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レーシング女子岡崎静夏の『いつもバイクで!』【CL500編】バイクを操縦する純粋な楽しさを!

ロードレースがオフシーズンの冬期も濃厚なバイクライフを満喫する岡崎静夏さんが、年末年始にツーリングと移動のパートナーに選んだのはCL500。その“意外なスポーツ性”と想像どおりの“ちょうどよさ”にすっかり惚れ込むことに……。

みんなにも薦めたい増車候補ナンバーワン!

岡崎静夏 見た目はキュートな“バイク女子”だが、真の姿は全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラスにフル参戦する“レーサー”なのだ!

前号での宣言どおり、年末年始はオフロード遊びを満喫。エンデューロレースにも参戦しました。これにより競技用モデルのCRF125Fが欲しくなってしまったのですが、それと並んでかなり本気で増車を検討してしまったのが、年末から年始にかけてしばらくお借りしていた、今回紹介するCL500です。

昨年5月にデビューしたこのバイクは、クルーザーのレブル500が開発ベースで、車体の基本部は4号前にこの企画で取り上げたCL250とほぼ同じ。250にも、シンプルな設計の中にバイクの本質的な魅力がしっかり詰まっていると感じましたが、500にはそれをさらに上回る“走りの楽しさ”があり、それでいて250同様に気軽さもあり、私の好みにぴったりでした!

排気量471ccの水冷直列2気筒エンジンは、吸排気系などを除けば基本的にレブル500と同仕様。最大トルクの発生回転数はレブルより250rpmアップとはいえ、最高出力と最大トルクの数値も同一です。ただし、後輪側となるドリブンスプロケットは40→41丁に。つまり、わずかながらギヤ比はショート(加速重視)になっていています。

この効果もあってか、CL500に乗ってまず感じたのは、エンジンの力強さ。といっても、4気筒CBR系のように高回転域で刺激的な加速力を発揮するということではなく、公道で多用する低中回転域がパワフルに感じられる出力特性です。

もしも低中回転域の勢いそのままに高回転域まで伸びたら、オーバーパワーに感じてしまうかもしれません。でもCL500のエンジンは、低中回転域では中上級ライダーすらも退屈させない力強さを発揮しながら、高回転域は公道でも扱いやすい“ちょうどいい”範囲内。ふたつの魅力が共存しているところが、まずはとても気に入りました。

また、前後サスの特性もかなり好印象。ストロークは長めですが、ソフトすぎることはなく、スロットルやブレーキの操作による入力に対して、ゆっくりだけどしっかり動きます。このためタイヤへの荷重がわかりやすく、トラクションを感じやすいことから、滑りやすそうな状況でもスロットルを開けるのがコワくありません。前後サスの動きからは、スーパーモタード系のような雰囲気も感じられ、公道の低いスピードレンジでも、車体姿勢を制御しながら操る楽しさを満喫できます。

スーパーモタードに近い、意外なほどのスポーツ性

ハンドリングは、前輪が一般的なロードスポーツバイクよりも大径な19インチということもあってか、穏やかなフィーリング。フロントタイヤが切れ込んでしまうような感触がなく、安定性にも優れているので、楽にバンクさせられます。フロントからグイグイ曲がるような特性ではありませんが、代わりにとても軽快。ハンドリングからもスクランブラーらしさが伝わってきます。

ところで、CL500の購入を検討するとき、現行モデルで最大のライバルとなるのは、ほぼ同じ車体のCL250になるはず。しかしこの2台から受ける印象は、乗り比べてみるとけっこう違います。250にもバイクを走らせる楽しさはたっぷりあるのですが、走行性能は想像の範囲内。対して500は、ともすればファッションバイクと思われがちなこのルックスからは想像できないほどのファンライド性能を持ち合わせています。もちろん、その大きな要因となっているのは、エンジンの力強さ。中上級者が250に感じる「もうちょっと欲しいかも……」が補われているだけでなく、低中回転域トルクの力強さにより、公道の速度域で“バイクを操縦する楽しさ”をより味わえる印象がありました。

とはいえ250には、500より約21万円安く、車検取得の必要がないためランニングコストが低めで、普通二輪免許でも乗れるという長所もあります。また、最高出力は24psとマイルドで、車重は20kg軽いので、とくに初心者にはこれも大きな魅力。選択に迷うところです。

ちなみに私なら、「楽しさはプライスレス」だと思うので、絶対に500を選びます。“操縦感”が大好きな私にとって、500は250よりもさらに好みのバイクでした。

公道でのちょうどよさや扱いやすさに加え、スポーティという意外性を秘めたCL500。本当にいいバイクすぎて、「これが家にあったら……」という妄想が止まりません!

CL500:SHIZUKAの評価

1)スタイリング:幅広いシーンにマッチするファッション性。車体色を250と完全に差別化して、定番の白や黒などを設定していないのがカッコいい!

2)スポーツ性:公道で“スポーティな雰囲気を味わう”という意味で、意外なほどのスポーツ性を秘めていて、低い速度域で走りを満喫できますよ!

3)ツーリング:カウルレスですが、パワー的には高速巡航でも快適だし、キャンプ場付近の砂利道でもコワさはなく、ワインディングも楽しめちゃう!

4)街乗り:低中回転域で十分なパワー&トルクを発揮してくれるので、発進や低速走行も余裕。アイポイントの高さは安全性にもつながるはず。

5)コストパフォーマンス:250との価格差は約21万円で、車検があるためランニングコストも上昇しますが、500の走りを考えたら私にとっては納得プライス!

SHIZUKAのお気に入りポイント

【力強く扱いやすいエンジン出力特性】
最高出力は46psですが、並列2気筒エンジンなので低中回転域でも十分なパワーを発揮してくれるため、物足りなさはまるで感じません。しかも高回転までフラットな出力特性で伸びるので、扱いやすさにも優れています。

【ライダーの操作に忠実な動きのサス】
前後サスのストロークは長めですが、フワフワしすぎておらず、それでいてカタすぎることもありません。スロットルやブレーキの操作に対して、粘りながらもしっかり反応してくれる印象で、これが走りの楽しさにつながります。

●まとめ:田宮 徹 ●写真:楠堂亜希
※当記事は(株)内外出版社ヤングマシン掲載記事(2024年3月号)の内容を編集・再構成したものです。

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