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【超越】パワーも排気量も『スーパーカブ110』には関係ない。大型バイク乗りでも『一切の不満を感じない』のが驚異すぎる……【後悔しない125ccセカンドバイク選び/スーパーカブ110 インプレ・レビュー 後編】

大型バイク乗りのセカンドバイク候補として「避けては通れぬ世界の名車」こそがスーパーカブ110。でも高性能に慣れてしまったライダーが乗ったら、少し物足りなく感じるのでしょうか?

スーパーカブ110は『別枠』だった……

長くバイクに乗ってきたベテランのライダーのみなさまには、それぞれの中に『バイクとはこういうもの』という自分なりの物差し、あるいは評価基準が出来上がっていると思います。

私(北岡)もそれは同じで、特別ライディングスキルが達者なわけではないですが「自分にとっての良いバイク」を感じとる経験と蓄積くらいは備わっているつもりです。ここではあえて「今さら」と言わせて頂きますが、高性能&大パワーに慣れた大型バイク乗りが、価格352,000円(※10%消費税込み)のスーパーカブ110に乗って「楽しい!」と感じられるものなんでしょうか……

なんて言いつつ、すぐさま結論にいかせて頂きます。

『スーパーカブは完全に別枠』

これが、今回乗ってみての最終的な感想です。排気量が110ccでエンジンパワーはMAXでもせいぜい8馬力程度。フレームやサスペンションなどにも特筆すべき点はありません。

だけどそんなの、全部関係ない!

今回は街乗りからちょっとした郊外のツーリングまでスーパーカブ110で楽しんでみました。そして最初から最後まで『満足』がありました。

まず先に言った『パワー』についてなのですが……

これがまあ不思議なことに、まったくもって「遅い」と思わないんです。むしろ『お、意外と元気!?』って思ったくらい。

その理由は良い意味での内燃機エンジンらしさにあります。最新・最先端の高性能バイクたちはアクセルの操作すらも電子制御で管理され、本来であれば扱えないほどの大パワーであっても「普通の人が普通に走らせられる」ようになっています。それ自体は適切な進化であって、決して悪いことではありません。

そんな中でのスーパーカブ110は最高出力こそ8馬力ですが、それは『剥き身の8馬力』に感じられたんです。

アクセルを開けた瞬間に、グワッ!? とダイレクトなパワーを感じる。そうはいっても8馬力なので怖さなどは感じません。ただ『活きが良い』とでも言いましょうか……内燃機エンジンらしい躍動感がある。スピードが出るわけじゃないけど、ダイナミックなんです。

フレームや前後のサスペンション、タイヤなどの「車体」に関しては『とにかく不満がない』というのが正直な感想。もちろんスーパーカブ110には高性能なサスペンションやハイグリップなタイヤが奢られているわけじゃありません。だけど『ここがちょっとな……』とは、まるで思わない。

それどころか、何をしていても『いいね! スーパーカブらしい!』って嬉しくなっちゃうんです。

今回はすこし足を延ばしてツーリングにも出てみましたが、長時間のクルージングでもエンジンや車体に関する感想は同じままでした。

バイクとしての性能うんぬんに対しての「不満がない」とかそういうレベルの話じゃないんです。すべてが『スーパーカブらしくて良い!』に変換されてしまう。もはや超越してるとしか表現できません。

難しいことを考えずにスーパーカブ110を走らせていると、不思議なほど自然に時速50~55kmくらいに落ち着きます。その速度からさらにスピードを出そうとは思いません。エンジンの味わいや乗り心地が完全にバランスしたクルージング感。それに「浸る」走りが堪能できます。

これを言葉にするならば『熟成の究極』です。のんびり流すクルージングの中に『塩梅の絶妙』を感じることができる。そこにバイク乗りとして、ものすごく高い『満足感』を感じました。

そこに加えて、スーパーカブ110には先の【前編】でお伝えしたような『普遍のスタイル』がある訳でして……時代にも流行りにも流されない独自の世界観が広がっています。

これも【前編】ですこし触れた話ですが、最終結論として悟ったのはHondaのスーパーカブは「ひとつのジャンル」に等しい、ということでした。一般的なバイクの評価基準や物差しでは測れないんです。だからスーパーカブ110はバイクとして『完全に別枠』だと思う。

前に乗ったモンキー125やダックス125にはそれぞれ『バイクとしての趣味性』が明確にありました。でもスーパーカブ110はそういう感覚じゃない!

本当に不思議です。こんなバイクは他にない。おかしな話ですが「バイク」という枠組みにいれることにすら少し抵抗を感じるくらい(笑)

ちょっと突飛かもしれませんが『スーパーカブで走る幸せ』みたいなものすらあるように思えています。

今回、大型バイク乗りのセカンドバイク選びという目線で乗り始めたスーパーカブ110ですが、これはひょっとしたらセカンドバイクの範疇には収まらないかも。愛車と並行して溺愛してしまいそうな気配がある……そういう意味では、ちょっとアブないセカンドバイク候補です!

【文/北岡博樹(外部ライター)】

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