HondaGO BIKE LAB

リターンライダーがGROM(グロム)に注目する理由。この軽さとコンパクトさは正義だ。

グロムがリターンライダーから熱い注目を浴びているのをご存知でしょうか?

コンパクトな車体でありながら、日常の使用を快適にこなす動力性能とハンドリング。
そしてビッグバイクにはないキビキビした走り。

こういったグロムの魅力に気づく人が増えてきているのです。

リターンライダーとなってリッターバイクを購入

日野和夫さんはリターンライダーです。
若い頃はVFR400やNSR250Rに乗っていました。
仕事が忙しくなってきて一度バイクから降りましたが、時間に余裕ができたことからリターンすることに。

最初に購入したのはCBR1000RRでした。

「歳をとると前傾のスポーツバイクは厳しくなりそうな気もしたので、今のうちに乗っておこうと大好きなスーパースポーツを選びました」

以前の過激なレプリカと違って、CBR1000RRはスポーツ性だけでなく、乗りやすさも兼ね備えていてビックリ。
ワインディングに出かけるなど、久しぶりのバイクライフを楽しむようになりました。

しばらくするとビッグネイキッドが気になってきてCB1300スーパーボルドールを増車します。

「ツーリングだったらネイキッドが良さそうだなと思って購入しました。昔、バイクに乗っていた時はビッグネイキッドってほとんど無縁だったから、乗ってみたかったというのもあります」

長距離も楽にこなせるCB1300スーパーボルドールにも大満足。
スーパースポーツ、ビッグネイキッドに乗ってみて、バイクの楽しさにあたらめて目覚めた日野さんは、今度は小排気量のバイクに目を向けるようになります。

「125CCクラスの手軽に乗れるバイクが欲しくなってしまったんですよね」
そんな日野さんに、新型グロムを試乗していただくことにしました。

グロムの気軽さが楽しい

「天気が良いとき、近所を気が向くままにノンビリ走ってみたいと思ったりすることってあるじゃないですか。でもビッグバイクだと出し入れが大変なので、思いついたらすぐバイクを引っ張り出して近所を散歩するみたいに走れるコンパクトなバイクが欲しいなと思ったんです。グロムってまさにそんな感じですね」
と初めて見るグロムに興味津々の様子。

「軽くて良いですね。当たり前だけどリッターバイクとは大違い。自転車くらいの気楽さに感じます」

「しかも倒立フォークだしリアもモノサスになっていて、車体は小さいのに装備がとてもしっかりしていますね」

「シートも思っていたよりずっと乗り心地が良さそうです」

ひと通りバイクを見ていただき、さっそく試乗していただくことにしました。

目的地は自宅から30分ほどの距離にある千葉県の手賀沼。
釣りが趣味の和夫さんが、よくヘラブナを狙いに行く場所です。

使ってみてわかったグロムの楽しみ方

「思ったよりも力があって走りやすいし、ビックバイクと違ってキビキビと走れるのが面白いです。国道とか幹線道路でも余裕でクルマの流れにのっていけます」

「サスペンションやブレーキもしっかりしていて、昔のミニバイクとは別次元の乗り物ですね。ハンドリングも不安がなくてコーナーリングも楽しめました」

今回、手賀沼方面で試乗したのはグロムが釣りの移動手段としてどれくらい使いやすいかを確かめるという意味もありました。

「普段、釣りに行くときはクルマを使います。ヘラブナや鯉は荷物が多いからクルマじゃないと運べないんです。でもマブナとかタナゴは道具もコンパクトなので、バイクとのマッチングが良さそう。それに人気の釣り場って休日だと駐車スペースがクルマで混み合うこともあります。小さなバイクだったら、混んでいても影響を受けなさそうです」

釣り場近辺を移動する場合は、未舗装路を走ることもあります。
クルマの時は細いダートは避けていましたが、グロムだったら臆することなく踏み込んでいくこともできると言います。

「沼や川の周辺はちょっとしたダートや細い道が多いんです。クルマでも行けないことはないですけどUターンができなかったりすると大変なので、道があっても行かないようにしていました。グロムだったらそんな心配がないですね」

釣り場を探しながらあぜ道を走ってみましたが、まったく不安はありませんでした。

「車体が軽いから、あぜ道くらいだったらなんの問題もなく走れます。釣りをしなくても、グロムで色々な道を走っていると色々な発見があって楽しいです。いつも行っている場所なのに『こんなところがあったのか』と思うことが何度もありました」

グロムはノンビリ走るのが楽しいバイク

ローカルな道を走っていて気がついたことがあると日野さんは言います。

「回転をあげていくと、メーターにある白いライト(REVインジケーター)がチカチカ点灯しますよね。レッドゾーンに入っていなのになんで点灯するのかなと思っていました。色々なスピードで走ってみたら、あのライトが点灯しないくらいの回転数で走っているときがエンジンに余裕があって楽しく走れるということが分かってきました。『そんなに頑張って走らなくても良いんじゃない?』ってバイクに言われているみたいで、グロムに乗るとノンビリ走りたくなります」

グロムのエンジンは中速域を重視しているので、125ccでありながら低中速からとても力強く加速してくれます。
そこが一番美味しくて楽しい回転域。
REVインジケーターは、そのことを教えてくれるのです。

グロムは購入の対象になるのか?

半日ほど走り回って日野さんはグロムの試乗を終えました。
かなりの好感触だったようです。

「小さいバイクで長時間走ったら疲れるかと思っていたけど、全然そんな事はありませんでした。ポジションが楽で、ボクの体格でも窮屈な感じはしないし、エンジンも普通に走っているときに力があるのが良いですね。ピックバイクだと、どうしても気合を入れてバイクに走るような感じになってしまうけれど、そういう気負いがまったくなくて走れるのが素晴らしいです。リラックスして走れるから景色を楽しめそうな気がします」

グロムは次の増車候補としてはどうだったのでしょう?

「増車候補としては大アリです。グロムがあれば遠くに行かなくても自宅から半径10キロ圏内くらいが、とても楽しくなるような気がします。走りながら冬のタナゴ釣りにグロムで行ってみたいと考えていたくらいです。ただ、自分としては以前からCB125Rが気になっているので、そっちもレンタルバイクで乗ってみようかと思います。車体が大きいことに加えてエンジンも高回転型になっているから、同じホンダの125でもグロムとはずいぶんフィーリングが違うんでしょうね。乗り比べるのが楽しみです」

今回の試乗で125クラスの魅力に気がついた日野さん。
グロムを増車の第一候補としつつ、125ccクラスの次期候補を本気で探すようです。

【文/後藤武(外部ライター)】

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