電動バイクである EM1 e: は50cc原付バイクのカテゴリーになるため、二輪免許が無くても普通自動車免許を持っている方なら運転することができます。
ですから、 EM1 e: は日常的にクルマをメインに使っている方の新たな移動手段としても、取り入れやすい乗り物です。
今回は普段、クルマと自転車をメインに使って通勤している兄弟が、ほぼ初めてのバイクとなる EM1 e: に乗ったときに感じたことをご紹介していきます。
普段の移動はクルマがメインの兄弟
今回モデルとなってくれたのは普段の移動はクルマと自転車をメインに使っている兄弟2人。
お兄さんは29歳、弟さんは25歳の社会人です。
家から職場に向かう通勤はクルマか自転車を使用し、少し遠出する際はクルマを利用しているため、これまでバイクに対してほとんど縁がありませんでした。
弟さんは何度か友人の原付バイクに乗ったことがあるそうですが、その時はクルマ移動とのスピードのギャップに驚いたそうです。
バイクに対して興味はあるけど乗るきっかけが無かった兄弟ですが、電動バイクには興味があるんだとか。
今回は、 EM1 e: を普段の生活で使ってみてもらう形でレポートをしてもらいました。
バイクに乗る事がほぼ初体験でも乗れる?
まずは弟さんから EM1 e: 初体験。
以前乗った友人の原付スクーターと操作はほぼ同じなので、一発目から問題なく乗り始めることができました。
弟)エンジンの原付スクーターは乗ったことがあったんですが、電動は初体験で未知の領域でした。勝手なイメージで電動ってエンジンと違ってON・OFFがハッキリしてそうだなと思っていて、加速減速が激しそうなイメージをしてました。でも実際乗ってみたらそんなことはなくて思ったよりも緩やかに加速していきます。スロットルの開け具合に対して実際に出るスピードも想像通りだし、変に意識せずとも自然にコントロールできました。
弟)個人的にクルマはスポーツカーが好きなんですが、そういった迫力ある加速みたいなのはできません。でもその分常に安全なスピード域で走れるので、運転中に危険を意識しておく必要はあるのですが、クルマで移動するよりも気軽で楽に走れるなと思いました。
弟さんの言うように電動バイクや電動自転車は加減速でギクシャクしがちな物もありますが、EM1 e: は低速から巡航域までコントロールしやすいように制御されているため、スロットル操作に慣れていないバイク初心者が乗っても安心してコントロールすることができます。
お次はお兄さんが乗ってみることに。
兄)自分はバイク自体ほとんど初体験に近いんですが、弟の言うように危ない加速の仕方ではなかったので、電動自転車に乗っているような感覚で運転できました。最初こそどれくらいスロットルを捻れば加速していくのか掴めなくて、信号からの加速ではスロットル全開にしていたこともあったんですが、それでも急加速ではなく緩やかに加速していってくれてコントロールしきれない怖さというのは感じず等身大で運転できました。
兄)乗っていて凄いなと思ったのは、一定速度で巡航するときに微妙なスロットル操作だけでスピードに乗っていくところです。例えるなら排気量の大きいクルマみたいな、一度加速したらその後はスロットルを緩めて少し捻って戻す、の繰り返しで一定速で走れるのが楽でした。原付ってもっと非力でスロットル捻ってる時間が多いイメージだったんですが、電動だとそんなことしなくても走ってくれるんですね。
兄弟ともに初の電動バイクは好感触だった様子。
もっと街中や住宅街を走ってみると違った意見も聞くことができました。
夜間や早朝でも音を気にしなくて良い
これは電動バイク全般に言えることですが、彼らが驚いていたのは電動の静音性。
弟)走っていて聞こえてくるのは周りのクルマの音や歩道を歩いてる人の話声。エンジンの原付だとこういうことって無いと思うんですが、電動だとここまで静かなんだ、と驚きました。クルマだと早朝とか夜中にエンジンをかけて出ていくのにちょっと気を使う部分もあります。でも電動なら音がほとんどしないので気を使うこともなく、時間を選ばずいつでも気軽に行動しやすいと思いました。
兄)個人的には排気音がするエンジンは好きなんですが、移動メインの原付にそういう要素は求めてないし、逆にこれなら何時でも誰の迷惑にもならずに移動できるので、今まで気を使っていた部分も必要なくなり、これまでとは違った使い方もできるなと思いました。
静音性は EM1 e: に乗った誰もが感じる部分ですが、走行中の静かさは驚くレベルです。
歩行者の近くを走る場合などは、周囲の人に気づいてもらえないという不安もありますが、オプションの接近通報装置で適度に存在をアピールすることもできるため、よく走る道や用途次第ではオプションを使ってみてもいいかもしれません。
