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何ccが一番イイ?バイクの排気量による楽しみ方の違いを解説!

バイクには様々な排気量クラスがあり、下で言えば50cc、上で言えば1,000cc以上のモデルも存在します。
しかし排気量は違えど、バイクはバイク。同じバイクで何が変わるのか?

今回は各排気量ごとの楽しみ方や乗ってわかる違い、維持のしやすさなど、それぞれ解説していきます!
自分にピッタリだと思う排気量クラスを探してみてください!

まずは50cc原付から!

50ccの原付は区分されている中で最も排気量が小さく、バイクの中で最もライトで誰でも乗りやすい排気量クラスです。
車の普通自動車免許を持っていれば運転することができ、免許がない場合でも筆記試験に合格すれば取得することができます。

スクータータイプが主流ですが、スーパーカブも原付の設定があります。

スーパーカブはクラッチ操作はありませんが、シフト操作は必要なバイクです。

スピードに合わせてギアを変速していく動作がとても楽しい!
MT車と通ずる物があります。

また、最近では電動の原付一種モデル、EM1 e:も登場しました。

ガソリンは必要とせず、家で充電するだけで走ることができます。

走行音もエンジン車と比べてかなり小さく、短距離の移動がメインで早朝、深夜の移動もあるなら電動がおすすめ。

エンジンも電動もラインアップされていてライトに乗れる原付ですが、デメリットを上げるとすれば、最高速は30km/h、二段階右折が必要、交通の流れに置いていかれることがある、といったところ。
仲間とバイクで一緒に走るツーリングのような使い方には向いていませんが、移動の足として考えるなら最も手に取りやすいバイクだと思います。

需要が高まっている「原二」!125ccクラス

次に「今最もアツい!」と言っても過言ではない125ccクラス。
これは個人差あると思いますが、街での移動で考えるならベストな排気量だと思います。
休日のツーリングは大型バイクで行って、普段の移動には125ccを所有するなど、セカンドバイクとしての需要も高いクラスです。

125ccは世界的に人気のクラスのため「バイクの選択肢が多い」というのも魅力の一つです。
主流はやはりスクータータイプですが、カブシリーズ、モンキー125なども人気です。

カブシリーズはオンロードだけでなくフラットダートも走れるCT125ハンターカブ、クロスカブ110などが人気です。

こちらも他のカブシリーズ同様、クラッチ操作はなくシフト操作だけを楽しむことができ、50ccでは力不足を感じていた部分も125ccの場合は不安のない加速をしてくれます。
普通のバイクより若干サイズの小さいモンキー125、ダックス125も人気があります。
125ccというお手軽な排気量なので、大きなバイクに比べてずっとライトにバイクを楽しめることもあり、幅広い層のライダーに親しまれています。

免許は小型限定自動二輪車免許で運転することができ、AT限定なら最短2日(普通自動車免許所持の場合)で取得できる免許です。
普通自動二輪免許を持っている方は運転することができ、普通自動車免許では現状運転することができません。

保険面では保険会社にもよりますが、ファミリーバイク特約を使うことができ、その場合車の任意保険に付随する形になるので、車を持っている方なら保険料が若干上がるだけで維持費を安く抑えることができます。
原付以上にバイクらしさを強く感じるクラスで、交通ルールは高速道路、自動車専用道路を走れない以外は250ccなどと一緒のため、移動の足として考えるなら性能的にも費用的にもベストな排気量だと思います。

車検無しで乗れる、250ccクラス

普通自動二輪免許で運転できるのは400cc以下のバイクですが、250ccクラスは2年に1度の車検がないため、維持しやすいという理由から若年層ライダーや初心者の方に人気のクラスです。
250ccクラスとなると、街の移動はもちろん、高速道路を使ったツーリングにも行くことができ、できないことのほうが少ないとも言えるクラスです。

50cc、125ccはどちらかと言うと実用性メインで選ばれがちですが、250ccクラスではフルカウルスポーツ、ネイキッド、オフロードなど、実用性だけでなくファンライドも視野に入れた様々なジャンルのバイクが揃っています。

とは言え、それでも実用性もバッチリあるのが今の250ccの凄いところ。CBR250RRでも、街乗りからツーリングまで楽しむ事ができます。
CBR250RRのようなフルカウルスポーツバイクは、峠などの曲がりくねった道やサーキットなど、コーナリングを楽しむことができるバイクです。

