バイクはクルマ用の洗車場やガソリンスタンドの洗車機が使えないから、洗車するのもちょっと大変。そのため基本は『拭く』がメインになるんですけど、その際に気を付けたいポイントがあるんです。
バイクの日常的なお手入れは『タオルで拭く』が基本
大切な愛車にはいつだって綺麗でいてほしい!
だけどバイクはガソリンスタンドにある洗車機が使えないし、クルマがメインのコイン洗車場も何となく使いにくい。そのため日常的なバイクのお手入れは『布で拭く』のがメインになります。
だけど、汚れた状態のままガシガシ拭く、もしくはバリバリに固くなったタオルで拭くのはNG。綺麗にしているつもりでも、実際は愛車がキズだらけになってしまうんです。
今回はそんな『バイクの拭きかた』にフォーカスしてみようと思います。
『柔らかい布で拭く』が鉄則
まず、何よりも守らなければならないのが、バイクを拭く布の状態。必ず『柔らかい布』を使うことが大前提となります。
木綿のタオルなどは何度も使っているとバリバリに固くなったりしますが、手で触ってゴワゴワしているような布は絶対に避けるようにしてください。
固くなってしまったタオルは、繊維も傷んでボロボロですし、砂などの細かな汚れが繊維の奥に残っていることもあります。そのタオルで塗装面やウインドスクリーンと拭くと……想像できると思いますが、細かな傷がたくさんついて、バイクが輝きを失ってしまうんです。そうなったタオルは、潔く捨てたほうが愛車のためでしょう。
ちなみにおすすめなのは、100円均一ショップなどでも手に入るマイクロファイバー製のタオルです。
柔らかい木綿のタオル、もしくはマイクロファイバーのタオルを水に濡らして優しく拭く。その後に、別の乾いたタオルで拭いて仕上げる。基本はこの2行程となります。
ただし、水拭きもカラ拭きも、力を入れてガシガシこするのではなく、優しく撫でるようなイメージで。そして、ある程度の範囲、汚れた部分を拭いたら、タオルを水洗いして、繊維に詰まったチリや砂などを洗い流すようにしましょう。
ちなみに、バイクがあまり汚れていない状態で、軽くチリや埃を落したい程度なら、ハンディタイプの不織布モップも便利です。こちらも100円均一ショップで手に入るので、ひとつ持っておくと重宝するかもしれません。
マイクロファイバータオルの注意点
ところで、ひとつ気を付けておきたいのは、化学繊維のマイクロファイバー製タオルには『熱に弱い』という弱点があること。
走り終わった直後にバイクの高温になっている部分(エンジンやマフラー・エキゾーストパイプなど)をマイクロファイバータオルで拭くと、繊維が溶けて、溶けた繊維がバイクにべったりと付着してしまう場合があるんです。
その『熱で溶けた繊維』は正直、かなり厄介。黒いベタベタが車体に付着して、拭いてもなかなか取れません。しかも冷えると固まって、さらに取れない……
マイクロファイバーのタオルはバイクに傷をつけないよう優しく拭くことができるのですが、熱にだけは注意するようにしてください。
ひどい汚れは『流水&手ブラシ』で
また、雨天走行の後などによくある状態ですが、泥ハネなどでバイクがひどく汚れてしまっている場合は、そのまま拭きはじめるのはNGです。
こうなると、できればきちんと洗車したいところ。だけど、洗車できる環境が無い場合は、とりあえず『流水ジャバジャバ&手で汚れを洗い流す』のが有効となります。
とりあえずヤカンでもジョウロでもOKなので、片手でバイクに水を掛けられるようにしてください。
そして、水を掛けながら、手で優しく汚れた部分を撫でて汚れを落とします。
この方法ならはバイクの塗装面を傷つけることもありませんし、泥などの汚れがある程度、落ちたことも手触りでわかります。
その後に通常どおり、水拭きをしてからカラ拭きで仕上げ。洗車する場所が確保できなくても、ひとまず愛車を綺麗にすることができるので是非試してみてください。
バイクの『キレイ』を長く保つためには、汚れがひどくなる前に、日常的にこまめに拭いてあげるのがいちばんです。
だけど日常的な『タオルで拭く』もやり方が間違っていると、逆効果になりかねません。
大切な愛車にはいつまでも輝いていて欲しい。そのためにも『正しくバイクを拭く』ようにしてあげてくださいね!
【文/北岡博樹(外部ライター)】