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ツーリング中に雨に降られたらどうすればいい? ウェアが濡れてしまう以外にもこんなところに注意しよう!【バイクライフ・ステップアップ講座/ツーリング中の雨対策 編-】

バイクで走って気持ちのいいこれからの季節は、気候的に雨が降りやすい季節でもあります。天気予報に反してツーリング中に雨が降ってきたらどんなところに気をつければよいのでしょうか?

ツーリング先で雨が降ってきそうな雰囲気に…… こんな時どうする?

これからのツーリングシーズンは、バイクの走行風を浴びながら走るのが本当に気持ちのいい季節です。

しかしその反面、今の時期から夏にかけては天候が変わりやすい季節でもあり、出発前は晴れていたのにツーリング先で思わぬ雨に降られてしまうことがあるかもしれません。

また、ワインディングが楽しめる山道を走ることも多いバイクツーリングでは、山の麓は晴れていたのに、山頂に近づくにつれて徐々に悪天候に……なんてことも珍しくないほど天気の急変がおこる場合があります。

天気予報は常にチェックしていても、エリアが変わることで天候が目まぐるしく変化することがあるので、バイクツーリングはある意味で“いつ雨に降られてもおかしくはない”環境下の中で走っているとも言えます。

悪天候に見舞われたときは、ライダーはどんなところに気をつけて走ったらよいのでしょうか?

天気アプリを活用しつつ、雨に濡れる前にレインウェアを着る

ツーリングをしていて雲行きが怪しくなってきたら、スマートフォンの「天気アプリ」などを活用する方も多いと思います。

「天気アプリ」をうまく使えば、雨雲レーダーで数時間先の雨雲の流れを視覚的に把握して、雨を避けながら移動ができるので本当に便利です。

しかし、予期せぬ天気の急変でどうにも雨が避けられない状況もあるかと思います。

バイクに乗っていて雨が降ってきたら、ライダーは「どこかで雨宿りをする」以外は、基本的にレインウェアを着て走るしか方法がありませんが、肝心なのはその「レインウェアを着るタイミング」です。

ちなみにそのタイミングですが、雨が降ってきそうなら、できるだけ早く「身体が濡れる前にレインウェアを着る」というのがベストなんです。

「レインウェアは雨が降ってきたら着ればいいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、雨が急に降り出すと、バイクは直ぐに停まれずライディングウェアが濡れてしまうので、ライディングウェアがけっこう濡れてしまうことはよくあると思います。

雨水でライディングウェアや身体が濡れてしまうと、その上からレインウェアを着ることになるので、単純に気持ち悪いだけではなく、身体やウェア内の水分を逃がしてくれるはずの「透湿性」が上手く機能しなくなります。

そうなると、ウェア内に水分が留りなかなか乾かないだけではなく、身体が冷えた状態で走行風をあび続けるので、思った以上に身体が冷えてしまうんです。

そんな状態で走り続けると体温の低下で具合が悪くなってしまうこともありますので、レインウエアは雲行きが怪しくなったら「濡れる前に着る」ことを心がけたいところです。

↓ライダーに便利な天気アプリの記事はこちら!

雨が降ってきたけどレインウェアを持ってない! そんな時に気をつけることは?

ツーリング中に雨が降ってきて最も困るのは、やはり「レインウェアを持っていない時」でしょう。

筆者の私も出発前に天気予報をしっかりとチェックして「よし、今日は晴れだ!」と思ってレインウェアを持たずに出発したら、ツーリング先で天候が急変して土砂降りの雨に降られたこともしばしばあります……。

ツーリングでレインウェアを置いてきてしまった場合は、残念ながらライダーは基本的に雨に濡れながらバイクに乗るしかありませんが、雨天時のツーリングには身体が濡れてしまうこと以外にも注意しておきたいことがあります。

雨が降って路面が濡れてしまうと辺りの環境も一変してしまうので、路面が乾いているドライコンディションの時と同じようなブレーキングやコーナリングが難しくなってくるんです。

 

濡れた路面はイメージに違わず滑りやすくなるので、まずは急ブレーキや急発進など「急」のつく操作を避けることです。

また雨で濡れた路面ではタイヤも温まりにくいので、タイヤの種類によっては性能を十分に発揮できなくなる場合があり、最悪の場合スリップや転倒するリスクが高くなる場合があります。

雨の日の運転はなるべくラフなスロットルワーク、ブレーキングを避けることが賢明です。

雨天時のブレーキは路面とタイヤの摩擦力が通常時よりも下がり、制動距離が伸びるので、コーナー手前でしっかりと減速し、スピードを緩めたコーナリングを意識します。

また濡れた路面でコーナリングするときは、極端に車体を傾けずに通常時よりもバイクのバンク角を浅めにして曲がるように心掛けると不意なスリップが避けやすくなります。

最近の車両はABS(アンチブレーキロックシステム)を搭載していますが、ブレーキでABSが効いたということは、逆に言えばタイヤロックやスリップの一歩手前だったということ。ブレーキ操作やスピードに注意する必要があります。

これは雨の日だけに限った話ではありませんが、濡れた路面では特に急なブレーキングは避けて、なるべく優しいブレーキ操作を心がけましょう。

また、雨の日はヘルメットのシールドに水滴が付いたり、シールドが曇りやすくなったりすることで視界不良が起きやすくなります。

バイクの運転では目から得られる情報が大半を占めていると言われており、様々な状況判断を目で見て行っているので、視界不良はもっとも避けたい状態のひとつです。

こういった時のためにも、定期的にヘルメットシールド専用の防水スプレーや曇り止めを塗っておくのがおすすめですが、前方が見えにくくなるくらいシールドに付いた水滴が多い場合は、無理せず一度停まって、シールドに付いた水滴を拭き取るなどしつつ、できるだけ視界を確保するようにしましょう。

↓ツーリング中に雨が降ったら注意したいことは他にも!

いかがでしたか?

せっかくのツーリングで雨に降られてしまったら残念ではありますが、しっかりとした雨用の装備を身につけて、雨ならではの走り方を意識すれば、問題なくツーリングを続行できます。

急な雨でも慌てずにツーリングが続けられるように、日頃からこれらのことを心掛けるようにしたいですね。

【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】

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