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排気量500ccの『CL500』ってどんなバイク?燃費や足つき性、おすすめポイントや装備を解説します!【ホンダバイク資料室 大型バイク編/Honda CL500(2023)】

CL250の兄弟モデルとなるスクランブラー『CL500』の詳細を解説。

実際に触れてみてわかったことや走ってみての実走燃費などをお届けします!

Honda CL500(2023)

兄弟車となるCL250と同じ「Express Yourself」を開発コンセプトとして生み出された『CL』シリーズの大型モデルがCL500です。

大型バイクとしての力強さを備えながら400cc以下のバイクと同じように、街乗りでカジュアルに楽しむことができるのもひとつの大きな特徴ですが、このバイクが本当の実力を発揮するのはロングツーリングにおいて、でした。

装備としては特に「ツーリング向き」と言うタイプではないように思えますが、エンジンのスムーズかつ優しいパワーフィーリングが長距離になるほどライダーの疲労をカバーしてくれた印象が強く残っています。

それでいてオンロードのワインディングからフラットダートまで幅広くこなす万能さはCL250と何ら変わることがありません。

街乗りから“ロング”ツーリング、オフロードでの軽いアドベンチャーまでを1台で満喫できる『どこをとっても不足を感じない』バイクでした。

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CL500 メーカー希望小売価格 863,500円(消費税10%込み)
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CL500のライディングポジションや足つき性は?

(ライダー身長 176cm)

乗車姿勢はCL250と基本的にまったく同じで、アップライトなハンドルバーによって上半身を真っ直ぐに起こし、リラックスした姿勢で乗ることができます。車体がコンパクトなため、若干、膝の曲がりが強く感じられますが窮屈さを感じるほどではありませんでした。

座面が広くフラットなシートは着座位置の自由度が高いのも特徴で、様々な体格のライダーにフィットするライディングポジションです。

(ライダー身長 176cm)

CL250よりも車両重量として20kg重い192kgですが、大型バイクとして考えれば抜群の軽さ。サイドスタンドから引き起こす際にはCL250よりも若干重さを感じますが、平均的な体格の日本人男性であれば、特に気になるレベルではありません。

足を降ろした際にシートの角に太ももの内側がすこし当たる感覚がありますが、シート高790mmなので身長176cmのライダーの場合は両足カカトまでべったりと接地。取り扱いの不安は皆無でした。こちらも日本人の平均的な体格の男性であれば問題なく乗れるはずです。身長が165cm以上あれば重量的な部分も含め、女性ライダーでも十分に扱える範囲だと感じました。

CL500の実走燃費は?

CL500の使用燃料はレギュラーガソリン。燃料タンク容量は12Lとなっています。

今回は高速道路7割、一般道3割の割合でトータル779.9kmの中で満タン法により燃費を計測。合計給油量は25.74Lでした。

満タン法で計測した燃費はガソリン1Lあたり30.29kmという結果となりました。タンク容量こそ12Lですが航続距離は計算上で350kmと十分なレベルです。ライダーの走らせ方にもよりますが、のんびりと高速道路を流した区間ではリッターあたり33.06km/Lという燃費計測結果も出ています。

CL500の主要装備を解説

4つの直射式LEDで構成されるヘッドライトは現代的でありながらレトロ感も感じさせるデザイン。現代の『CL』らしさを感じさせつつ、機能面も十分で夜間走行も安心の光量となっています。

ウインカーも同じくLEDで、ケースにはブラックアウトされたブレットタイプを採用。フォークブーツも標準装備されており、ノーマルから既にカスタム車のような趣を感じるのがCLシリーズの特徴と言えます。

ブラックアウトされたハンドルバーはカスタムライクな印象。ストリートでもスタイリッシュに乗ることができます。ハンドルの幅や高さが絶妙で、日本人の体形にジャストフィット。ツーリングからオフロード走行まで柔軟に対応することができるハンドルバーです。

