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【安全運転】冬明けに必ずやるべきバイク点検8項目+α|春ツーリング前のチェック&ケア完全ガイド

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春の訪れとともに、いよいよバイクシーズンが本格的に始まります。しかし、数ヶ月間ほとんど動かしていなかった車両は、確実にコンディションが変化しているのです。『保管していたから大丈夫』。そう思って走り出すのが、実はもっとも危険なこと。その変化は決してバイクにプラスにならず、マイナスに影響をおよぼすからです。

ここではビギナーでもできる、冬明けに必ず確認しておきたい8項目と、プラスαを解説していきます。

① バッテリーをチェック

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冬の間にもっともダメージを受けやすいのがバッテリー。気温が低いと電圧は下がりやすく、さらに長期間エンジンをかけていないと自然放電が進むからです。チェックポイントは以下のとおりになります。

・セルモーターの回りが弱々しくないか
・ヘッドライトやウインカーが明らかに暗くないか

セルが「キュルキュル…」と元気なく回るなら要注意。完全にあがる前に充電器を使って充電するのが理想です。ちなみに2年以上交換していない場合は、このタイミングで新品に替えるのも安心材料になります。バッテリーにも寿命があり、その目安が2年だからです。長い期間バイクを放置した後に起こりがちな“エンジンかからない問題”は、バッテリーをチェック&ケアすることで防げるのです。

また最近ではメーターに電圧が表示されるモデルが増えています。電圧が表示されるモデルは以下の数値を参考にすれば、バッテリーのコンディションを把握できます。

・キーON(エンジン始動前):約12.3V ~ 12.8V
バッテリー自体の電圧が表示されます。最近のバイクはキーONでヘッドライトが点灯するため、一時的に少し低め(12.0V付近)に出ることもありますが、12.0Vを下回る場合はバッテリーが弱っている可能性があります。

・アイドリング時:約13.5V ~ 14.5V
エンジンが始動し、発電機(オルタネーター)からの充電が始まると電圧が上昇します。13.0Vを下回る場合は、発電系統のトラブルやバッテリーの著しい劣化が疑われます。

・走行中:約14.0V ~ 15.0V
エンジンの回転数が上がるため、もっとも安定して高い電圧を示します。ただし、過充電を防ぐレギュレーターという部品の働きにより、通常は15.0V以上には上がりません。

【注意が必要なケース】
始動時(セル回転中):電圧が一時的に9.5V以下まで落ち込む場合は、寿命が近いサインです。
停止時:12.0V未満は バッテリーが放電しているか、寿命です。
走行中:15.0V以上に上がる場合は、充電系統(レギュレーター)の故障で、バッテリーを傷める危険があります。

② タイヤの空気圧とゴムの劣化を確認

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冬は気温低下によってタイヤの空気圧が自然に下がってしまいます。空気圧不足のまま走行すると、ハンドリングが重くなったり燃費が悪化したり、最悪の場合バーストや転倒のリスクも高まってしまいます。確認すべきは以下のとおりです。

・規定空気圧まで入っているか
・トレッド(接地面)の溝は十分か
・サイドウォールにひび割れはないか

ひび割れはゴムの劣化サイン。とくに屋外保管車は注意が必要です。たとえ溝が残っていてもヒビ割れているタイヤは本来の性能を発揮できなくなっています。安全に走ることを考えて交換しましょう。

なお空気圧は車体スイングアームやチェーンカバー付近に表示されています。車両ごとに適正な空気圧は異なるので、確認したうえで調整してください。エアポンプを持っていればその場で対応できますが、なければガソリンスタンドやバイクショップまで普段以上に注意を払いながら行き、入れましょう。

③ チェーンのサビを確認・潤滑状態を整える

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チェーンは露出しているため、冬の湿気や結露でサビやすい部分です。冬眠前に清掃&注油をしっかりと行なっていれば、サビが発生するリスクを低下させられるのですが…。チェックポイントは、以下のとおり。

・サビの発生
・油分が残っているか
・チェーンの張り具合(たるみ)

サビの状態によっては交換が必要になることも。その場合はショップで状態を確認してもらい、交換するか/清掃で対処するかを判断してもらった方がいいでしょう。そうでなければチェーンクリーナーで汚れを落とし、チェーンルブを均一に吹き付け、余分な油はウエスで拭き取ってください。駆動系を整えると、加速が驚くほどスムーズになり、気持ちよく走れますよ。

