ホンダ『グロム』の装備の解説に加えて、実際に走ってみての燃費や跨ってみての感想など基本情報をお伝えします!
Honda GROM(2020)
それまでスクーターが中心だった125ccの原付二種クラスに、ギア付きの本格4ミニスポーツ出る!と発売前から大きな話題を呼び、2013年6月に初代GROMが国内で発売。
前後12インチホイールに倒立フォークを装着した125ccの正統派スポーツとして、国内でもたちまち大人気モデルになりました。
2016年に外装を中心に大幅リニューアルして現在のデザインに生まれ変わりました。2020年モデルはカラーチェンジを受けています。
普段使いの街乗りからツーリングはもちろん、その本格的なスポーツ性能を生かしてミニレースも楽しめる原付二種のマルチスポーツモデルです。
また自分好みにチューンナップするカスタムベースとして楽しむファンも多いマシンでもあります。
■車両価格(10%税込)36万3000円
グロムのライディングポジションや足つき性は?
グロムのライディングポジションは少し特徴的です。
コンパクトな車体ながら、身長172cmの男性ライダーが跨っても、窮屈さを感じることはありませんが、初めて跨るとポジショニングに一瞬迷うかもしれません。
ハンドルが低めの位置にあり、ライダーが座る位置によっては、すこし前傾姿勢に感じるようなストリートファイター的ライディングポジションになっています。
でも、10分も乗れば、このポジションがコーナリングに有効なのだと気づくはずです。
前傾姿勢から身体を起こせば、リラックスできるポジションも取れます。目線の位置は高く、長時間乗っていても疲れません。
グロムのシート高は760mmと低く、小柄な女性でも気軽に跨がれるので、乗る人が制限されず誰でも楽しめるはずです。
小さな車体ながらも、コーナリングしやすい「スポーツ性能」と長時間乗っても疲れない「快適性」を両立させたマシンですね。
グロムの燃費は?
今回はトータル183kmの距離を走って、合計ガソリン給油量は3.3Lでした。
使用燃料はレギュラーガソリンです。
満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたり55.45kmという、小排気量車でなければなかなか出せない数字を記録しました!
燃料タンク容量は5.7Lとやや少なめに感じますが、燃費性能に優れているので必要はありません。
低燃費性能や環境性能に貢献しているホンダのインジェクションシステム(PGM-FI)のおかげで、ランニングコストも極限まで抑えることができます。
ガソリン満タンで300km程度は走る計算になりますので、グロムをレンタルする際の参考にしてみてくださいね。
グロムの主要装備解説
モデルチェンジで一番変わったと言えるのがヘッドライトでしょう。
上下二段のLEDヘッドライトになり、ハイビーム側に設けられた薄いブルーラインもデザインのアクセントに。
独特の光色で被視認性が高く、消費電力削減や耐久性に優れています。
125ccモデルでありながら、インナーチューブ径φ31mmの本格倒立フォークを装備!
フロントにはφ220mmのディスクローターが備わり、強いブレーキングでの制動性に優れています。
2016モデルから赤いキャリパーを装備し、足元のデザインアクセントにもなっています。
エンジンは世界各国で販売されている信頼性の高いWave125iのエンジンがベース。
マニュアルミッションならびにファンライドを考慮した特性にリファインされています。
シリンダーが水平に近いほど傾いた空冷単気筒エンジンは低重心化にも貢献。最高出力9.8PS/7000rpm、最大トルクは1.1kgf-m/5250rpmを発揮します。
視認性に優れたフルデジタルメーターには、燃料計や時計、ODO&トリップメーターなどはもちろん、スポーティに走る時に必須のタコメーターも備えています。
グローブしたままでの操作しやすいボタン設計にもなっています。
モデルチェンジでマフラー形状と取り付け位置が変更になったのも大きな特徴。
初代モデルはアップタイプマフラーでしたが、現行モデルは低重心化とマスの集中化に優れるダウンタイプマフラーに変更。
消音性とクリーンな排ガス性に優れ、125ccでもトルクが太く、心地よいサウンドを奏でます。
モデルチェンジでシート形状も変更され、フラット形だったシートがパッセンジャー側との間に”段”ができました。
座り心地はやや固めですが、足つき性を考慮し、ライダーが座る位置のシート部分が抉られたような形状です。
シートが前方に傾むいたことで、やや前傾姿勢のポジションになります。
ちなみにシートはキーロックで簡単に取り外しが可能です。
テールランプは消費電力も抑え、高級感もあるLED。
先代モデルと形状は変わっていませんが、全体のデザインが変わったことでよりスッキリした見た目に感じられます。
ウインカーも後続車からの視認性が高い形状になっています。
【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】
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