昔ならそういったスポーツバイクは250ccでも激しすぎて街乗りは向いていない、とされていましたが、現行のCBR250RRは走行シチュエーションに合わせて適正なパワーを選べるライディングモード変更機能や、低回転域からの粘り強さなど、機能のおかげでスポーツも街乗りも両立できるマシンになっています。

ネイキッドスタイルのCB250RはCBRに比べてストリート要素が強いため、街乗りやツーリングもできますが、適度にスポーツ要素もあって乗り手次第で様々な楽しみ方ができるバイクです。
価格も他の250ccに比べてお手頃なのでコスパで選ばれることも多く、免許を取って一発目に乗るバイクとしても人気。

オフロードモデルのCRF250L、CRF250 RALLYは舗装されていない砂利道や土の上、林道などを走れるバイクタイプです。
走れるシチュエーションが一番広いのはオフロードバイクですが、街乗りなどのオンロードでも扱いやすく、車体が軽いというのも人気の理由となっています。

様々なモデルが出揃う250ccクラスですが、強いてデメリットを上げるとすれば、複数台でのツーリング時に大型バイクがいるとパワー不足を感じる、車検がないため自分でメンテナンスのサイクルを作らないとメンテし忘れる(これはお店で買えば定期点検があるので解決)など。
保険的には250cc以上のクラスと大差ないのでお得というわけではありませんが、複数台所有するのではなく、1台で色々なことをするなら250ccクラスがおすすめです。

普通二輪免許で乗れる最大排気量、400ccクラス

普通自動二輪免許では400cc以下までのバイクを運転することができ、400ccクラスは普通自動二輪免許で運転できる最大の排気量です。
400ccクラスには2年に1度の車検があります。

また、厳密には251cc以上のバイクは車検があるため、350ccにも車検が義務付けられています。

普通自動二輪免許の最大排気量というだけあって、125ccや250ccで感じるようなパワー不足はほぼ無く、バイクとして最もスタンダードな排気量だと思います。

クラシカルなスタイルのGB350は空冷単気筒エンジンを搭載し、現行車ながら渋みのある単気筒を楽しむことができます。

排気量がある単気筒なので、エンジンの回転を上げて走る、というよりは、低回転からの「ドコドコドコ!」という吹け上がりとトルクを楽しむエンジン。
こういったエンジンの楽しみ方はこのくらいの排気量がないとできません。
ちなみにGB350、GB350Sは純正マフラーでもかなりいい音がするのでその点も人気なポイントです。

※画像は海外仕様車で、海外で撮影したものです。

CBR400Rは400ccクラスのフルカウルスポーツバイクで、峠やサーキットなどコーナリングを楽しめるバイクです。

しかしCBR250RRと違うのは、排気量が大きいため街乗りや高速巡航時などにパワーの余裕があること。
250ccクラス以上に扱いやすいのは確かなので、スポーツバイク初心者にもおすすめできます。

400ccクラスのデメリットを上げるとすれば2年に1度車検がある、250ccクラスよりも車両価格が若干高いなど。
車検があるのは、定期的なメンテナンスが強制的に入る、と思えば車両をいい状態で乗り続けられるのでメリットともデメリットとも言える部分です。

大型バイクのミドルクラスに位置する、650cc&750ccクラス

いよいよここからは大型自動二輪免許がないと運転できない大型クラスになります。

大型クラスのパワーは400cc以下とは比べ物にならないと言えるくらいパワフル。
いざ乗ってみると「これは確かに大型免許必要だわ」と思うくらい他車を寄せ付けない圧倒的なパワーがあります。

しかしそのパワーゆえ、公道では扱いきれないという声も多く、そんな方に人気なのが大型の中でのミドルくらいに該当する650cc、750ccクラスです。

特に人気なのがCB650Rで、水冷4気筒エンジンを搭載した大型バイクですが、他の大型と違って速すぎず、ちょうどよく4気筒エンジンと大型パワーを楽しめるバイクです。
同クラスでフルカウルのCBR650Rも同じく人気。

