バイクの運転に自信がないビギナーのうちは250ccのほうが無難？ いえいえ！ CBR400Rはむしろ『初心者に優しい』スポーツバイクなんですよ！

CBR400Rは『スポーティな走りの楽しさ』を感じやすい

バイクの免許も取ったし、憧れのCBR400Rが欲しい！ だけどいきなり400ccとかフルカウルのスポーツバイクはちょっとハードルが高い印象を受けるかもしれません。

最初は軽い250ccとかで練習してからのほうがいいんじゃ……なんてことを思うかもしれませんが、実はCBR400Rって、バイク初心者の人にこそ乗って欲しい1台だったりするんです！

その理由はCBR400Rというバイクの扱いやすさ！

CBR400Rってスタイリングはバキバキのスポーツバイクなんですけど、実際に乗ってみると見た目に反して優しさのかたまり。
Hondaには普通二輪免許で乗れるフルカウルスポーツとして、他にも『CBR250RR』がラインアップされていますが、正直なところ運転のしやすさだけで言えばCBR400Rのほうが『各段に上』です。

ライダー身長／176cm

CBR400Rはセパレートハンドルながら乗車姿勢も比較的、快適。身長176cmのライダーの場合はかなり上半身を起こして乗ることができます。感覚的には『ネイキッドバイク+α』の前傾レベルといったところです。上半身が起きていると視界が広いため、運転するのに安心感があります。

ちなみにセパレートハンドルって、一般的にUターンがやりにくいんですが、CBR400Rの場合はそれを感じることはありません。

ライダー身長／176cm

そして、フルカウルスポーツとしては珍しいほどに足つき性が良いのもおすすめポイントのひとつ。CBR400Rのシート高は785mmなので一般的な日本人男性の体格であれば、不安を感じることはまずありません。ある程度の身長があれば、女性ライダーにだって十分に扱うことができます。

ただ、400ccなこともあり、CBR400Rはちょっと重いのが気になる……そう考える人もいるかもしれません。

事実、CBR400Rは車両重量が192kgで、250ccのCBR250RRが重量168kgに比べると24kgも重いです。

ですがバイク初心者の目線で考えると、その重量以上にCBR400Rにはメリットがあります。

その最たるものが『エンジン』です。

CBR400Rのエンジンは低～中回転域の力強さに秀でた特性になっていて、クラッチをつないだ瞬間から優しく、豊かにパワーが湧き出てきます。

ビギナーの頃は信号待ちからの再発進や坂道発進などにも気を使うと思いますが、CBR400Rのエンジンはそれを文字通り力強くサポート！ 正直に言って、高回転域でパワーを絞り出す特性のCBR250RRに比べると、発進や低速走行時の扱いやすさはCBR400Rに圧倒的な軍配が上がります。バイクというのは『重量が軽ければ安心』というものではありません。

そして、重量があることのメリットもあります。

高速道路を使ったツーリングなどでは重さが安定感となってくれて、CBR400Rはどっしりと、まっすぐ走ってくれます。それに加えてエンジンのパワーにも余裕があるので長距離・長時間の走行でもペースが落ちにくい。フルカウルのスポーツバイクが好きだけどツーリングも楽しみたい！ という人にもCBR400Rはぴったりの1台なんです。

さらに！ もっとも重要なことなんですが……

CBR400Rっていうバイクは、運転に自信がないビギナーライダーでも『ワインディングを走る楽しさ』をイージーに味わうことができるんです。

先に言った、扱いやすく余裕のあるパワーと安定感のある走りは、峠道でバイクを寝かせて走る時にも乗り手に安心感をもたらしてくれます。CBR400RはCBR250RRのような『スーパースポーツ』ではありませんが、Hondaの『CBR』の名を名乗るバイクであることに違いはありません。腕に覚えがあるライダーが操れば、なかなか侮れないスポーティさを披露してくれるんです。

バイクを傾けているコーナリング中も安定感があるうえに、コーナーを脱出する際にアクセルを開けていくことにも怖さがない。ぶっちゃけますが、公道の峠道で走りを楽しむのであれば十分以上にスポーティです。

ちなみに『アクセルを開けて走れる』というのは、バイクを操る楽しみの中核。その感覚を誰もが感じやすいCBR400Rは『バイクでスポーツすること』の醍醐味を感じる第一歩として、最適なパートナーになってくれることは間違いありません。

バイクの運転に不慣れなうちは250ccのほうが無難……なんてとんでもない！

むしろ真逆です。
初心者のころに何より大事なのは『バイクで走ることが楽しい！』って思えることであって『速く走ること』じゃありません。

スポーティなスタイルのバイクが好きだけど、運転できるかどうか不安。そう思っている人にこそ乗ってほしいのがCBR400Rです。

このバイクは言うなれば『ライダーを育てる1台』なんですから！

【文／北岡博樹（外部ライター）】

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