最初はキレイなヘルメットも何度も被れば汗や皮脂によって汚れや臭いが発生しやすくなります。では汚れてしまったヘルメットをキレイにするにはどうすればいいのでしょうか?
今回は実際に、アライヘルメットの製品を取扱説明書を見ながら洗ってみます!
どうする? 汚れたヘルメット
バイクに乗る時の必需品、ヘルメット。買う時も安い買い物ではないはずなので、お気に入りで大事にされている方も多いと思います。
しかし頭を覆うヘルメットは長く使用していると、内装に汗や皮脂による汚れが付着したり、それを分解する細菌によって嫌な臭いが生じることがあります。夏は特に汗もたくさんかきますし、内部も蒸れて細菌が発生しやすく……。
いくらお気に入りでも、ジメっと汚れて臭うヘルメットを被り続けたくはないですよね。
では、汚れてしまったヘルメットのメンテナンスはどうしたらいいのでしょうか?
ヘルメットは洗えます!
で、汚れてしまったヘルメットですが、実はヘルメットって『洗うことができるもの』なんです。
ヘルメットを洗う際には購入時に同梱されていた「取扱説明書」でお手入れ方法を確認してみましょう。
今回は、「アライヘルメット」のヘルメットを実際に説明書を見ながら洗ってみます!
ヘルメットを洗ってみる!
洗うと言ってもヘルメットをそのまま洗濯機にドボン、というワケにはいきません。
基本的に汗や皮脂で汚れるのは肌や髪に直接触れる内装部です。まずは取扱説明書に従って内装を取り外します。
ヘルメット本体(帽体)もクリーニングする場合にはシールドなどの外装パーツも外しておくといいでしょう。
内装が取り外し終わったら、いよいよそれらを洗っていきます。
基本は手洗いで、各内装を折り曲げたりしないよう優しく洗います。洗剤は中性タイプのものを使用。洗剤が残ると染みの原因になるので使いすぎには注意です。
ちなみに、内装を洗い終わった後の水がこちら。
予想をはるかに上回る濁り具合……水の汚れに筆者もビックリ。ちなみに言うと写真のヘルメットはまだ新しく、半年も被っていません。こんなに汚れがしみ込んだヘルメットを被っていたのかと思うと、今後は定期的に洗いたくなります(汗)。
そして、洗い終わったら洗剤が残らないよう水でしっかり濯ぎます。
その後、ペーパータオルなどでできるだけ水分を取り除きます。
水分を取る際も洗う時同様、優しく扱うのがポイント。水気を残したくないからって、雑巾みたいにギュッと絞ったりするのはNGです。
その後、風通しのいい場所で自然乾燥するのを待ちます。
パーツは高温に弱いので直射日光を避け、ドライヤーなどでの直接乾燥は避けてください。
ちなみに、内装は洗濯機で洗うことも可能。
洗濯機で洗う場合には洗濯ネットに入れ、手洗いモードなど、なるべく弱いモードで内装に負担をかけないよう注意します。
乾燥機にかける際は高温に弱い製品もあるので注意しましょう。アライヘルメットの場合、50℃以上の乾燥温度は使用できません。
そして、内装を取り外したヘルメット本体はなんと丸洗いが可能です。
シールドなどの着脱式パーツを取り外してからヘルメット全体を中性洗剤を少量溶かした水に浸し、ヘルメット表面、顎紐、内装のメッシュを洗います。
今回はヘルメットを浸せるほど水を張れる環境が無かったため、薄めた中性洗剤をしみ込ませたタオルで優しく拭く程度にしました。
丸洗いする場合は内装同様ペーパータオルで水分を拭き取り、日陰の風通しの良い場所で乾燥させます。
乾燥させる際に直射日光に長時間当てたり、ドライヤーを使うと高温で内部の衝撃吸収素材が劣化してしまう場合があるので避けるようにしてください。それぞれのパーツが乾燥したら説明書に従ってそれらを取り付け、ヘルメットの洗濯は完了です。
どのくらいの頻度で洗うのが正解?
ヘルメットのクリーニングの頻度ですが、使ったら毎回洗うのが理想です。
肌着などの衣服は毎日洗濯しますよね? ヘルメットも同じように、できるだけ清潔に保った方が細菌の繁殖を防ぐことができ、内装の寿命も長くなります。
ただ、月に1~2回しか被らない、という人なら毎回洗濯できるかもしれませんが、使用頻度が高い場合は現実問題として難しいですよね。その場合は着脱式の内装だけでも一週間に一度など定期的に洗うといいでしょう。
定期的にヘルメットを洗って気持ちよくバイクに乗ろう!
上記の通りヘルメット全体、及び内装は自宅でも洗濯することが可能です。
せっかくのツーリングでヘルメットから嫌な臭いがしたり汚れがついていたりすると、エンジンをかける前からちょっとテンションが下がってしまいますよね。使った後のヘルメットは定期的にクリーニングして、気持ちよくバイクを楽しみましょう!
【文:石神邦比古(外部ライター)】