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【バイク初心者】本格的なバイク整備はプロに任せる!でもこの『3つ』だけは自分でもチェックできるようになろう!【バイクライフ・ステップアップ講座/3つのセルフチェック 編】【Safety】

難しいバイクの修理や定期メンテナンスは専門知識が豊富なHonda Dreamなどのバイクショップにお任せするのが安心です。

でも末長くバイクライフを楽しむため、久しぶりにバイクへ乗るときに、自分でもできるようになっておきたい「3つのチェック項目」をご紹介します。

愛車の健康状態をチェックするために知っておきたい「3つの事」

バイクは定期的なメンテナンスを行うことで末長く乗り続けることができますが、初心者の頃はバイクの健康状態を知るためにどんなところをチェックすればいいのかよく分からないのも無理はありません。

それに、愛車の修理やメンテナンスには専門知識や経験がないと自分一人で行うのはちょっと難しいことも多いですから「分からないことはお店に任せる」という方法が最善策です。

しかし、定期的なメンテナンスや修理をお店に任せる場合でも、最低限、自分自身でもチェックできるようになっておきたい項目が「3つ」だけあります。

その項目が「タイヤの状態」「エンジンオイルの状態」「バッテリーの状態」の3つです。

これらの3項目はバイクを安全に走らせるためにとても重要なチェックポイントであるだけではなく、万が一これらにトラブルが起こってしまうと定期メンテナンスなどでバイクショップへ自走して運べなくなってしまう可能性もあるからです。

そこで今回は、トラディショナルなデザインが人気のHonda「GB350」を使って、これら3項目のチェックの仕方を解説してみたいと思います。

セルフメンテには無料でダウンロードできる取扱説明書「MotoPub」を活用しよう!

いきなりタイヤやエンジンオイル、バッテリーなどを「自分でチェックしてみて下さい」と言われても、はじめはどこをどのようにチェックすればいいのかわかりませんよね。

そんな時にとても便利なのが、インターネット上でHonda車の「取扱説明書」や「パーツカタログ」などが無料で閲覧・ダウンロードできるHonda「MotoPub」です。

Honda「MotoPub」では、Honda車のラインアップ別や年式ごとに、取扱説明書(新車購入時に付属)やパーツカタログなどが公開されていて、例えば「取扱説明書は無くしちゃった……」という時でも、インターネットに繋がればいつでも見ることができるようになっているんです。

バイクのメンテナンスや修理では、その車種ごとにパーツの配置や外し方などが若干異なる場合もありますので、やはり車種専用の取扱説明書を確認しながらチェックするのが一番。パソコンだけでなくスマートフォンなどでも閲覧・PDFダウンロードが可能ですし、今回紹介する3項目以外のメンテナンス方法なども載っているので、是非活用してみてくださいね。

①タイヤのチェック:空気圧と劣化具合

バイクに乗る前にチェックしておきたい項目の中でも“最重要”と言っても過言ではないのが「タイヤのチェック」です。

GB350の取扱説明書にも、タイヤの項目に「亀裂・摩耗の点検」や「空気圧の点検」の仕方などが掲載されています。

皆さんもご存知の通り、バイクは走行中は前後2本のタイヤのみが路面に接地しています。そのタイヤの劣化していたり空気圧が適正でないと、万が一の時に危険なだけではなく、走行性能の悪化や燃費性能の低下など悪影響を及ぼす可能性が高いのです。

もちろん、定期点検などでバイクショップへ行けば、タイヤの劣化具合や適性な空気圧などもチェックしてくれますが、頻繁にお店に行けないことも多いと思います。そんな時のためにもタイヤの劣化具合や適性な空気圧のチェックは自分自身でもできるようになっておくのが理想的。

事実、プロライダーや運転の上手なベテランライダーほど、定期的な空気圧チェックやタイヤの劣化具合などを常に確認しています。タイヤのチェックはバイクへ乗るときに毎回確認したいくらい重要な項目だと思っておいてください。

特にタイヤの空気はバイクに乗っていてもいなくても徐々に抜けていくものなので、取扱説明書や車体に貼られているコーションラベルなどで規定空気圧を確認して、減っていれば充填するようにしましょう。

▼タイヤのチェック方法をもっと詳しく知りたい方はこちら!

