにいつまでもバイクに乗っていたと思います。」
CRF1100L Africa Twinには一生乗り続けたいと思ったと野田さんは言います。
きっと野田さんは、これからも阿蘇の素晴らしい景色の中をCRF1100L Africa TwinとDax125で走り続けるのでしょう。
※今回の取材は阿蘇のライダースカフェTorqueにご協力いただきました。
住所 〒869-2235 熊本県阿蘇市狩尾1360-2
電話 080-2489-1140
Rider’s Cafe Torque
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【文/後藤武(外部ライター)】