大型初心者の方からも多く選ばれていますが、逆に様々な大型バイクを乗り継いでCB650Rに行き着いたという猛者に評価されるバイクでもあります。

このクラス最大の魅力は速すぎず、遅すぎないこと。
扱いやすいパワー域を楽しむことができ、スロットルを大きく開ければ大型ならではの加速ができるため、大型クラスの中で最も扱いやすいクラスだと思います。
デメリットは400ccクラスと同じく2年に1度車検がある、車種によってメンテナンス費が若干高いなどありますが、このクラス1台だけを所有するなら何でもできるのでデメリットはほぼ無いと言えるでしょう。

大型バイクの頂点、1,000cc以上クラス

ザ・大型バイクの1,000cc以上のクラスには様々なバイクがあり、それぞれキャラクターがはっきり違っています。

CBR1000RR-Rのような徹底的に速さを追い求めたスーパースポーツ、CRF1100Lアフリカツインのようなオンでもオフでも機敏に走れて長距離ツーリングができるアドベンチャー、Gold Wing Tourのような大型ならではのロングツアラーなど、排気量が大きい分バイクとしてのキャラクターが色濃く出ているバイクが多いクラスです。

1,000ccクラスの大型バイクのパワーは650ccや750ccクラス以上のもので、スーパーカーにも劣らない圧倒的な加速性能があります。
運動性能だけで言えば地面の上を走る乗り物で右に出る物はほぼないでしょう。

速くてパワーのあるバイク、を求めるなら自然と行き着く先はこのクラスだと思います。

おまけに小排気量には無かった大型バイクのテクノロジーを感じることのできるクラスでもあります。
アフリカツインを始め、レブル1100、NT1100などに搭載されているDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)もこのクラスならではの機能でしょう。

DCTはクラッチ操作がなくシフト操作も基本必要ないのでほぼATのように乗ることができ、実際大型自動二輪AT限定免許でも運転することができます。

他にも様々なバイクジャンルの頂点に位置するクラスなので、バイク自体にしっかり高級感があり、上質な良いバイクに乗れるというのもメリットの一つです。

しかし先述したように、有り余るパワーを公道では発揮しきれないため、排気量の小さいクラスのようにエンジンを回して走る楽しみ方は現実的にはあまりできないと思います。
その場合はスーパースポーツならサーキットへ、アドベンチャーやツアラーなら排気量の大きさを活かせる長距離高速ツーリングなど、そのバイクの得意分野の場所へ行けば無敵ですが、650ccや750ccクラスのようにどういう乗り方でもバランスが良い、といった性格では無いバイクもあるクラスだと思います。

回さなくても余裕があるのが大型バイクなので回転を上げずにゆったり楽しむ、という方ならおすすめできるクラスです。
逆にしっかりエンジンを回したいし、1台で色んな使い方がしたい、という方は650ccや750ccクラスのほうがおすすめかもしれません。

デメリットは2年に1度車検がある、パーツ代が高い、メンテナンス費用も車両によっては高い、など。
ですが夢にまで見た憧れのバイクが揃っているのがこのクラスなので、憧れのマシンに乗れると思えば多少のデメリットしかないと思います。

どの排気量がイイか?はライダーそれぞれ

ざっくり全排気量の楽しみ方の違いを解説してきました。
結局どの排気量クラスが一番自分に合ってるのかは人それぞれ、そして同じ人でもこれまで乗ってきたバイクによっても変わるので一概には言えません。

これを書いている筆者(ライター佐藤)もバイクに乗り始めた頃はいつか絶対1,000cc超えの大型バイクに乗るんだ!と息巻いていましたが、いざ大型免許を取って乗ってみると、自分に合っているのは400ccか650ccクラスだな、と落ち着きました。

自分に合っている排気量を見つけるには、まず気になっているマシンに一通り乗ってみること。
今はHondaGO BIKE RENTALを始め、免許さえあれば車両を購入しなくても気軽にレンタルでお試しができるようになりました。
実際気になっているバイクに乗ってみて、自分が普段のライディングに何を求めているのか、バイクでこれから何がしたいのか、など乗った上で想像していくと自然と自分にピッタリのバイクが見つかるはず。

皆さんも是非自分に合った排気量のバイクを見つけて、バイクライフをエンジョイしてください!

【文/佐藤快(外部ライター)】

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