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新型『CUV e: 』は1回の充電でどれくらい走れる?EV最大の不安要素『航続距離』に対する正直な感想【中編】

EVの普及が急務なのはわかるけど、そうは言っても高価だったり不便だと「買う気」にはなれませんよね。でもHondaの新型EVスクーター『CUV e: 』は購入にあたってのコスパは結構高いんです! とはいえ、「日常の足」として使うなら、やっぱり「1回の充電でどれくらい走れるのか?」ということが気になるところ……
EVって、やっぱり『バッテリー切れ』が一番の不安材料ですから。

EVはやっぱり『バッテリー切れ』が何より不安!

EVが環境に良いのはわかるけど、まだまだガソリンエンジンのスクーターのほうが便利で使い勝手もよくて、おまけに買う時も安く手に入れられる。筆者の私(北岡)はこれまではそう信じて疑っていませんでしたが、どうやらこの新型『CUV e: 』の登場から考え方も“ちょっと古い”ものになっていくかもしれません。

購入金額などの詳細については【前編】を参照していだたくとして、Hondaの新型『CUV e: 』が同社の125ccスクーターと比較して、コスパ面ではもう負けてない。というか既存の125ccスクーターよりもリーズナブルに手に入れることができる可能性すらあります。

▼前編はこちら


だがしかしっ!

買ってから「やっぱり普通にガソリンエンジンのスクーターにしておけばよかった……」なんて後悔することになっては目も当てられません。

新型『CUV e: 』は買って後悔しないのか? ここからはそれを軸にお話しをさせて頂きます!

1回の充電でどれくらい走れる?

スクーターに限った話ではないですが、EVの課題のひとつが航続距離。つまり「1回の充電でどれくらいの距離を走れるのか?」という部分です。

正直、購入にあたって最も注目するべき部分と言えるかもしれません。そこに関しての新型『CUV e: 』ですが……

満充電の状態で表示される航続距離は、今回の試乗車では走行可能距離を示すRange(距離)の部分が74kmとなっていました。ちなみにですが発進や加速、停止など日常生活の走行パターンを考慮した国際的な燃費値であるWMTCモード(クラス1)における計測で、新型『CUV e: 』の航続距離は最大79.8km(※欧州届出値)となっています。

今回、一般公道での試乗が短時間だったので「バッテリー残量の減りかた」に関して確認することはできませんでしたが、実際に乗っていて『みるみる電池が減って不安で仕方ない……』ということは特にありませんでした。これまで個人的に「バッテリー切れの不安」がEV全般に対するいちばん大きな不安材料だったので、そこはどうやら安心して良さそうです。

ちなみに実際の体感としての「個人的な感想」ですが、ウィークデーに毎日最寄りの駅まで乗ったり、休日にちょっと買い物したりする程度のイメージで1日の走行距離を往復10km前後とするのであれば、日々の生活でストレスを感じることは特に無さそう。

とはいえバッテリー切れギリギリまで粘る人なんていないでしょうから、ざっくり『3~4日で1回充電する』というイメージに感じました。これくらいなら正直、許容範囲だと思います。むしろ通勤や通学で決まった道しか走らない場合、ガソリン車の『給油』ってけっこう面倒だったりします。そう考えればむしろメリットもあるかも?

充電は面倒くさい?

ちなみに『CUV e: 』のバッテリーはシート下に格納されています。走行には2個の電池(Honda Mobile Power Pack e: )が必要です。

シンプルなロック機構なのでバッテリー充電の際の着脱操作に関してはストレスはありません。

ただし、バッテリー単体にはそれなりの重量があります。女性も含む成人の人であれば「持ち運べない」なんてことはまったくありませんが、はじめて持つ時は「けっこう重いんだな」と感じると思います。これはまぁ『CUV e: 』に限った話ではなく、現在のリチウムイオンバッテリーの宿命みたいなものですが……。

なので私が『CUV e: 』を購入したら、自宅の玄関あたりに充電器を設置すると思います。重すぎる訳じゃないけど「よりラクなほうが良い」に決まっていますので(笑)

そしてここからは、ある意味で最も『CUV e: 』に対して驚いた部分をお伝えしていきたいと思います。

それは『ガソリンエンジンのスクーターから乗り換えても違和感が一切ない』ということ!

……EVスクーター、ここまで来たか!?

【文/北岡博樹(外部ライター)】

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