グリップのデザインなど細部にオフロードテイストが感じられるのは「CLらしさ」と言えるでしょう。

CL500でロングツーリングをしてみて、実のところ最も印象深いのはシートでした。

シートは薄く、座り心地は硬めなのですが、1泊2日で800kmほどの距離を走ってもお尻が痛くなることがありませんでした。シート内部のウレタンがきっちり仕事をしている優秀なシートです。また座り心地が硬めのため、スポーティな走りの際に後輪のグリップを感じやすいのも好印象でした。

総排気量471ccの直列(並列)2気筒エンジンは最高出力46馬力を8500回転で発生。CL250が同じく8500回転で24馬力を発生するので「ほぼ2倍のパワー」と言っても問題ないでしょう。

出力特性は極めてスムーズで、優しく湧き上がってくるようなパワーフィーリングなので大型バイク初心者の人でもパワーに恐怖を感じることは無いと思われますが、低~中速域でのトルクは400cc以下のバイクには絶対的に真似のできない厚みを感じさせるものでした。

エンジン本体のボリュームは、CL250との違いをさりげなく主張します。

アップタイプのマフラーから吐き出されるサウンドはCL250とは大きく違う重低音。一定速度のクルージングでは優しいい響きでライダーを包み込み、サウンド面からも乗り手をリラックスさせます。しかし、アクセルを大きく開けると吸気サウンドが乗り手の昂揚感を刺激。スポーティな走りの際に気分を盛り上げてくれます。

見た目のボリュームもかなりのものなので、車体全体の迫力アップにも貢献。エンドキャップやヒートガードのデザインにもこだわりが感じられるディテールです。

フロントホイールはダート走行にも配慮された19インチホイールを採用。ダンロップ製のセミブロックパターンのタイヤによってオンロード/オフロードを問わずに幅広いシーンで走りに安定感を感じることができます。

フロントフォークの動きは極めてしなやかなで乗り心地も良好。快適なツーリングに貢献します。また、19インチホイールがハンドリングに穏やかさをプラスしてくれているので、誰もが不安なくコーナーを曲がることができるでしょう。

リアサスペンションもダート走行を想定し、十分なストローク量を確保しています。キャラクターとしては「よく動くサスペンション」で細かなギャップなどは綺麗に吸収。けれど奥では粘ってスポーティな走りの際にも安定した減衰力を感じさせてくれます。

路面追従性が高いので、後輪の接地感を明確に感じ取ることができるのも安心材料のひとつ。柔軟な対応力を持ったリアサスペンションで5段階のプリロード調整が可能。

LEDテールランプは車体の後端部に配置。ツーリングなどで大きめの荷物を積載した状態でも被視認性を確保しています。また、強いブレーキを必要とするアクシデントの際に、後続車に急ブレーキを知らせるエマージェンシーストップシグナルを装備しています。

リアタイヤもアドベンチャーテイストのダンロップ製タイヤを装着。タイヤの幅は150でオンロード走行でも抜群の剛性感、安定感を感じさせてくれます。無用に太すぎないのでオフロードで足をとられる印象もありません。基本的にはCL250と同じタイヤ銘柄ですが、CL500のパワーも十分に受け止めるグリップ力を持ったタイヤです。

フロントブレーキシステムはNISSIN製のキャリパーとΦ310mmのフローティングディスクの組み合わせ。神経質なところは皆無で、オフロードやワインディングなどのシチュエーションを問わず、繊細なコントロールが可能です。ABS標準装備。

スリムなデザインながら容量12Lを確保する燃料タンク本体は、丸みを帯びたラウンドシェイプ。標準装備のタンクパッドがスクランブラーのイメージを一層強く感じさせます。

タンク容量は12Lですが、エンジンが燃費性能に優れるため航続距離は十分以上に確保されています。

Φ100mmのデジタルメーターは必要な情報を素早く、ひと目で把握できるように配慮。メーターは速度計とギアポジションインジケーターをメインに、時計、燃料計、距離計など十分な機能を備えています。

【文/北岡博樹(外部ライター)】

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