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ビギナー向け!鈴鹿8時間耐久ロードレースのルール解説

いよいよ開催が迫ってきたFIM※1世界耐久選手権シリーズ(以下、EWC)“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第43回大会(以下、鈴鹿8耐)。
初めての観戦を心待ちにしている方の中には、鈴鹿8耐ではどのようなレースが行われるのか、あまりご存じでない方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな方向けに、「鈴鹿8耐とはどんなレースなのか」簡単に解説いたします!
※1 Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟の略称

鈴鹿8耐とは?

鈴鹿サーキットで開催される国内最大級の動員数を誇る2輪の耐久レースです。前回の2019年の鈴鹿8耐レースウイーク4日間(木曜~日曜)の観客総動員数は約10万9千人でした。
EWCの一戦に組み込まれており、2022年は第3戦として行われます。新型コロナウイルスの影響によりここ2年間は中止となっており、鈴鹿サーキットでの開催は3年振りとなります。
1チーム2~3名のライダーが1台のマシンをシェアして走り、レース開始から8時間後に振られるチェッカーフラッグを目指します。最も多くの周回数をこなしたチームが優勝となります。

トップ10トライアル

鈴鹿8耐では、公式予選(ライダーごとの計時予選)とは別に、上位10台のスターティンググリッドを決める「トップ10トライアル」が行われます。トップ10トライアルは、マシンが1台ずつ走行しタイムアタックを行い、グリッドを決めるものです。この瞬間のサーキットには独特の緊張感が漂います。

ル・マン式スタート

ホームストレート上に予選結果順にマシンを並べ、反対のグランドスタンド側にライダーたちが待機します。スタートの合図とともに、ライダーたちが一斉にマシンへ駆け寄り、エンジンを始動させ飛び出していきます。
バイクの走行技術だけではなくライダーの足の速さ?が問われる、普段のレースでは見られない一面も鈴鹿8耐の魅力の一つです。

ライトオン

鈴鹿8耐では、日没を迎えるとライト点灯を義務付けるサインが掲示されます。
2016年から、EWCのレースではヘッドライトの常時点灯が義務づけられていますが、鈴鹿8耐では慣例としてこのサインが出されています。レース終盤の夜間走行も、鈴鹿8耐の醍醐味と言えるでしょう。

鈴鹿8耐で走るマシンは?

鈴鹿8耐に出場できるマシンは、600cc以上1,000ccの4ストローク4気筒、750cc以上1,000ccの4ストローク3気筒、850cc以上1,200ccの4ストローク2気筒の市販車をベースとした車両が対象となっています。
EWCの2022シーズンでは、Honda、ヤマハ、カワサキ、スズキ、BMW、Ducatiなどのメーカーのマシンが戦っています。
スプリントレース用から耐久レース用に改造がなされており、その大きな特徴としては①ヘッドライトの点灯が義務づけられている点、②タイヤを素早く交換できる装置や給油を素早くできる装置が使われている点、そして③冷却系システムの増強がなされている点などが挙げられます。
Hondaから参戦するチームはCBR1000RR-Rをベースとした車両で戦います。

レースフラッグの見分け方

レースでは、状況に応じて様々な色や模様の「フラッグ」が出されます。ライダーたちはこのフラッグの情報をもとに、レースを行っています。

イエローフラッグ

転倒など、コース上で異常が起きているときに出されます。イエローフラッグが出されている区間は、追い越しが禁止されています。また、レース中にマシンの撤去などが必要な場合にはコース全体にイエローフラッグが出され、「セーフティカー」がマシンを先導します。

レッドフラッグ

レースやセッションの中断を知らせるサインです。大きなクラッシュが発生した場合や、天候などにより、レースの続行が困難になると掲示され、すべてのマシンがピットやスタート位置に戻されます。

グリーンフラッグ

先述の「イエローフラッグ」と組み合わせ、「ここから先は危険なし」という意味合いで出されます。このフラッグは、各プラクティスセッション、プラクティス時のウォームアップラップ、サイティングラップ、およびウォームアップラップの1周目に提示されます。

ブルーフラッグ

ペースの遅いマシンに対して出され、後方から速いマシンが迫ってきていることを示します。周回遅れのマシンにはフラッグが振られるかたちでサインが送られ、この場合、後ろから来たマシンにコースを譲らなくてはなりません。

チェッカーフラッグ

レースやセッションの終了を知らせるサインです。8耐決勝時は、8時間の戦いの終わりを告げるフラッグとなり、ライダーやチームはこのフラッグが振られる瞬間を目指して走ります。

オレンジボール付きブラックフラッグ

ゼッケンナンバーの記されたボードとともに、この旗が振られるかたちで、該当するゼッケンナンバーのマシンにトラブルが発生していることを知らせます。トラブルを抱えたマシンは、自身や他ライダーに危険を及ぼさないよう、速やかにコースから離れなければなりません。該当ライダーは回収車両を要請するかエンジンを停止し、マシンを押しながらピットに戻ることもできます。
該当するライダーは、オフィシャルの許可が無い場合はトラックに復帰することはできません。

 

Hondaライダーへの応援、お願いします!

いかがでしたか?
今回は解説した内容を踏まえた上で観戦していただけると、鈴鹿8耐をもっと楽しめるハズ。
今大会では全日本ロードレース選手権に参戦している多くのHondaチームが参加を予定しており、上位入賞を目指して戦います。
皆さん、ぜひ現地でモータースポーツの感動を味わってみてください!

 

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