HONDA

走るほどに馴染んでくる? HAWK 11でのツーリングで感じたこと【HAWK 11に、乗る / ツーリングインプレ 後編】

疲れると思っていた高速道路を拍子抜けするレベルで走り切ってしまったHAWK 11ですが、本番はこれから! HAWK11でツーリングは快適に楽しめるのか!?

HAWK 11(ホーク 11)のツーリングで最もきついシチュエーションは?

セパレートハンドルで前傾のライディングポジション。“THE WINDING SPORTS”を名乗るHAWK 11でのツーリングは、普通に考えると『けっこう疲れるだろうな』となります。

ところが懸念していた高速道路は220kmほど走ってみても全然平気で『なんならもっと遠くまで走れたかも?』と感じるくらいに余裕。その最たる理由……前傾姿勢だけど不思議と『快適な着座ポイント』がある、というのは【前編】でお伝えしたとおりです。

【前編】からの続きです

一般道に降りてからも快適なのは変わらず、特に疲れを感じることはありません。

何がいいって、1100ccの大排気量バイクとして言えば、車両重量が214kgと軽いこと。そして820mmというシート高が信じられないほどに足つき性がいいこと、です。

ライダー身長/176cm

参考までに、1000ccスーパースポーツの場合、シート高が830mmくらいのものが多く、それらのバイクは身長176cmの私(北岡)でも両足のカカトが軽く浮くケースがあります。そこから10mmしか変わらないんだからHAWK 11の足つき性も同じレベルだろうと思っていると……HAWK 11は両足ともべったりとカカトまで接地するんです。

これは跨った時、車両本体の重さやライダーの体重でリアサスペンションがすこし沈むこと、そしてシート形状や足の下ろしやすさ等も関係してくる話ですが、ツーリングって意外と足を着くシーンも多いですからね。なんにせよ足つき性が良いのは歓迎です。

もし『HAWK 11は気になってるけど、足つき性がなぁ……』と思ってる人がいたら、数値だけで判断せずに実際に跨ってみてください。かなり印象、変わると思います。

1100ccクラスの2気筒エンジンだけあって低~中速域のトルクは豊か。電子制御スロットルで細やかに調律されたパワーデリバリーは旅すがらの街でストップ&ゴーが続いてもストレスを感じさせないほどの扱いやすさがあります。

それもあってか、セパレートハンドル採用のスポーツバイクなのに想像以上に疲れない……信号待ちのたびにハンドルを離し、上半身を起こして束の間のひと休み、といった『セパハンライダーあるある』も無いんです。

強いて『キツい』と感じたシチュエーションを挙げるとするなら、一般道の走行中に前方をやけに遅いペースで、淡々と走るクルマに塞がれた時くらい。こればっかりはハンドルで体重を支えなければならないシチュエーションが増えるので、それが長く続くと、手首が若干痛くなります。

まぁ、これはHAWK 11が……っていうよりも、前傾姿勢のバイクすべてに共通することですが。

高速道路を降りて、布引高原から猪苗代湖へ。

ワインディングを駆け抜ける時は最高にエキサイティングなバイクですけど、だからってのんびり流すのが苦痛じゃないのがHAWK 11の良いトコロ。スポーツバイクだけど『もっとアクセルを開けてこい!』ってバイク側が急かしてくることがないんです。

流す時は2気筒エンジンのパルス感とサウンドに浸りながらマイペースで走り続けることができます。

そして、ものすごく関心したのが、今回使った純正カスタマイズパーツのタナックスの『カービングシェルケース』と『MOTO FIZZ シートシェルバッグSS』のふたつのツーリングバッグです。

これはかなり感動しました。なにがスゴいって、まったくズレない。荷崩れが無い。

出発時点から福島県まで、高速道路からワインディングをつないで走っても『カバンのズレを直す作業』が一度も無かった。ちなみに帰宅してからバッグを外す時、あまりにも『出発時のまま』で、ちょっと震えました。さすが純正カスタマイズパーツと言うしかありません。

サイドのカービングシェルバッグには着替えなど『その日の夜まで使わないもの』や雨具、防寒具の追加を入れておいて、シートバッグにはすぐ使う手回り品をメインに。

私の場合、シートバッグには細部やスマホ、カメラなどを入れてました。5Lのコンパクトなシートバッグですが、この便利さは一度使ったら手放せないレベルだと感じています。

まだ見ぬワインディングへ、HAWK 11(ホーク 11)と

猪苗代湖の湖岸を堪能したあたりで日も傾きはじめ、宿へ入りました。この日の走行距離は376.9kmでしたが……疲れたかどうか、と言われると非常に困る(笑)

そりゃあセパレートハンドルのスポーツバイクでそれなりの距離を走ってきた訳なので『疲れてない』とは言いません。でも想像してた半分も疲れていなかったのも事実です。

久しぶりに遠くへ走りに出た高揚感も手伝っているのかもしれませんけど、明日のメインディッシュとなる『磐梯吾妻スカイライン』を早く走りたい!って気持ちばかり先行していました。

そして、翌朝には朝駆け状態で磐梯吾妻スカイラインへ! 居てもたってもいられず、早めの時間から出発したらワインディング独占状態で最高のひとときでした。

スゴいなと思ったのは前日の疲れを一切、翌日へ持ちこさなかったこと。本当に疲れ切ると、次の日に『もう乗りたくない……』ってなりますから。そこで言うとHAWK 11はかなり優秀でした。

その理由は何かと言うと、むしろ2日目のほうが身体がラクだったからです。

なんと言うべきか……身体がHAWK 11に馴染んできた、というのがいちばん近い感想。これはたぶん、HAWK 11のオーナーになったら、より強く感じられることだと思いますが、初日よりもHAWK 11の前傾姿勢に違和感を感じなくなったんです。

前傾は前傾だけど、それほどキツくない。このライディングポジションは、まさしく『絶妙』です。

正直な感想として、HAWK 11でのツーリングは、けっこう快適です。

それは『セパレートハンドルのスポーツバイクとして快適』という範疇なのかもしれませんが、乗っている本人としては、純粋に『普通にロングツーリングも楽しめるバイク』だと感じています。

厳密に乗り比べれば違いはあると思いますけど、自分の経験の中にある『大型バイクで1日350km以上走ったらこれくらい疲れる』という予測の範囲に余裕で収まる。セパレートハンドルのことを抜きにしても、そう感じるんです。

だから、帰路に着いたときも『まだ全然、走っていられたな』とか『実際、限界まで走ったらどこまで行けるかな』なんてことばかり考えてました。

要するに『走り足りなかった』んだと思います。今回、往復トータルで言うと886.1kmも走ったにも関わらず。

 

なので、HAWK 11でのツーリングは全然アリ! もはや『アリかナシか』なんていうレベルの話じゃありません。実際は、もっと遠くへ行きたい! とすら思えるほどのバイクでした。

大人に許されるわずかな自由の中で、お気に入りのワインディングを駆け抜ける時間はHAWK 11の本領ですが、年に1~2回、泊まりがけでツーリングできるような余裕が持てたら、ぜひ遠くの『まだ見ぬワインディング』を求めて走ってみてください。

その時にはきっと、いつもとは違ったHAWK 11の魅力に気づくはず。

そうしたらもっと、このバイクが好きになるはずですから!

 

【文/北岡博樹(外部ライター)】

ホンダ『HAWK 11』に乗ってみたいなら!

▶▶▶HondaGO BIKE RENTALならリーズナブルに体感!料金など詳しくはコチラから

一覧へ戻る

関連記事

    PICKUP