上がりのバイクとも言われているHAWK 11。
そう聞くと上級者向けバイクという風にも聞こえますが、実際どういうライダーが乗って楽しいバイクなんでしょうか?
今回は先日開催されたHAWK 11ツアーに参加して頂いた方に、HAWK 11の印象をインタビューしてみました。
ツアーの様子はこちら
HAWK 11で伊豆箱根を走った3日間
今回のHAWK 11ツアーの舞台となったのはライダーの聖地でもある伊豆箱根エリア。
箱根からスタートして伊豆方面へとツーリングして伊豆で一泊、別ルートで箱根方面へ観光しながら戻って一泊、最終日は箱根周辺のスポットをツーリングして終了、と大きなワインディングからタイトなワインディング、街乗りなど一通りの場所を走った参加者さんたちにHAWK 11の印象を聞いてみました。
今回はツアーで初めて長時間大型バイクに乗った方からの意見を対象にご紹介します。
「扱いやすい」といった意見が多かったエンジン
1100cc水冷パラツインエンジンを搭載するHAWK 11(1,082cm3)。排気量としては大きい方ですが、実はバイクに慣れていない方が乗っても親しみやすいキャラクターのエンジンです。
今回教習所以来初めて大型に乗ったという方は、まずパワーとトルクに驚かれていました。
「半年前に大型免許を取得して、今回初めて公道でしっかり大型バイクに乗ります。1100ccなのでパワーが凄そうという想像はしていたんですが、実際乗ってみてもやはり小排気量とは比べ物にならないくらいパワーがありました。ですが、速すぎるピーキーなフィーリングではなく、パワーがトルクに活かされていて、どの回転からスロットルを開けても付いてきてくれるので運転が楽でした」
同じく初の大型となる別の参加者さんはこう語ってくれました。
「今回ワインディングを多く走りましたが、普段乗っている250だとこういう場所でも頻繁にシフトチェンジが必要になります。しかしHAWK 11は一度発進して3速、4速に入れてしまえば、トルクがあるのでシフトチェンジしなくても走れました。楽に巡行できるのはこの排気量のツインならではなんだと思います」
また先日レブル1100とHAWK 11で迷ってレブルを購入したオーナーさんはHAWK 11のことが気になってツアーに参加。 いつも乗っているレブル1100と比べても違ったフィーリングだったといいます。
「レブル1100のMTモデルを先日購入しました。エンジンはどちらも同じなので、似たフィーリングではありましたが同じではなく、レブル1100はどちらかと言うと安定志向のフィーリングに感じます。ですがHAWK 11はレブルよりもレスポンスが良く、高速性能が高く感じました。高回転でのパワーはHAWK 11のほうがあると思うので、ハンドリングも合わさってワインディングを楽しむことができました」
乗っていて楽しいハンドリング
次に一般道、ワインディングでのハンドリング面についてお聞きしました。
「HAWK 11のセパハンと跨ったときの前傾ポジションを見て最初はスポーツバイクのようなハンドリングを想像していました。ですが実際HAWK 11でワインディングを走ってみると想像以上に回頭性が良くて、自分の意思通りにバイクが動いてくれます。想像通りの動きをしてくれるので初の大型でしたが不安なく走ることができました」
実際お話を聞かせてもらった私(佐藤)もHAWK 11に乗りましたが、最初は見た目からスポーツバイクのようなハンドリングをイメージしていました。
ですが実際に乗ってみると、ライダーが曲げようと思った方向に素直に連れて行ってくれるし、曲がっている最中でもラインの自由度が高いのです。
スポーツバイクでは同じようには行かず、コーナー進入から出口までは進入した時点である程度ラインが決まってしまいます。
ですがHAWK 11はコーナー進入、中盤、出口のそれぞれのセクションに選択肢があって、バイクと会話しながら走ることができます。
もちろんHAWK 11もスポーツバイク同等のパワーを持ったバイクですが、ハンドリング面ではスポーツバイク以上に親しみやすいため、結果それが楽しさに繋がっていきます。
ポジションには慣れが必要な場合も
HAWK 11を見て誰もが最初に思うのがポジションのキツさ。 実際乗ってみてもキツイのか聞いてみると、セパハンに慣れている方と慣れていない方で意見が二極化しました。
「これまで400ネイキッドに乗っていて、このタイプの前傾のバイクには乗ったことがありませんでしたが、やはり前傾に慣れなくてポジションはキツイと思いました。最終日あたりは徐々に慣れてきましたが、それでもやはりこのポジションでロングツーリングは気が引けます」
対して普段125のセパハンのバイクに乗っている方からはこんな意見も。
「普段セパハンのバイクに乗っている自分からするとHAWK 11のセパハンはかなり楽に感じました。確かに前傾はキツイですが、スポーツバイクのポジションに慣れている方なら問題なく乗れるんじゃないでしょうか」
他の方からもセパハンがキツイという話はチラホラ聞きましたが、普段乗られているバイクがネイキッドやクルーザータイプの方はキツイと感じ、普段からスポーツバイクに乗っている方はそこまで大変には感じていませんでした。
確かにHAWK 11のセパレートハンドルはトップブリッジの下にマウントされた本格的なポジションなので、多少の慣れが必要なのかもしれません。
取り回しはこのサイズの中では楽
走りだけでなく押し引きした際などの取り回しについても聞いてみました。
普段大型バイクに乗っていない方からは重いという意見が多かったのですが、大型バイクを押し引きしたことがある方からは軽いという反応でした。
私(佐藤)個人としてもHAWK 11はこのクラスの大型バイクの中では軽いほうだと思います。 実際の重量というよりかは車高の高さ、ハンドル位置、腰で支えやすい形状など理由は様々ありますが、ベースが同じアフリカツインと比べると「排気量が違うんじゃないか?」と思うほどHAWK 11は軽く感じます。
車両サイズ的には一般的な大型クラスのバイクとほぼ同じか、それより少し小さいかというサイズ感ですが、HAWK 11は縦に伸びている部分や横に飛び出している部分が極端に少ないため押し引きがとても行いやすいです。ハンドルキレ角は少ない方ではありますが、スーパースポーツよりは切れるので押し引きして狭い場所から出したり、車両を転回させる動作が楽に感じます。
実際このツアーで取り回しの軽さが確認できたという方は、「これなら乗ることができる!」とHAWK 11を契約されていました。
人は選ぶけどハマると楽しい
色んな意見を聞かせて頂いた結果、HAWK 11は大型初心者の方からすると多少人を選ぶバイクだと思いました。
しかし、バイクに乗るのがうまくないと乗れないわけではなく、初心者でもHAWK 11の魅力が刺さった方は多かったので、ライディングレベルで判断するべきでは無いと思います。
HAWK 11のようなスタイルが好きで、週末ツーリングに行けるバイクを探している方、気軽にワインディングを楽しみたい方なら初めての大型バイクがHAWK 11でもきっと満足でき、楽しいバイクライフが送れると思います。
一度乗ったら魅力が伝わってくるバイクなので、初心者の方でもベテランの方でもまずは一度試乗してHAWK 11との会話を楽しんでみてください。
【文/佐藤快(外部ライター)】【写真/渡辺昌彦】