キャンプ道具・三種の神器「テント」や「シュラフ」を揃えたら、次は『スリーピングマット』です。キャンプで安眠するためにはどんなマットを選べばよいのでしょうか?
スリーピングマットには「クッション性」以外にも2つの大きな役割がある
キャンプ道具の中でも“縁の下の力持ち”的な役割がある「スリーピングマット」。
そんなスリーピングマットの一番の役目は“敷布団”のような「寝心地のよいクッション性」でしょう。
しかし、マットには他にも「地面の凹凸緩和」と「断熱効果」の2つの大きな役割があります。
テントとシュラフさえあればキャンプの状況下でも眠ることはできてしまいますが、マットがあれば目覚めたときの疲れのとれ方が全く違うのです。
まずはスリーピングマットにはどんな種類があるのか見ていきましょう。
スリーピングマットの種類にはどんな物がある?
【銀マット】タイプ
キャンプ以外でも使用用途が高い、いわゆる「銀マット」。写真のロールタイプ以外にも折りたたみのものもあります。
1000円以下で購入できますし、マットを忘れたり、使い捨ての消耗品として使うときにも便利です。
銀マットの正しい使い方は『銀側を下に」して使用します。
ただし、人によっては身体の熱を逃がさないために、冬は銀色を上にして寝るという人もいます。
バイクに積載すると結構かさばりますが、キャンプツーリング感はかなり高まります。
【フォームパッド】タイプ
マットの種類としては「ロールマット」の部類に入りますが、特殊な素材で作られているのが「フォームパッド」タイプです。
「ポリエチレンフォーム」や「軽量EVA」「ウレタン」素材などを使用し、クッション性や耐久性、断熱性が高いのが特徴です。
写真はスリーピングマットのトップブランドのひとつである「サーマレスト」のもの。
独自のアルミ蒸着「クローズドセルマットレス」で軽量かつ高いクッション性と断熱性が人気です。
「発泡式マット」と呼ばれる独自の凹凸加工が施された「Zライト ソル」は、驚くほどの軽量化と高いクッション性を誇ります。
エアマットに比べ、収納時のコンパクトさは劣りますが、空気が抜けたりする心配がないので、多くのキャンパーに根強い人気です。
【インプレータブル&エアマット】タイプ
次に、ライダーに一番オススメしたいマットが「インフレータブル」タイプの『エアマット』。
空気を注入して膨らませるエアマットは、銀マットやロールマットに比べて非常にコンパクトになるからです。
キャンプツーリングは多かれ少なかれ、バイクに全てのキャンプ道具を積載しなければならないので、ひとつ一つの道具が小さければ小さいほど快適になります。
インフレータブルマットの中には、空気のみで弾力性をだすタイプのものや、中にウレタンなどの素材が仕込まれていて、空気と一緒に膨らませるタイプがあります。
また、身長や使用用途でサイズ別に選べるのもインフレータブルタイプのマットの特徴です。
身長や快適さでマットの長さを選ぶ
上の写真はモンベル製のエアマットをサイズ別に並べてみたものです。
サイズは90cm〜180cmの4種類がありますが、自分の身長で選んでもよいですし、あえて小さめを選んでエアピロー(枕)などと組み合わせて使ってもOK。
ちなみに、筆者の私(岩瀬)は身長172cmですが、150cmのマットサイズにエアピロー(枕)を使用しています。
成人男性なら180cmのサイズを選んでおけば失敗はないですが、その分、収納サイズが少し大きくなりますので、サイズは好みや使用用途で選んで問題ないと思います。
エアマットは「厚み」も選べるものがある
エアマットの特徴でもうひとつ便利なのは、種類によっては「厚み」が選べるところ。
一般的なインフレータブルタイプは2〜3cmくらいの厚みのものが多いですが、少し高額なものになると5〜6cmもある厚みのマットが選べます。
厚みのあるエアマットは膨らませるのに時間がかかりますが、クッション性は格段に上がります。
ブランドや種類によってはエアマットも20,000〜30,000円など高額になるものもありますが、キャンプでも快適に眠りたい方は是非試してみてください。
キャンプ用のベッド!最近は『コットタイプ』も人気
【コットタイプ】
近年ますます人気が高まるキャンプですが、キャンプ道具も日々進化しています。
最近ではフレーム担架のような形をした写真のような「コットタイプ」も人気が高まっています。
スリーピングマットと組み合わせて使えば、まるでベッドで寝ているかのような寝心地です。
テント内で使用するときは、フレームの足でテントの底に穴を開けないように注意しましょう。
キャンプの夜がもっと快適になるスリーピングマット
マットを選べば、これでキャンプ道具の三種の神器が揃いました。
テントやシュラフに比べて軽視されがちなスリーピングマットですが、キャンプツーリングは特にバイクで走ったあとの疲れがありますから、睡眠はしっかりとれた方が翌日安心。
なので、マットは奮発して選んでも損はしないでしょう!
【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】