40歳を迎えたとき、「50歳になるまで、毎年ひとつは新しいことに挑戦しよう」と決めた沼口さん。
バイクに再び乗り始めたことも、挑戦のひとつでした。
初めて本格的に付き合ったバイクはRebel 250。
扱いやすいRebel 250でツーリングを楽しみました。
そして50歳という次の節目を迎えたタイミングで選んだのが、CB1000Fです。
体格や取り回しに不安を感じながらも、いつかは乗ってみたかったリッタークラスの直列4気筒。
CB1000Fは、そんな沼口さんが驚くほどに扱いやすいバイクだったといいます。
Rebel 250でリターン

沼口さんが初めてバイクの免許を取得したのは、25年前のことでした。
当時乗っていたのは、先輩から譲ってもらったスクーター。
アルバイト先へ通うための便利な移動手段として、2年ほど使用していたそうです。
その後、約20年間、バイクから離れた生活を送っていました。
そんな沼口さんが再びバイクに興味を持ったのは、40歳を迎えた頃でした。
50歳になるまで、1年にひとつずつ何か新しいことをやろうと思ったんです。最初はバイクが欲しいと思ったんですが、妻からバイクはダメだと言われました
そこで沼口さんが挑戦することにしたのが、フルマラソンでした。
完走したら次はバイクに乗るのだと奥さんに話していました。
見事に完走し、「これでバイクを買ってもいいよね」とあらためて奥さんに相談したものの、返事はやはりダメだということ。
約束が違うと思いました(笑)
しばらくするとHondaからRebel 250とCBR250RRが登場します。
写真を見た沼口さんは一目惚れ。
どちらもものすごく格好よかったんです。絶対に買おうと思いました
と半ば強引に奥さんを説得して購入することに。
どちらにするか悩んだ末に選んだのはRebel 250でした。
価格面も含め、家族の理解を得やすかったことが決め手のひとつだったといいます。
久しぶりのバイクには、最初は怖さもありました。
沼口さんは、自分は体が大きいわけでも、力が強いわけでもないと話します。
教習所でも取り回しには苦労し、バイクを扱うことに不安を感じていました。
その点、Rebel 250はシートが低く、またがったまま足で動かすことができました。
自分は力がないので、取り回しがすごく苦手なんです。でもRebel 250なら、またがったまま歩くことができました。その気軽さが一番大きかったですね
購入後は、休日を中心にツーリングを楽しむようになります。
転勤の多い仕事だったこともあり、石川県や岐阜県、熊本県など、赴任先にもバイクを持っていきました。
仕事の合間にバイクで走ると気分を切り替えることができたといいます。
朝に少し走ってから会社へ行くと、休日明けのようなフレッシュな気持ちで仕事を始められるんです。仕事しかなかった生活の中にハリが生まれました
CB1000Fとの運命的な出会い

実は沼口さん、Rebel 250を購入する前に、大型二輪免許を取得していました。
若い頃に普通二輪免許を取得していましたが、その後に約20年間のブランクがあったからです。
いきなり公道で走るのは怖かったので、もう一度教習所へ通って基礎から学びたかったんです。でも普通二輪免許は持っている。だったら大型二輪免許を取ろうと考えました
Rebel 250との付き合いが7年になろうとした頃、50歳を目前にして沼口さんは「一度はリッター4気筒に乗りたい」と考えるようになります。
滞りがちになっていた「毎年一つ、新しいことに挑戦する」という目標に、あらためて取り組みたいという気持ちもありました。
体力や体格を考えると、大型バイクに挑戦できる時間には限りがあるかもしれません。いつか乗れなくなってから後悔したくない。50歳という節目を迎えた今こそ、挑戦するタイミングなのではないかと考えました
以前から興味のあったネイキッドモデルも候補にしましたが、友人が所有する大型バイクで引き起こしや取り回しを試してみたところ、予想していた以上に重く、簡単に扱えるものではありませんでした。
そんなときに登場したのがCB1000Fでした。
リッターバイクとしてはコンパクトで扱いやすそうな車体に惹きつけられた沼口さんは、モーターサイクルショーや東京都内で開催されたイベントへ足を運び、何度も車体にまたがりました。
足つきも良好。
車体を起こしてサイドスタンドを払うときもビッグバイクとは思えない軽さでした。
「これならいける」と思えたことで、購入を決断したのです。
ちょうど50歳になって、リッターネイキッドデビューしたいと考えていたときに登場したもので、これはもう天の巡り合わせだと思いました
ライディングモードの使い分けがポイント

初めてCB1000Fで走ったときは、リッタークラスの直列4気筒エンジンが発揮する力強さに驚いたそうです。
その瞬間は自分に扱えるのかと不安になったほどでしたが、そんな心配も杞憂に終わりました。
CB1000Fにライディングモードの切り替え機能があったからです。
普段はRAINモードで走っています。パワーも十分だし、すごく乗りやすいんです
景色を眺めながらゆっくり走ることもできれば、必要なときには余裕のある加速も味わえる。
そんな懐の広さが、CB1000Fの魅力だと感じています。
乗りやすいのはエンジンだけではありませんでした。
ハンドリングも軽快で、思ったとおりにバイクを動かすことができました。
大きなバイクですけど、小回りも効きます。いろいろな乗り方に対応してくれるところがいいですね

転勤や引っ越しが重なったため、CB1000Fを購入してから十分に乗れない時期もありました。
最近関東へ戻り、生活が落ち着いたことで、ようやくCB1000Fとの時間を本格的に楽しめるようになりました。
バイクに反対していた奥さんも、現在はバイクに乗るようになりました。
沼口さんがバイクを楽しんでいる様子を見て、自分も乗ってみようと考えたようです。
バイクはダメと言っていたくせに「そんなこと言った記憶がない」と言うんですよ(笑)
奥さんの愛車はクロスカブ110。
熊本へ単身赴任していた頃は、月に一度関東へ戻り、そのタイミングで夫婦ツーリングへ出かけるのが恒例になったくらい、奥さんもバイクに夢中なんだとか。 
現在沼口さんはRebel 250とCB1000Fの2台を所有しています。
取り回しがよく気軽に乗れるRebel 250と余裕を持って長距離を走れるCB1000F。
旅の目的に合わせてバイクを選ぶことも、沼口さんにとって楽しみのひとつです。
CB1000Fは「育ててくれるバイク」

リッターネイキッドに乗ることは沼口さんにとって大きな挑戦でした。
そんな挑戦を後押ししてくれたのがCB1000Fというバイクだったことは間違いありません。
沼口さんにとってCB1000Fとは、どのようなバイクなのか。
そんな問いに沼口さんはこう答えてくれました。
ライダーを育ててくれるバイクですね。乗るたびに少しずつ自分が成長しているように感じるんです
乗り手が成長していく喜びを感じさせてくれるなんて、ある意味で理想的なバイクライフ。
CB1000Fだからこそ、そんな付き合い方ができるのでしょう。
【文/後藤武(外部ライター)】


















