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デザイン業界で働く23歳のライダーがCB250Rにべた惚れしている理由

23歳のデザイナー、野口さんはCB250Rが愛車。
自分なりにカスタムを楽しみ、時間があるときはバイクで出かけたりしてリフレッシュしているのだそうです。
バイクに乗るキッカケはお父様の強いススメがあったからでした。

父親のススメでバイクライフスタート

「見聞が広がるから原付に乗った方が良いと父親に言われていたんです。車より原付に乗ってみろと半ば強制的に(笑)スクーターに乗ることになった感じです」

実際に乗ってみたらお父様の言うとおりでした。

「今までは移動するとしても自転車と電車、バスしかなかったのに、自分の世界が道路にまで広がったのが嬉しくて原付にのめり込みました」
しばらく原付に乗っていると排気量の大きなバイクに乗ってみたくなります。

少し興味が出てきたのでモトブログを見てみると、バイクがとても面白そうだと思うようになりました。
手元にちょうど中型二輪免許取得に必要なお金があったので即教習所に入所。
教習所に通いながら何に乗ろうか考えるようになりました。

そこで目に止まったのが当時発売されて間もないCB250Rでした。

「デザインに惹かれました。ネイキッドのメカニカルな感じがカッコいいと思ったんです。他に比較検討したバイクはありません。CB250R一択です。発売されて数ヶ月しかたっていなかったので手頃な中古車も出回っていなかったから新車で購入することにしました。足つきが大丈夫かなという不安もありましたが、これが自分のものになるのかという喜びの方が大きかったですね」

購入資金はアルバイトで貯めた30万円。
足りなかった分はご両親に借りて返済していく方法にしました。

初めての250に大感動

2018 CB300R

初めて乗ったCB250Rは原付とは異次元の乗り物でした。

「想像以上に凄いパワーで体が震えたほどです。車体は軽かったけど走ってみたら安定感もありました。『バイクの世界がまた大きく広がったんだなあ』と思って出かけるのが楽しみになりました」

その日から野口さんは当時通っていた専門学校にCB250Rで通学するようになりました。
「同級生たちがバイクを見て『凄いね』とか『自分もバイクに乗りたい』と言ってくれたのが嬉しかったです」

休日はショートツーリングに出掛けるようになりました。
学校の課題に使う写真を撮るために大洗や千葉の養老渓谷など関東の名所を巡ったこともあります。

「バイクに乗って自分の世界観が変わりました。車は目的地に行くまで快適な乗り物なのに対してバイクは道中が充実する乗り物。道の凸凹、風、匂い。走りながらそういうことを感じて楽しめるのがバイクの魅力だと思います」

カスタマイジングを楽しむ

デザイナーとしての感性を生かしてカスタマイジングにも着手します。

「他の人と同じではなく、自分だけの特別なバイクにしたいと思いました。購入してから半年くらいでやったのがリアのフェンダーレスキットの装着です。マッドガードとセットで交換したので泥はねは酷くありません。今後はマッドガードにナンバープレートをつけてみたいと思っています」

ミラーもバーエンドタイプに交換。
外側にあるので後方の視認性が良くなりました。

マフラーは排気音やデザインなどを色々比較し、一番重低音の音質が気に入ったモリワキのスリップオンをチョイス。
パワーが上がったような感じがすると言います。

ひときわ目を引くのはミントグリーンにペイントされたタンクカバーです。

「以前からグリーン系のカラーにしたいと思っていたんです。ネットオークションで売りに出ていた純正のタンクカバーを購入して、半年くらいかけて自分で塗りました。かなり気に入っています。ノーマルのタンクカバーは大事に保管してあるし、別のタンクカバーもあるので、気分によって使い分けています。交換はボルト一本なので簡単です」

塗装は楽しかったということですが、ネットの記事を参考にしながら塗装したので反省点もある様子。
機会があったらもう一度やり直したいと考えているようです。

社会人になってからのバイクライフ

卒業してデザイン会社で働きだし、会社の近くで一人暮らしをするようになったときもCB250Rの駐輪場があることが第一条件でした。
物件探しで迷っていると、野口さんがバイクに乗っていること知っている会社の先輩が進めてくれたのが現在のマンション。
屋内の地下駐輪場があったので即契約してCB250Rと一緒の新生活がスタートしました。

ただ、仕事をするようになってバイクに乗る時間が減ってしまったという悩みも。

「学生の頃、就職してお金に余裕ができたら、色々な場所にツーリングに行こうと思っていたんですが、働きだしたら時間がなくなったりして逆に出かける頻度が減ってしまいました」

それでもCB250Rがあれば短い時間を充実させることができます。

仕事が終わってから近所を走るだけでもリフレッシュできるからです。
「都内を夜走るのは楽しいですね。レインボーブリッジや有明方面に良く行きます。会社のバイクに乗っている人と一緒に走ったりすることもあります」

先日、これまでで最長のロングツーリングを敢行しました。

「バイクに乗っている会社の先輩から『ビーナスライン最高だから、大きな休みがあるときに行ってみなよ』と言われたんです。高速道路を使いたくなかったので全部下道で行きました。休憩取りながら出ないとキツイかなと思っていたら、けっこう平気で6時間くらいぶっ通しで走れました」

大型連休で宿が取りにくく、しかも直前になってビーナスライン行きを決めたことから近くのホテルはすべて満室。

「誰かと一緒だったらホテルを探そうとか苦労したかもしれませんが1人だから気楽でした。結局マンガ喫茶に宿泊したんですが、すごい数のライダーがマンガ喫茶に来ていて皆同じこと考えているんだなあと思いました。」

ビーナスラインでは想像以上の絶景が待っていました。

「ビーナスラインは1日目の夕方に走ったんですが、景色の素晴らしさに感動しました。あれだけ開けている高原って初めてだったんです。道も広くて気持ちよかったから翌日の朝もまた走りに行ってしまいました。風が気持ちよくて走っているのが本当に楽しい道でした」

長距離ツーリングの魅力に目覚めた野口さんは次のプランも検討中です。

「以前から一緒にツーリングしていた友達が大阪で就職したんです。それで大阪までバイクで行って、一緒に関西を走ってみようかと考えているところです。九州のミルクロードもバイクで走ってみたいし、北海道にも行ってみたいです」

他のバイクにも乗ってみたいとは言いますが、買い替えはまったく考えていないとのこと。

「高速も苦にならないし、パワーも安定性も不満がまったくありません。最初は2年くらい乗って乗り換えようと思っていたんですけど、このバイクの満足度が高くて乗り換えを考える気持ちにもならないんですよ。最初に優秀なバイク選びすぎてしまったかもしれませんね」

乗り換える気持ちにならないほど理想のバイクに出会えた野口さんは、とても幸せなライダーなのかもしれません。

【文/後藤武(外部ライター)】

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