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EICMA2022ニューモデル速報 EM1 e:【パーソナルEVスクーター世界初公開】

欧州で一般販売用の電動二輪車(電動バイク・電動スクーター)EM1 e: EICMA2022で発表

欧州の個人利用者向けの電動バイクがついに登場。その名は「EM1 e:(イーエムワン イー)」です。
このバイクはHondaが初めてヨーロッパで販売する電動二輪車であるとともに、Hondaが2025年までに全世界で10車種以上を投入することを今年9月に発表して以来、初めて市場投入する電動バイクとなります。

※本記事は、EICMA2022で発表されたモデル情報を元に構成しております。
※記事内の EM1 e:画像は全て海外仕様車(試作車)です。写真の一部は海外で撮影したものです。

クラスは原付一種に相当しますから免許取得も比較的容易ですし、四輪免許保持者なら即ライダーデビューが可能。環境に配慮したグリーンモビリティーとしての活躍に期待できます。

詳細が待ち遠しい新型車の解説を行う前に、まずはHonda電動バイクの歩みをおさらいしてみましょう。

Honda電動バイクシリーズの歴史

Hondaは1994年に世界初の市販電動二輪車を発売し、以降も世界の電動二輪車を牽引してきました。
近年では交換可能なバッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」を使うことで、航続距離と充電時間の問題解消に取り組んでいます。

Mobile Power Pack e:

1994年 CUB ES(シーユーヴィ イーエス)

Honda初の電動バイクは、官公庁や地方自治体などに限定200台のみ販売。

家庭用の100V電源から充電可能となっており、1回の充電(最大8時間)で61kmの走行(30km/h定地走行)が可能でした。

2009年 EV-neo(イーブイ ネオ)

電動バイク第二弾は重量物の運搬や配達業務などのビジネス用途向けに開発されました。試験運用として100台が用意され、一般企業や個人事業主への販売は翌年からスタートしています。

専用設計の急速充電器(200V電源使用)による充電で、一回の充電あたりの走行距離は34km(30km/h定地走行テスト値)となっていました。

2018年 PCX ELECTRIC

企業、個人事業主、官公庁に限定したリース専用車両です。

着脱式バッテリー・モバイルパワーパックを2個使用するなど、一充電あたりの走行距離41kmを実現。充電方法は、車体に内蔵されたプラグを使って2個のモバイルパワーパックを車体に搭載した状態で行う方法と、モバイルパワーパックを車体から取り外して行う方法の2種類があります。

2020年〜 ビジネスEVシリーズ

法人向け限定販売となったビジネス用車両が4機種6タイプが発売されました。

上段左から時計回りに:ベンリィe:Ⅰプロ、ベンリィe:Ⅱ、ジャイロe:、ジャイロキャノピーe:

原付クラスのBENLY e: Ⅰ、原付二種クラスのBENLY e: Ⅱの2機種には前カゴや大型キャリアなどが標準装備の”プロ”もあります。更に三輪のGYRO e:と屋根付き三輪のGYRO CANOPY e:がラインアップ。

一充電あたりの走行距離は着脱式バッテリーモバイルパワーパックを2個使用時で、BENLY e:Ⅰが87km(30km/h定地走行テスト値)、BENLY e:Ⅱが43km(60km/h定地走行テスト値)、GYRO e:が72km(30km/h定地走行テスト値)、GYRO CANOPY e:が77km(30km/h定地走行テスト値)を実現しています。

また、BENLY e:は日本郵便株式会社(JP)の配達バイクとして採用されたことから街中で見かけた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここまで紹介した電動バイクは全て官公庁や法人向けとなっており、個人で使用することはできませんでした。

一般ライダー向け電動バイクの登場

今回発表された電動スクーター「EM1 e:」は、交換可能なバッテリーのモバイルパワーパック※を1つ搭載した原付一種相当のEVスクーターモデルで、今まで以上に手軽で楽しいアーバンライディングを提供します。
※モバイルパワーパックと専用充電器は別売りとなります。

街中での走行や通学・通勤を、効率よく、静かに、クリーンに走る「EM1 e:」は、現代のニーズやライフスタイルに適したモビリティの最適解となるのではないでしょうか?

搭載されている「モバイルパワーパック」は充電済みのモバイルパワーパックに交換することで、充電されることを待つことなく次の走行が可能になります。

画像はジャイロe: のものです

最高速度は45km/h、1回のチャージで40km以上の航続距離となっています。
※ 30km/h低地走行テスト値

デザイン

ガソリン不要でフューエルタンクが無い「EM1 e:」は給油口を持たないため、足元もすっきり。

フラットフロアを採用したコンパクトで滑らかなデザインにより既存のHondaスクーター・ラインアップと比較しても個性的な存在感を放っています。

カラーは3色が発表されました。

パール サンビーム ホワイト

デジタルシルバーメタリック

仮)マットガンパウダーブラックメタリック

「EM1 e:」フラッシュサーフェイス化された滑らかなボディラインが特徴的。ヘッドライトもフロントカウルに埋め込まれたようなデザインとなっています。空気抵抗を減らすためのデザインは、電池消費量の減少=航続距離を伸ばすことに役立っています。

走行性能

インホイールモーターをリアホイールに内蔵した方式を採用。

ブレーキ

フロントはディスクブレーキ、リアにはドラムブレーキを装備。制動力を高めるコンビブレーキシステムを採用しています。

主要装備

細かな仕様は未発表となっていますが、現在判明している内容だけお伝えします。

シート下収納

モバイルパワーパックが納められたシート下ラゲッジスペースには小物の収納が可能です。
※ヘルメットの収納はできません

フルLED

ヘッドライトをはじめ、各灯火類は全てLED化。視認性および被視認性の確保と省電力化に役立っています。

その他

フロントインナーカバーにUSBソケットを採用。
純正アクセサリーとして、リアキャリア、トップボックス(35L)、アラーム、イモビアラーム、グリップヒーターが設定される予定です。

スペック

詳細な情報は未発表となっております。続報をお待ちください。

発売日・価格など

先ずは欧州から販売スタート予定。
現時点では価格や発売日などの詳細は未定となっていますが、国内への登場も期待したいところです。

法人(事業者)向けの電動バイク販売やリースの期間を経て、いよいよ一般ライダーに向けて電動バイクの扉が開かれることとなります。Hondaでは2025年までに全世界で10車種以上を投入することを2022年9月に発表しており、「EM1 e:」に続く電動バイクの登場も楽しみですね。

※本記事は、EICMA2022で発表されたモデル情報を元に構成しております。
※記事内の EM1 e:画像は全て海外仕様車(試作車)です。写真の一部は海外で撮影したものです。

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