バイクの消耗品の中でも特に定期的な交換が必要なのが「エンジンオイル」です。今回はエンジンオイルの役割や交換のタイミングなどを解説します。
エンジンオイルはバイクの消耗品の中でも特に定期的な交換が必要
バイクに乗って走ることはとても爽快で気持ちいいものですが、愛車の健康状態を定期的にチェックすることで、末長く安全で楽しいバイクライフをおくることができます。
しかし、バイクのコンディションをしっかりと保つには、様々な消耗品の交換が必要です。
定期的に交換が必要となるバイクの消耗品はいくつかありますが、その中でも特に定期的なチェックや交換が必要なものが「エンジンオイル」です。
エンジンオイルとは、エンジンやクランクケースの中に入っているエンジン専用のオイルで、「バイクの血液」とも呼ばれるほど重要な役割を果たしています。
ホンダには、ホンダ車専用のエンジンオイルがラインアップされており、その車種に合った適合オイルで開発&設計されています。
では、そもそもエンジンオイルの役割ってどんなものなのでしょうか?
そもそもエンジンオイルの役割って?
エンジンオイルは、ピストンやギアなどと一緒に流れながらエンジン内部を循環している専用のオイルのこと。
そのエンジンオイルがエンジン内を循環することで「潤滑」「洗浄」「冷却」「防錆」「密閉」など、様々なことを行なってくれています。逆に言うと、これがなければバイクを走らせることができません。
エンジンの内部には様々なパーツがものすごいスピードで動いているので、歯車などの動きをよくしたり、金属同士が触れ合ったりして発生する汚れを取り除いたりしているとても重要な役割を果たしています。
しかし、高温となるエンジンにおいて、オイルは長時間の連続使用で酸化したり、性能が徐々に劣化して汚れてしまいますので、定期的な交換が必要となるのです。
エンジンオイルの交換時期は走行距離が目安?
エンジンオイルの交換は、走行距離やオイルの劣化具合によっても異なりますが、その車種のサービスマニュアルなどをチェックすると、目安となる交換時期が記載されています。
一般的なバイクでは、走った「走行距離」を目安に、初回は1000km(または1ヶ月)、それ以降は6000kmまたは1年毎に交換するように書かれているケースが多いですが、エンジンオイルをチェックしてみて、汚れているようでしたら交換するようにしましょう。
車種によって、エンジンオイルのチェックの仕方は若干異なりますが、見方はとてもカンタン。
エンジンの横付近を見ると、このような窓でエンジンオイルの量や汚れ具合をチェックできます。
エンジンオイルの量が、UPPER(アッパー)と書かれた上限部分から、下限部分のLOWER(ロウアー)までの間にあるかチェックしてみましょう。
上記の窓タイプ以外にも、このような「オイルレベルケージ」を抜いてチェックする車種もあります。
オイルの量や劣化具合をチェックしてみて、走行距離以外にも明らかに汚れてるようなら交換するようにしましょう。
また、走った距離や汚れ具合に加えて「交換する季節」も、実はけっこう重要だったりします。暑くなる夏前や、寒くなる前の初秋のタイミングでオイルに交換しておくと、エンジンの健康を長く保つことができます。
オイル交換はショップに任せた方が何かとメリットがある?
ホンダ車専用のエンジンオイルは、バイク用品店などでも購入することができるので、自分で交換することも可能です。
しかし、自分のバイクに合ったエンジンオイルの種類やグレード、そのバイクに必要なオイルの量などが異なりますし、交換するための作業の手間や知識も必要です。
また、市販されているエンジンオイルは基本的に1リットルボトルで販売されていることが多いので、例えばオイル量が3.5リットル必要な車種でしたら、1リットルボトルを4本購入することになり、残りの500mlほどが余ってしまったりします。
特に困るのが使用したエンジンオイルの「廃油処理」です。
使い終わったエンジンオイルを可燃ゴミとして出せる廃油処理パックなども販売されていますが、住んでいる地域や自治体などによってはそのまま捨てられないケースもあります。
そのような場合は、廃油再生工場やリサイクル業者などに廃油を引き取ってもらう必要も出てきます。これは正直、かなり面倒です。
また、エンジンオイルの交換時には、走行距離や汚れ具合によって、専用の「オイルフィルター」も交換する必要もあります。
エンジンオイルの交換くらいは自分で……というのも正しいですが、実は自分でやるのはけっこう手間のかかる作業だったりするのです。自分のバイクのことを知るためにトライしてみるのは良いですが、忙しい普段の暮らしの中ではHonda二輪車正規取扱店などのショップにお任せするのがやっぱり便利です。
専門知識を持ったショップなら、その車種に適合するオイルの種類や交換方法などを熟知しているので、ベストなメンテナンス方法で対応してくれます。
また、ショップに依頼することでエンジンオイルの交換以外にもプロの整備士が様々な項目をチェックしてくれる場合もあります。
自分では気がつかなかった劣化具合や消耗品などもチェックしてくれるので、バイクの健康状態をしっかりと保つことができます。
定期的なエンジンオイル交換だからこそ、信頼できるホンダ専門ショップに任せましょう!
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【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】