②エンジンオイルのチェック:オイルの適正量と汚れ具合

続いては、これがなければバイクを走らせることができない「エンジンオイル」のチェックです。

“バイクの血液”とも言われるエンジンオイルは、エンジンやクランクケースの中に入っている専用のオイルで、そのオイルがエンジン内を循環することで「潤滑」「洗浄」「冷却」「防錆」「密閉」「腐食防止」など、様々なことを行なってくれています。

高温となるエンジンにおいて、エンジンオイルは長時間の使用で徐々に汚れていき、性能が低下していきますので、定期的な交換が必要になる消耗品でもあります。

エンジンオイルの交換時期は走行距離やオイルの劣化具合で異なることもありますので、その車種の取扱説明書やサービスマニュアルなどをチェックすると、目安となる交換時期が記載されています。

一般的なバイクでは、走った「走行距離」を目安に、新車時から初回は1,000km(または1ヶ月)、それ以降は3,000kmまたは1年毎に交換するように書かれているケースが多いです。ですがエンジンオイルをチェックしてみて、汚れているようでしたらプロに相談するようにしましょう。

GB350のエンジンオイルのチェックは、写真のような「オイルレベルケージ」を抜いてチェックするタイプになっています。

レベルケージを引き抜いて、エンジンオイルが黒く汚れすぎていないか、オイルの量がUPPER(アッパー)と書かれた上限部分から、下限部分のLOWER(ロウアー)までの間にあるかチェックしてみましょう。

レベルゲージで確認するタイプ以外にも、写真のような「エンジンオイル点検窓」が備わっている車種もあります。

車体を垂直に起こして、オイルの色や量を確認し、汚れているようならバイクショップにエンジンオイル交換を依頼します。

▼エンジンオイルのチェック方法をもっと詳しく知りたい方はこちら!

③バッテリーのチェック:搭載位置の確認とバッテリー充電

最後の3つ目は「バッテリー」のチェックです。まずは愛車のバッテリーが車体のどの位置に搭載されているのかを知っておくことが非常に重要です。

取扱説明書に従って、自分の愛車のバッテリーが確認できるまでカバーパーツなどを取り外してみましょう。

現在 主流となっている密閉型の鉛バッテリーは「MF(メンテナンスフリー)バッテリー」と呼ばれ、基本的に定期的なメンテナンスは不要になっています。

ですから、セルボタンを押して毎回エンジンがスムーズに掛かるようであれば、バッテリーのチェックはタイヤやエンジンオイルほど頻繁に意識する必要はありません。

しかし、暫くバイクに乗っていなかったり、外気温の下がる真冬の時期などではバッテリーの電圧が下がってしまうことがあります。

特にセルが弱々しく回る場合は、バッテリーが弱っていることがほとんどなので、バッテリー充電器で充電したほうがよいでしょう。バイクのバッテリーを充電するためには、写真のようなバイク専用のバッテリー充電器を個人で用意しておく必要があります。

バッテリーの電力が下がってエンジンがかからなくなると、オイル交換やメンテナンスなどでバイクショップに自走して運ぶこともできなくなるので、バイクを所有している方ならバッテリー充電器は必ず持っておきたいアイテムのひとつです。

バッテリーを充電するために車体からバッテリー本体を取り外す場合は、車種によって若干異なることもありますので、取扱説明書を見ながらカバーやホルダーなどを外して行きます。

プラスドライバーやソケットレンチがあれば、特殊な工具が必要なことはあまりありません。外したパーツは紛失しないようにトレーなどに並べておくと良いでしょう。

いよいよバッテリー本体を車体から取り外していくのですが、ここでひとつだけ注意点があります。

バッテリーは「+(プラス)端子」と「ー(マイナス)端子」の2つの端子が取り付けられていますが、バッテリー端子を外すには正しい順番があります。

バッテリーの電気ショートや配線へのダメージを防ぐため、「マイナス端子」から外すことです。マイナス端子から外す。これだけは鉄則として覚えておきましょう。

あとは個々のバッテリー充電器の説明書や種類に従って操作します。

一般的なバッテリー充電器には赤いクリップと黒いクリップの2つのクリップがあり、はじめに赤をプラスへ、次に黒をマイナスへ挟んで繋ぎます。

一般的なバッテリー充電器は、クリップを繋いだら満充電になるまで待つだけでOK。バッテリー充電器の種類やバッテリー本体の状態、もしくはバッテリー容量(バッテリーの大きさ)にもよりますが、だいたい3〜8時間程度で充電が完了します。

▼バッテリーの充電方法をもっと詳しく知りたい方はこちら!

愛車の3つの健康状態をチェックして安全で楽しいバイクライフを!

いかかでしたか?

今回紹介した「タイヤの状態」「エンジンオイルの状態」「バッテリーの状態」の3つは久々にバイクに乗るときに、自分でもチェックできるようになっておきたい重要な項目です。

また、バイクに乗る前、日常時な点検箇所として「ブタと燃料」も併せてチェックしてみてください。

難しいメンテナンスはバイクショップに任せるのが賢明ですが、これらの3項目を自分でもチェックできるようになると、より安全で楽しいバイクライフが過ごせるようになりますよ!

 

 

【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】

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