バッテリー交換は意外にも楽
試しに EM1 e: のバッテリーを取り外して付け直す作業も体験してもらいました。
弟)最初バッテリーを抜いたときにちょっと重いなと感じたのが正直なところです。でも完全に取り外して持てば片手で持てるレベルなので、これなら仮に毎日、2日に1回くらいのペースでやったとしても現実的にできそうです。欲を言えば、車体に直接コードを挿して充電したかったですが、結局充電するにはコンセントがあるところまで持っていかなきゃいけないので、それならバッテリーだけ外して家の中で充電できる方が楽だなと使ってみて思いました。
家にもよりますが、バッテリーを外して充電したほうが楽なケースは多々あると思います。
EM1 e: のバッテリーを外して取り付ける流れはシート下を開ければすぐできるので、実際生活で使ってみたら想像より楽に感じる方は多いはず。
ある意味家では停める場所を選ばない充電方法です。
通勤プラスαができる
普段の足でクルマを使っている人が電動バイクになった場合、通勤時間以外でも得があります。
今回兄弟2人はそれを痛感していました。
弟)普段クルマに乗っていると仕事場までクルマで行って、終わったらそのまま帰宅することが多くて、遊びに行くときは家にクルマを置いていくか、友達に迎えに来てもらって合流していくことが多いんです。でも、EM1 e: で通勤できれば駅までバイクで行って駐輪場に停めて電車で都心まで行く、という使い方ができます。クルマでも同じことはやろうと思えばできますが、駐車料金が高かったり、都心は特に身動きしにくいことが多いんです。
兄)クルマと違って細い道も関係ないのでは普段通らない大通りから一歩入った道も走れるし、人を載せたり荷物を運んだりはできませんが、逆にバイクだからこそできる使い方もあるな、と思いました。
駅前の駐輪場などは50cc〜125ccのバイクを駐輪できることが多く、250ccやそれ以上の排気量のバイクは停めることができない駐輪場が多いのが現状です。
EM1 e: は原付エリアに駐車できるので、料金も安く、よほど人口が多い駅でもない限り満車で駐車できない、ということも多くありません。
クルマと同じことはできませんが、逆にクルマではできない便利な使い方ができるのがバイクの良いところです。
経済面でもコスパ良好
2023年現在ガソリン代が高騰しているため、平均の177円で計算すると、タクトは1km走るのに0.017リットルのガソリンが必要で、1km走るのに約3.031円のガソリンを消費します。対して EM1 e: は31km走って充電にかかった電気代が32.67円のため、1km走るのに約1.05円の電気が必要となります。
あくまでタクトはカタログ値、EM1 e: は今回走って充電した数値なので誤差はあると思いますが、1kmあたり約2円の差があることがわかります。この差は大きく、通勤や近所の足としてバイクを使っていた場合、1ヶ月で500km走るとエンジン車のガソリン代は1515.5円ですが、EM1 e: の充電にかかる金額は525円と約1/3の金額に収まります。
※1KWhあたりの基本単価が27円に設定された数値であり、2023年現在は値上げにより平均31円とされているため、実際の電気代とは数円の誤差があります。
EM1 e: はガソリン車の約1/3の電気代で充電できるため、経済的にも非常にコスパのいい乗り物です。
今回の兄弟2人の場合でも EM1 e: で通勤した場合はクルマとの比較となるため金額差は大きく、月で計算すると数千円の差が出ました。
仮にガソリン車の原付バイクで考えた場合でも EM1 e: なら約1/3の料金となるため、かなり経済的。
電動バイクでも天候に左右されるため完全にクルマと置き換わる乗り物ではありませんが、通勤のコストはなるべく抑えておきたいところ。
安いに越したことはありません。
兄)普段、時間に余裕がある時は自転車で通勤することもあるんですが、EM1 e: があったら自転車はいらないと思います。一回の充電で大体40km前後は走れて電気代は50円もしないと聞いて、自転車よりも速く移動できてその金額で乗れるなら迷わず自転車ではなく EM1 e: を選びます。
今回の兄弟のように普段の移動手段を EM1 e: に変えたらこれまでより便利に、安く費用を抑えられる方はたくさんいると思います。
電動バイクはまだ馴染みの薄い部分もありますが、これからもっと普及していくものなので、今から一足先に通勤は電動へシフトするのも良いのではないでしょうか?
クルマの免許さえあれば乗れるので、気になった方はぜひお近くのHonda二輪EV取扱店 へお問合せください。また、HondaGO バイクレンタルの EM1 e: 取扱店でレンタルしてみてください!
【文/佐藤快(外部ライター)】