④ ブレーキの効きとフィーリングを確認

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ブレーキは減速・停止するための重要な装置です。久しぶりに走ると「こんなに効きが弱かった?」と感じることもあるかもしれません。確認ポイントは、以下のとおりです。

・レバーを握ったときの感覚
・異音(キーキー音など)
・前後ブレーキの効きバランス

ディスクローターに薄いサビが出ている場合もありますが、軽いものなら数回の制動で落ちます。ただしレバーを操作して『スカスカ』する場合は要注意。ブレーキフルード劣化やブレーキラインに空気が入っている可能性もあるので、無理せずショップに相談しましょう。

⑤ エンジンオイルの量と劣化状態

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オイルはエンジン内部を循環する血液のような存在。バイクは3,000㎞ごとに交換することを推奨されていますが、走っていなくても時間経過で酸化・劣化します。3,000㎞を走っていなくても、6ヶ月を目安に交換するようにしてください。確認すべきポイントは、以下のとおりです。

・オイル量が規定範囲か
・色が極端に黒くなっていないか
・交換から半年以上経過していないか

冬明けのタイミングで交換しておくと、気持ちよくシーズンインできます。エンジンの寿命や燃費などにも影響をおよぼすので、しっかりとチェックし、エンジンオイルの状態によっては交換するようにしてください。

⑥ 冷却水(水冷エンジン車のみ)

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水冷エンジンの場合、冷却水の量も重要なポイントになります。不足したり劣化しているとオーバーヒートの原因になるからです。確認するのは、以下のとおりになります。

・リザーバータンクの量
・ホース接続部の漏れ跡
・前回交換してからの期間

まず量はリザーバータンクに「LOW」「FULL」の表示があるので、範囲内なら問題ありません。極端に減っているなら漏れている可能性があるので、ショップで診てもらいましょう。また冷却水も劣化が進みます。2年ごとに交換するのが目安なので、交換した時期が毎回分かるようにしておきましょう。夏本番前に整えておくのが理想です。

⑦ 灯火類の作動確認

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春は交通量が増え、事故も増える傾向にあります。自分の存在を周囲に知らせる灯火類は必ず確認したいところです。

・ヘッドライト(ハイ/ロー)
・ウインカー
・ブレーキランプ(前後)

球切れは意外と気づきにくいもの。とくにブレーキランプは壁に向けたり、手をかざすなどして、反射を利用すれば1人でも確認できます。

⑧ ガソリンの劣化チェック

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長期間タンク内に放置された燃料は劣化しタンクをサビさせたり、粘り気のある物質となって燃料系統を詰まらせてしまいます。その結果、エンジン始動性が悪くなったり、アイドリングが不安定になることもあるのです。

不安がある場合は、古い燃料を使い切るか、新しい燃料を満タンにして薄める。添加剤を使うのも一つの方法です。それでも症状が改善されない場合は、ショップで燃料系統の整備を行なってもらうようにしてください。またタンクがサビると、それが燃料系統の詰まりを生じさせるので、ケアする必要があります。

プラスα|ライダーも慣らし、装具のチェックを行ないましょう

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冬眠が明けていきなりロングツーリングは避けたいところです。バイクの状態を確認するために、まずは近所を10〜20分走行し『ブレーキ』『加速』が正常か、振動や異音が発生していないかを確認してください。

同時に、ライダー自身の感覚も戻していく時間にもなります。冬明けは身体の反応も鈍っているので、徐々に慣らしていきましょう。車両に何かしらの不具合を感じたなら、しっかりとケアしましょう。

また、安全は車両だけでは完結しません。『ヘルメットの内装劣化』『シールドの傷や曇り』『グローブの硬化』『プロテクターの状態』もチェックしましょう。装備を整えることも、立派な走り出すための準備になります。

spring-check_09_finishまとめ|春の始動は『確認』から始まる

 

冬の寒い時期に乗っていなかった人は、走り出す前にしっかりと点検を行ないましょう。これによりトラブルの多くは未然に防げます。暖かくなったからと言ってすぐに走り出すのではなく、春の風を気持ちよく感じるために、まずは愛車と丁寧に向き合う時間を作るようにしてください。

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