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安全なバイクライフを送るためのチェックポイント〜タイヤ編〜

バイクライフを安全に楽しむためには、愛車のコンディションが適正な状態であることが第一条件。そのためメンテナンスは不可欠な作業になります。ここでは車体を支え、唯一路面と接するタイヤについて取り上げます。タイヤの状態を維持するための基本的なポイントと、交換時期を見極める方法を紹介。転倒や事故を未然に防ぐためにも、しっかりと実践してください。

日常的に気を付けるポイント

バイクのタイヤは、走行中の安全性を確保するために非常に重要な部分です。タイヤの状態が適正でないと、トラブルや事故を引き起こすことも…。日常的なチェックを習慣にすることで、ライディングの快適さと安全性を高め、長期的にパフォーマンスを維持することができます。以下にチェックポイントとチェックする際の注意点を紹介します。

1_空気圧管理

タイヤ単体ではその性能を発揮することはできず、必ず空気を入れる必要があります。その目安になるのがタイヤ内部の空気の圧力である『空気圧』。車種ごとに適正な空気圧が定められており、それに合わせるのが基本です。ただ、タイヤはゴムをメインにできており空気を通すので、内部の空気は徐々に抜けていきます。そのため、走行前に空気圧を計測し、減っていれば空気を補充する必要があるわけです。ちなみに空気圧が適正でないと、ハンドリングが悪くなったり、燃費低下やタイヤの偏摩耗につながることもあります。要はタイヤ本来の性能が発揮されないだけでなく、転倒や事故の原因になってしまうため、適正な空気圧にする必要があるわけです。

スイングアームやシート下などに、適正な空気圧が記されています。まずは愛車の規定空気圧を把握してください。なお車両によってはソロ/タンデムで適正空気圧が異なるので注意しましょう。

空気圧を測定するには専用のゲージが必要になります。さまざまなタイプがありますが、角度などが合わずエアバルブにうまく接続できないと空気が抜けていくので、使い勝手も考慮に入れてください。なお、空気圧を測定する際は、走行前の『冷間時』に行ないましょう。

空気圧が指定値よりも低ければ、エアポンプを使って補充しましょう。バイクショップやガソリンスタンドなどで用意されていますが、自宅にあるとその場で調整が可能になるので所有することをお勧めします。電動式や手動式がありますが、電動式の方が楽に空気を補充できます。

サーキットやオフロードを走行する際、指定された空気圧より低くすることもあります。これはグリップ力を高めることが目的。一般道を走る際は、指定空気圧に合わせましょう

2_タイヤの状態を確認

タイヤは走っていれば摩耗していき、摩耗が進めば往々にして性能は低下していきます。後ほどお伝えいたしますが、タイヤの状態に合わせて交換するようにしましょう。また、異物が刺さった場合、そこから空気が徐々に漏れていくことも。処置するか交換しないと、適正な空気圧を保てないので注意が必要です。そのため、走行前にタイヤの表面もチェックすることが重要になるわけです。

タイヤはグルーブと呼ばれる溝が掘られています。これは雨水を排出するためのモノで、浅くなれば排水性能が低下していくので確認しましょう。それに加えてヒビが入っていないか、クギなどの異物がタイヤに刺さっていないかなどもチェックポイントになります。

タイヤ交換の目安

先ほどもお伝えいたしましたが、タイヤは徐々に摩耗していき、性能は低下していきます。そのため性能を復活させるためには交換が必要です。ただバイク・乗り方・走る場所・タイヤの銘柄によって交換のタイミングは異なります。また摩耗が進んでいなくてもタイヤは経年劣化し、やはり性能は低下していきます。そのため、定期的にタイヤをチェックし、状態に応じて交換することがポイントになります。なお、選ぶタイヤの銘柄で乗り味・ライフなどが変わってきます。交換する際は、自分の乗り方に合ったタイヤを選ぶようにしましょう。

1_摩耗具合

タイヤは法令で溝の残りの高さが0.8㎜になると交換が義務づけられているので、0.8㎜になったらそのタイヤは寿命となります。また0.8㎜の位置にこぶ状の『スリップサイン』と呼ばれるマークが埋め込まれているので、それを確認するのも大事なポイントになります。

2_経年劣化

タイヤはゴムをはじめ、さまざまな材料と成分で構成されています。これらの部材の特性は時間の経過とともに変わり、タイヤ特性も変化。タイヤ特性の変化は、気候や保管状況、走行条件など、さまざまな使用環境に影響されるため、タイヤの使用期限を正確に予測することは難しいですが、一般的に使い始めてから3〜5年が目安と言われており、ヒビが入っていたり、硬化が進んでいれば、たとえ溝が残っていても交換した方がいいでしょう。またタイヤには製造年月日を記す数字が刻印されています。前の2桁は週、後ろの2桁は年。たとえば5024の場合、2024年の50週目、12月に製造されたタイヤになります。仮に使っていないタイヤでも10年経過したタイヤは避けた方がいいでしょう。

3_交換時の注意点

タイヤ交換時にはエアバルブの交換も意識しましょう。この部分も劣化が進み、空気漏れの原因になるからです。一般的に2〜3年が交換の目安。1年に数度タイヤを交換する人は別にして、タイヤを交換する場合は、エアバルブも同時に交換した方が安心です。なぜならエアバルブを交換するには、タイヤを外す必要があるから。それとチューブタイヤの場合は、タイヤに合わせてチューブ・リムバンドも交換しましょう。

まとめ

バイクに乗るのは楽しいですが、安全に走るためにタイヤの状態にも意識を向けてください。タイヤの状態が悪ければ、転倒やスリップといった事故につながるリスクが上がってしまいます。だからこそ、安全かつ快適なバイクライフを送るために、常にタイヤの状態をチェックするように心がけてください。

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