バイクは公共交通機関のように時間に縛られることなく、自由に行動できるというのも魅力の一つです。
そんなバイクの利点を活かし、夜に走る夜ツーという楽しみ方があります。
今回はそんな EM1 e: を使った夜ツーについて解説、ご紹介していきます!
エンジン車ではありえない静かさの EM1 e:
EM1 e: はエンジンではなくモーターのみが搭載されたスクータータイプの電動バイクです。
エンジン車は始動した時点でセルモーターの音、エンジンの排気音が出ますが、EM1 e: は始動から発進、加速、停止までほとんど音を感じることなく、一連の動作をスムーズに行うことができます。
かすかに聞こえるのはタイヤのロードノイズと、フロントブレーキを掛けたときにディスクが擦れる音のみで、その他は「ミー…」という微かなモーター音しか音を発しません。
エンジンを搭載しているハイブリッド車よりも静かに乗ることができます。
シート下のスペースにはバッテリーが搭載されており、エンジン車のように広いスペースはありませんが、後方に小物を入れるスペースが確保されています。
またフロントインナーラックにはドリンクホルダーや袋をかけられるコンビニフックなども搭載されており、スクーターとしての機能もしっかり備わっています。
電動バイクとして静かなだけでなく、スクーターとして便利な機能も搭載されている EM1 e: は移動の足としてはもちろん、ツーリングマシンとしても楽しく遊べるバイク。
50cc相当のパワーなので、大きなバイクのように遠方へのツーリングなどは厳しいですが、逆に大きなバイクでは絶対にできない静音ツーリングができるため、夜に強いんです。
ここからは実際に EM1 e: を夜に使ってみて便利だったことや、楽しい遊び方を紹介していきます!
誰の迷惑にもならない深夜の移動
大前提として日中活動して夜は家で大人しく、というのが一番ですが、時には深夜動きたくなる時がライダーにはあるはずです。
しかしエンジン車の場合、いくら音を立てずにそっと駐輪場やガレージから出しても、エンジンを始動した時点で深夜にはふさわしくない騒音になってしまいます。
特に都心では純正マフラーであろうと人によっては不快に感じられてしまうため、気軽に深夜に動く事はできません。
しかし、始動から発進、停止まで静音で行える EM1 e: なら、エンジン車よりも圧倒的に迷惑にならず、何なら耳を澄ませていても気づかないレベルの音量で出掛けることができます。
住宅街に住んでいる方も EM1 e: が走っていても普段と全く変わらない音量なので、ご近所さんへの配慮はバッチリ!
ライトは始動した時点で光るので、そこは一般的なバイクと同じですが、よほど特殊な場所でない限り、人の家を照らしてしまうことはないはずなので、深夜でも誰にも迷惑をかけず出掛けることができるんです。
この点はエンジン車と最も違うポイントなので、いざ EM1 e: に乗ったら重宝するポイントです。
だからといって狙って住宅街を走るのはモラル的にも、安全面でも好ましくないため、最低限に控えるべきかと思いますが、深夜帯に友達の家に行く際などにも便利。
もちろんコンビニや自動販売機など近場の移動でも同じく迷惑になりにくいので、エンジン車では気を使っていた部分も EM1 e: なら自然と解決できるものがありました。
友達同士で深夜ツーリングにも
もう一つやってみて面白かったのは、 EM1 e: 同士でのツーリング。
僕(ライター佐藤)は普段大きなエンジンバイクに乗っていて、友人も250ccクラスのエンジン車に乗っています。
その友人とはツーリングなんて何度もやってきたんですが、お互いに EM1 e: に乗ってツーリングしてみるとこれまでとは明らかに違った楽しみがありました。
まずエンジンを始動する、というある意味ツーリングのオープニング的な動作が無いため、ヌルっと始まってお互い無音のまま走り始めます。
ライダーってなぜかエンジンを始動すると気合が入ってしまうので、エンジンを始動したら「よっしゃ行くぞ!」的な呼吸があるんですが、 EM1 e: はキーを回してスイッチを押すだけ。
最初はこれが味気ないなーなんて思ったこともありましたが、気合を入れなくて良いので普段よりずっと楽に、純粋に走ることに没頭できる魅力があることにしばらく使ってみてから気づきました。
信号待ちでは「あそこ曲がったこと無いから行ってみようぜ」とか「あっちで光ってる下に行ってみよう」とか、話す内容はツーリングと同じなんですが、なぜだかいつもより凄くライトに感じます。
まるで高校生の時初めて原付という乗り物を手に入れて、友達と走りに行ったようなテンションに近い感覚。
普段からバイクに乗っている同士だし、原付で走ったこともありましたが、こんな純粋な少年のようなバイクの楽しみ方ができたのは EM1 e: だけ。
適度に走って、飯食って解散、という夜ツー定番の流れとなりましたが、いつものツーリングでは感じられない楽しみがありました。
同じバイクという乗り物ではありますが、電動というだけで今バイクに乗っているライダーも新しい乗り物として楽しむことができるので、「いやーやっぱエンジンっしょ!」と言っているライダーほど一度こういった遊び方をしてみて欲しいと思います。
電源としても使える
EM1 e: はUSBソケットを標準装備しているため、スマホの充電はもちろん、USB電源としても使うことができます。
持ち運びできるUSB電源のケトルで温めてコーヒーや紅茶を飲む、というのも乙な楽しみ方。
ただしバッテリーを消費するため、遠方に行く際は控えた方がいいですが、バイクから電源が取れるというのは大きな強みです。
[USBソケット]
※定格 10.5 W (5 V、2.1 A)まで使用可。
※USBソケットはメインスイッチがオンの状態でお使いください。また、接続する機器や充電用アダプターの仕様などによっては、充電・使用できない場合があります。
※運転中のスマートフォン、携帯電話などの操作・通話はおやめください。
夜寝る前の“ちょっとだけ”を満たしてくれる
EM1 e: の魅力はバイクとは言え、エンジン車よりもずっと気軽に乗れて楽しめること。
ご飯を食べて風呂に入って寝る前に30分など、夜少しだけ遊びたい時間を EM1 e: は満たしてくれます。
晴れた夜にちょっと星を見に、というのも楽しい使い方でした。
同じマシンで日中は足として使って、夜は遊びマシンとしても使えるというのはスクーターでもできますが、 EM1 e: のほうが誰にも迷惑をかけず、自由に楽しめるはず。
EM1 e: が家にあれば誰でも簡単にできることなので是非トライしてみてください!
【文/佐藤快(外部ライター)】