世界最大規模の二輪国際見本市EICMAでホンダが「Rebel 1100 T」が発表、矢継ぎ早に日本国内での発売がアナウンスされたりして話題になっていますが、水冷・4ストローク・DOHC・直列2気筒471cm3エンジンを搭載した「Rebel(レブル)500」のカラーチェンジも発表されました。
今回登場したのは、シンプルで落ち着いた印象の「マットジーンズブルーメタリック」モダンな印象の「パールディープマッドグレー」の計2色。
発売日は2023年1月26日(木)で、価格は2色とも836,000円(税込)。今回の新発売では、カラーリングチェンジした他、平成32年(令和2年)排出ガス規制に適合。
●メーカー希望小売価格(消費税10%込み) 836,000円(消費税抜き本体価格 760,000円)
* 価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません。
「レブル500」ってこんなバイク
現行モデルのレブルシリーズは現在、おおまかに分けて軽二輪クラスで「Rebel 250」、リッターオーバーサイズで長兄の「Rebel 1100」シリーズ。そして今回紹介する水冷・4ストローク・DOHC・直列2気筒471cm3エンジンを搭載した「Rebel 500」の3種類があります。
どのレブルにも共通する特徴は、ロー&ロングなフォルムとスリムで足つき性のいい低シート高といった特徴があります。なかでも「Rebel 250」と「Rebel 500」は、共通で開発されたフレームに排気量違いのエンジンを搭載した兄弟モデルであり、両車ともシート高は690㎜で共通です。
つまり、「Rebel 250」が両足でしっかり支えられるなら、大型バイクの「Rebel 500」でも同じようにしっかり支えられるというわけなんです。厳密には重さは「Rebel 500」の方が19kgほど重たいですが、しっかり足が着くというのは大型バイクに挑戦するうえで非常に大きな安心材料となります。
「レブル500」と「レブル250」の走行フィーリングは全く別
車体を共用する「Rebel 250」と「Rebel 500」ですが、実際に乗り比べてみると全く走行フィーリングが違うことに驚かされます。「Rebel 250」は250ccクラスらしい軽快感がありコーナーでの挙動も素直で非常に扱いやすい印象を受けます。
一方の「Rebel 500」はというと、排気量アップによってエンジンの力強さが増しているのは当然なのですが、車体の走行フィーリングも全く異なります。当然、重量差による重厚感は「Rebel 500」の方が強くなりますが、低速からの直進安定性やコーナーでのフィーリングも大きく違っていて、「Rebel 500」に乗ると“ものすごく安定している”と感じます。
この安定感の秘密は、ブラケットと呼ばれるフレームとエンジンを繋いでいるパーツにあります。開発者の話によると「Rebel 250」と「Rebel 500」で、このブラケット形状やしなやかさを変えることで異なる走行フィーリングを作り出しているのだそう。
左が「Rebel 250」で右が「Rebel 500」。メインフレームは一緒だが、エンジンブラケットと呼ばれるパーツ(色付けされた部分)が異なっている。
こんな小さなパーツでバイクの走りのキャラクターが大きく変わるとはとても不思議ですが、実際に乗ってみると「Rebel 500」の走りは「Rebel 250」よりも安定感が強く、高速道路を走り続けるような場合の疲労がとても少ないと感じます。
もし、今「Rebel 250」に乗っていて、「ステップアップを考えているけど、Rebel 250の乗りやすさから離れ難くて…」なんて悩んでいる方がいたら、は排気量の大きな「Rebel 500」をちょっと考慮に入れてみてはいかがでしょうか?
ロー&ロングなスタイリングは一緒ですが、想像以上に走行フィーリングは違っているので「Rebel 250」からのステップアップでも十分楽しめると思いますよ!
カスタマイズもしやすいレブルシリーズ
あまり知られていないことですが、実は「Rebel 500」、「Rebel 250」は自分の好みでバイクにパーツを取り付けたり交換したりするカスタマイズのしやすさも考慮して設計されています。
カスタマイズの工程では、もともとあるウインカーやヘッドライトユニットを取り外して別の物に交換したりするわけですが、「Rebel 500」、「Rebel 250」は、みなさんに自由にカスタマイズを楽しんでもいたいとの思いから、ヘッドライトやウインカーが取り外しやすいような構造になっており、パーツ交換するのがとても簡単なんです。
特に秀逸なのはメーターまわりです。メーターまわりをカスタムしようとすると困るのはキーイグニッションまわりの移設です。ですがレブルシリーズの場合、イグニッションは車体左側のタンク下あたりにあります。
実はこれもメーターまわりのカスタムをしやすくするための工夫なんです。このほかレブルシリーズは、リヤフェンダーがボルトを外すだけでごっそり取れたりするような構造になっています。ここまでユーザーがカスタマイズすることを前提に設計を行ったバイクはとても珍しいこと。「Rebel 500」のオーナーになったらこんなカスタマイズを楽しみながら、オリジナリティあふれる1台を目指してみるのもいいかもしれません。
そこまで大掛かりなカスタマイズはちょっと……という方にもホンダ純正のアクセサリーパーツも豊富に用意されているので、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
写真の車両に取り付けられているアクセサリーパーツは、「ヘッドライトカウル」、「タンクパッド(サイド)」、「アジャスタブルブレーキレバー」、「スペシャルメインシート」、「パッセンジャーシート」、「フロントフォークブーツ」、「フロントフォークカバー」、「リヤキャリア」、「バックレスト」、「サドルバッグ」、「サドルバッグステー」など。これだけたくさんのアクセサリーパーツがあれば、オリジナリティあふれる自分だけの1台が作り上げられそうですね。
【文:谷田貝 洋暁(外部ライター)】