威風堂々。言わずと知れたホンダCBシリーズのフラッグシップ『CB1300』シリーズは、2021年モデルのモデルチェンジで電子制御を手に入れた。
その中でも最高級仕様となるCB1300SB SP（CB1300 SUPER BOL D’OR SP）に乗ってみたら驚いた？！
CB1300シリーズは、モデルチェンジでどう進化した？
これ以上、何をどう進化させるつもりなのか？ そんな余地はあるのか？
正直なところ、2021年3月に発売された『CB1300』シリーズはちょっと謎でした。
それがなぜかって、私（北岡）としては『CB1300シリーズはもう完成している』と思っていたから。
今回のモデルが出る前にも、従来型の『CB1300 SUPER FOUR SP』に乗って、その想いを新たにしています。
その時の感想をひと言でまとめるなら、「完璧」。それしかない。
大型バイクを操る楽しさに溢れた最高のバイク。従来型の時点で、自信をもってそう断言できます。
『CB1300』シリーズは何が変わった？
ちなみに軽くおさらいしておくと、2021年のCB1300シリーズにおけるモデルチェンジの要は電子制御デバイスの搭載です。
電子制御スロットルバルブ（スロットルバイワイヤシステム）の投入と共に、走行シーンや好みに応じて走りのテイストを変更できるライディングモードやHonda セレクタブル トルク コントロールを新採用。高速道路での快適性をアップさせるクルーズコントロールも採用しています。
併せて3馬力のパワーアップを果たし、最高出力は113馬力となっています。
『CB1300』シリーズの注目すべきポイントは？
ただ、この最高出力アップは、それほど違いを感じることは無いだろうなと思っていました。
そもそもですが、1,284ccもの排気量を持つ大型バイクにおいて、最高出力を発生するほどの高回転域で走るシーンなんて、公道にはほぼ存在しないからです。
だから、気になっていたのはもっと感覚的な部分。走りの『フィーリング』でした。
CB1300 SUPER FOUR（2020）
それと言うのも、私は従来型のCB1300シリーズが持つエンジンフィーリングが大好きなんですね。
さすがホンダの伝統を体現する4気筒エンジンと言うべきか、胸のすくような回転の上昇感には乗るたびに感動します。それに、ゆっくり一定速で流している時に感じる躍動感もいい感じ。
そのフィーリングがもし、電子制御スロットルの採用で失われていたら・・・それは嫌だな、と。
CB1300 SUPER BOL D’OR SP（2021）
そこを確かめるべく今回、乗ってみたのはCB1300SB（CB1300 SUPER BOL D’OR）の上級グレード『SP』です。
お値段、実に2,046,000円（消費税10％込み）というシリーズ最高級の1台。
SPを選んだのは前回に乗った従来型がSPのCB1300 SUPER FOURだったから。そしてボルドールを選んだのは新装着されたクルーズコントロールで極上気分を味わいたかったからです（笑）
こいつで2021年モデルのお手並み拝見といきましょう！
CB1300SBを思った以上に『変えてきた』ことに驚く
ただ、本音を言っておくと、このCB1300SB SPで走り出す前までは『そうは言っても大きくは変えてこないだろう』とタカをくくっていたんです。
長い年月をかけて熟成され、磨き上げられた圧倒的な完成度。その黄金律をあえて崩すようなことはしてこないはずだ、と。
だけど、ホンダはやっぱりスゴかった・・・
ここにきてけっこう変えてきたんです、CB1300の走りのフィーリングを。
これは正直、予想外。
軽い気持ちで『お手並み拝見』なんて言っちゃダメですね・・・
まさかの展開でしたが、エンジンを掛けた瞬間から、走り出す前から2021年型『CB1300』は違いを主張してきたんです？！
【文／北岡博樹（外部ライター）】
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