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「夢がひとつ実現した」ホンダ初の本格2輪車『ドリーム D型』【ホンダのバイク温故知新 Vol.003/Dream D(1949年)】

現在発売されているホンダのバイクたちには、その祖先や血統に繋がっているバイクが存在します。そんなホンダの歴代バイクを1台ずつ振り返りながら「もし現在のバイクに置き換えるとしたら? 」を考えてみる名車探訪の連載企画。今回は1949年に発売された『Dream D(ドリーム D型)』です!

Honda Dream D/ホンダ ドリームD型(1949年)

「ホンダの夢を乗せた自社開発第一号の本格バイク」

創業者である本田宗一郎の「夢がひとつ実現した」の言葉からドリーム号と名付けられた『ドリーム D型』。

空冷2ストロークのロータリーバルブ単気筒エンジンは排気量98ccで、最高出力は3PS/5000rpm。最高時速は50km/hを誇ったそうです。

車体、エンジンともに自社開発となるホンダ製バイクの第1号でした。

気軽に乗れるように、クラッチレバーは無く、シフトペダルを左足で前に踏むだけで1速、足を離せばニュートラルに戻り、かかとで後ろに踏めば2速に入るクラッチ機構が採用されていました。

後に発売される初代「Super Cub C100」で採用された自動遠心クラッチの原点となったとも言われています。

当時は入手できるスチールパイプには良質のものが少なかったため、鋼板を溶接したプレスチャンネルフレームを採用していたそうです。

現行車に例えるならどんな車種?

さて、ここからはあくまでも編集部の私(岩瀬)の個人的な主観で「現行車のバイク」に置き換えてみる妄想企画です。

排気量や姿形は異なりますが、ホンダの夢を乗せて走り続ける「ドリーム CB」シリーズの子孫である「CB400 SUPER FOUR」にスポットを当てて比較してみたいと思います!

「日本を代表するスタンダード・ネイキッド」

■ホンダ「CB400 SUPER FOUR」(2020年モデル)価格:884,400円〜(※消費税10%込み)

「PROJECT BIG-1」と銘打ち、「ホンダのCB」「ホンダの4気筒」を象徴する「CB1000 SUPER FOUR」の400cc版として1992年に登場した「CB400 SUPER FOUR」

現行車は低回転から高回転までハイパワーかつスムーズに出力させるバルブ休止システム「HYPER VTEC」を搭載し、2バルブだけ可動する時は、吸気渦による高い充填効率で高回転時の高性能を確保したまま、豊かなトルク特性を得ることができます。

初登場から28年以上、改良に改良を重ねた400ccの直列4気筒はまさに珠玉のエンジンです。

誰にでも乗りやすいディメンションや、扱いやすいエンジンでホンダのスタンダードと言える1台でしょう。

「ドリーム D型」を、もしホンダの現行モデルに置き換えるとしたら、存在感や、その象徴的な意味合いも含めて『CB400 SUPER FOUR』がピッタリではないでしょうか?

【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】

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