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CB1300SFで『公道を走るため』に組まれたSPの異次元【ホンダの道は一日にして成らず 第6回/Honda CB1300 SUPER FOUR SP 足まわり編】

オーリンズ製の前後サスペンションとブレンボ製のフロントブレーキキャリパーはCB1300SF(CB1300 SUPER FOUR)に必要なのか? でもその真実は、ただ『高級パーツがついている』ってことじゃありませんでした。

CB1300シリーズの直4エンジンを味わい尽くすために

ホンダのCB1300SF(CB1300 SUPER FOUR)というバイクの中核は、どこまでいっても心臓部となる4気筒エンジンです。

そのことは前回の【エンジン編】でお伝えしたとおり。

これだけはもう、疑いようのない事実です。

【エンジン編】はこちらです

じゃあ、なんで『SP』なんて仕様がラインアップされているのか?

答えを先に言います。

それは『エンジンを最大限に楽しむため』に他なりません。

高級パーツを組まれた『CB1300SF SP』は何が違う?

世界最高峰のバイクレースであるMotoGPでも高い装着率を誇るオーリンズ製サスペンション。

そして同じくブレンボ製のブレーキキャリパー。

スポーティなバイクが好きなライダーなら、知らない人がいないであろう高性能パーツの代名詞的存在です。

だけどCB1300SF SPにおいて、これら高性能パーツの存在意義は他とちょっと意味が違うように思えます。

それはなぜ? って、CB1300SFはサーキットでコンマ1秒を削るためのバイクじゃないから。

あくまでストリートバイクとして『公道を走ること』に、その目的が集約されているんです。

そして最も重要なのは、SP仕様の高性能パーツたちが単なるポン付けではなく、ホンダのエンジニアが『CB1300SF』のために最適化したセッティングのものを組み込んでいる、ということ。

だから、CB1300SFの前後サスペンションは、驚くほどにソフトです。

ちょっとした快適ツーリングバイクも顔負け、と言っていいほど乗り心地まで柔らかい!?

スタンダードの『CB1300SF』が霞むほどに……

路面の細かい凸凹や小さなギャップを吸収するサスペンションの初期の動き。

まず、そこが圧倒的なレベルで繊細に動く。

だけど単純に柔らかい、というのとはまるで違います。

柔らかいのに粘りがある。きちんと一本、スジの通ったコシがあります。

普通に走っていれば、ツーリングバイクさながらに快適なのに、コーナーの進入でブレーキを強くかけても一気に車体の姿勢が変わらない。

例えばこれが『柔らかいだけ』のフロントフォークだど、スコーン!っと一気にフルボトムして、車体が前につんのめるような恐怖があります。

だけどSPのフロントフォークは、柔らかいのに、ゆっくり段階的にサスペンションが縮んでいくんです。

リアサスペンション側も同じで、ブレーキと共にスウッと、ゆとりすら感じさせつつ伸びてくる。

その感覚に、軽く感動を覚えます。

ホンダのエンジニアが本気で公道向けのサスペンションを作ると、ここまでのものになるのか……って。

そして、サスペンションが綺麗に動くことは、バイクがより早くブレーキングに移れる姿勢になるということ。

そこから先はブレンボ製対向4ポットのモノブロックキャリパーの独壇場です。

まるでブレーキレバーをミリ単位で操作できているかのように、自由自在に車速を調整できる。

そして一切の違和感を感じさせないまま、スッとブレーキをリリースできる。

それは錯覚かもしれないんですが、CB1300SF SPのすべてが自分の手の内にあるような感覚です。

躍動感に溢れ、でも扱いやすい110馬力ものパワーを自らの手で完全に制御できているかのような快感。

相当にライディングスキルが高いライダーを除いて、100馬力以上のエンジンなんて、公道では基本的に『パワーありすぎ』のはずなのに……

1300ccの大排気量バイクを自在に操れているような恍惚を感じるんです。

スポーティな解釈をするなら、それは圧倒的なスタビリティとも言えるでしょう。

コーナリング中にギャップを踏んで、サスペンションが大きくストロークしても、次の瞬間には乱れた姿勢が収まって、何事も無かったかのように走れるのは異次元の感覚でした。

すさまじいサスの収束の速さが、先の読めないワインディングで鉄壁の安定感をもたらすんです。

とても、とても失礼な話かもしれないけれど……スタンダードのCB1300SFの走りが霞んでしまうほどに……

CB1300SFが秘める『本当の力』を解放する

とても大事なことなので、もう一度、言っておきます。

CB1300SF SPにおいて大事なのは『高性能パーツがついていること』じゃありません。

その高性能パーツを『CB1300シリーズを知り尽くしたエンジニアが、公道に最適化して装着させていること』なんです。

それが何のためかと言ったら、CB1300SFというバイクを最大限に楽しむため。

秘めた魅力を余すことなく解放するため。

そのために用意されているのが『SP』というスペシャルモデル。

現時点で、ホンダのフラッグシップCBを、最も深く味わうことのできるバイクです。

【文/北岡博樹(外部ライター)】

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