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レーシング女子岡崎静夏の『いつもバイクで!』【CT125・ハンターカブ編】遊びのスキルアップで、欲しいバイクの筆頭に!?

全日本ロードレース選手権J-GP3クラスにフル参戦を続ける岡崎静夏が、以前から大好きなハンターカブでプチ冒険ツーリングへ!!

ダートや自然や冒険も気軽に楽しめる秀逸作!

ʼ60年代から展開されてきたハンターカブの発展形として、日本ではʼ81年10月から約2年間販売されたのがホンダのCT110。このモデルをモチーフとしながら、シティコミューターのスーパーカブC125に大幅な仕様変更を加えて開発されたのが、ʼ20年6月の発売当初から非常に高い人気を維持し続けているCT125・ハンターカブです。

ʼ22年10月には、ボア・ストローク値まで変更された、環境性能により優れた新エンジンを搭載。そしてʼ24年12月に、エキゾーストパイプのプロテクターおよびバックミラーの形状が変更され、カラーバリエーションの見直しや純正アクセサリーの追加設定も施されました。

今回は、そんな最新版のハンターカブで、オフロード走行を含むプチ冒険ツーリングへ。私にとっては約2年半周期で3度目のハンターカブだったのですが、はっきり言って以前よりもさらに、愛車ラインアップに加えたくなっちゃいました!

その理由は最後に取っておくとして、まずはハンターカブの乗り味をおさらい。このバイクの魅力としてまず挙げられるのは、どこかレトロなルックスの原付二種クラスでありながら、「走る・曲がる・止まる」というバイクの基本性能がしっかりしているところにあります。

例えば、ブレーキは前後ともディスク式で、とてもコントローラブル。前後サスペンションは、スロットルやブレーキの操作に対する動きが分かりやすく、十分な接地感もあります。前後輪は、一般的なスクーターと比べて大径な17インチ。このおかげで、路面のギャップなどに対する反応が過敏すぎず、一方で原付二種らしく車体は軽めなので、軽快かつ安定感のある走りを楽しめます。

 

街乗りにキャンツー、ときにはダートも!

エンジンは、原付二種クラスとしては十分な低中回転域での力強さ。また、“トコトコ感”も魅力です。クラッチ操作がいらない自動遠心クラッチ仕様というのもポイントで、気軽に操ることができます。

カブ系エンジンの変速は、ペダル前側を踏むとシフトアップで、後ろ側を踏むとシフトダウン。ただしペダル前側は、一般的なモーターサイクルと同じように、甲部で引き上げて操作することもできます。最初に乗ったときは、操作にちょっと戸惑いましたが、ペダル前側のみで操作すればレーサーの逆シフトパターンと同じだと気づいてからは、一気に親しみやすい存在に。

後ろ側のペダル操作に慣れてからは、靴の甲部を汚さずに乗れるメリットを感じています。クラッチ操作は自動なのに、シフトダウンのいいタイミングでブリッピングすれば、エンブレの緩和も可能。クラッチ制御は自動なのに、操る楽しさもたっぷりあります!

そしてハンターカブは、スーパーカブの外装のみを着せ替えしたわけではなく、足まわりやエンジン特性なども専用に設計。だから、ダートの走破性も想像以上のレベルです。

ダートでの印象はリヤ重心で、河川敷やフラットな林道をトコトコ走る程度であれば、前輪にはあまり気を遣わなくてOK。オフロードの初中級者が冒険気分を味わうバイクとしては、最適な特性だと思います。フルサイズの本格的なオフ車と比べたら車体は小型軽量なので、狭い道に踏み込んだら難所だった……なんてときも、Uターンや押し引きはそれほど難しくなく、安全にクリアしたり自力で引き返したりしやすいはず。

つまり、気軽にオフロードデビューできちゃうバイクでもあるんです!

じつは最近、アウトドアに触れ合う機会が急激に増え、キャンプなどの経験値も上がってきました。さまざまな用途に使えて、オフロードまで走れちゃうハンターカブ。今の私には、これまで以上にピッタリな遊び道具になりそうです!!

 

CT125・ハンターカブ:SHIZUKAの評価

1)スタイリング:レトロかつ個性的なルックスを保ちながら、細部仕様変更でアップデートも忘れないところが好印象。遊び心が足されたバックミラーも好き!

2)スポーツ性:舗装路では十分な安定感があり、前後ディスクブレーキの恩恵もたっぷり。ダートでは、軽くカラダを動かしつつライトにスポーツできます。

3)ツーリング:高速道路には乗れませんが、旅の相棒としてはパーフェクト。大きくて使いやすいリヤキャリヤのおかげで、キャンプツーリングだってOK!

4)街乗り:利便性や燃費性能、車体の軽さなどを考えたら街乗りにもピッタリ……なのですが、街を出てどこかへ遊びに行きたくなっちゃうかも!?

5)コストパフォーマンス:ʼ24年12月にデビュー以来初の価格改訂を受け、3.3万円アップになりましたが、用途の幅広さを考えたらそれでもコスパはいいかと……。

 

SHIZUKAのお気に入りポイント

【前後ディスク&リヤABSレス】
優れた制動力やコントロール性をもたらしてくれる、ディスク式の前後ブレーキを採用。フロントはABS付きで安心感があり、リヤはABSナシでオフロード遊びに最適です!

●まとめ:田宮 徹 ●写真:楠堂亜希
※当記事は(株)内外出版社ヤングマシン電子版掲載記事(2025年11月号)の内容を編集・再構成したものです。

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