MODEL HISTORY

モーターサイクルヒストリア
~フルカウルスポーツのあるべき姿~ CBR250

ホンダを代表するモデルである「CB」にレーシングの頭文字「R」を組み合わせたスポーツバイクが「CBR」です。


2022年春現在では250ccから1000ccまで全5機種のラインナップが揃いますが、CBRの名が初めて二輪史に登場するのは1983年の「CBR400F」で、「CBX400F」の後を受けて生まれた空冷4気筒モデルでした。

1983年モデル CBR400F

その後CBRシリーズは国内において、125、250、400、600、650、750、954、1000と多くの排気量モデルが誕生し、ホンダのスポーツバイクとして人気モデルとなっています。


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CBRと言えば近年ではハイパフォーマンスを誇る「CBR1000RR-R」の登場が記憶に新しいと思いますが、ベテランライダーさんの中には青春時代に乗った4気筒モデルの250や400の思い出が鮮烈に残っている方も少なくないかもしれません。大型バイクが手の届きにくい存在だった時代、小排気量車は全てのライダーが夢を見ることができるモデルとして市場を席巻していました。時が流れて令和の現在、その夢の続きは「CBR250RR」に紡がれ、ライダーなら誰もが感じたことがある「スーパースポーツに魅せられる気持ち」に応えています。


いつの時代でも眩しい魅力を放つスーパースポーツのエントリーモデル「CBR250」シリーズの変遷を辿ってみましょう。

CBR250・ヒストリー

1986年 CBR250FOUR

1986年モデル CBR250FOUR

CBRシリーズ初の250ccモデルは、ライバル達を凌駕するハイスペックな性能を持つマシンとして産声を上げた。同クラス初となるカムギアトレーン方式を採用した水冷4ストロークDOHC4バルブ4気筒エンジン(最高出力45PS)に、軽量・高剛性の目の字断面構造のアルミ製フレーム。足回りには競技用二輪車で開発してきた新設計のアルミ製キャストホイールに同じく新設計の偏平タイヤを組み込み、リアまわりは極太のスイングアーム+プロリンク式サスペンションで武装。とどめにフロントWディスクブレーキと、当時考えうる最高のパーツを注ぎ込まれたまさにスーパースポーツバイクだった。この後に隆盛を極める4スト250ccレプリカ時代の幕開けを飾るエポックメイキングな一台である。

1987年 CBR250R

1987年モデル CBR250R

発売から1年でCBR250FOURがモデルチェンジ。空力特性に優れたフルカバード・フェアリングや前後分離タイプのシートを採用するなど、いわゆるフルカウルレプリカモデル然としたデザインに生まれ変わった。変更点は外観だけでなく、後輪ブレーキはドラム式からディスク式へと変更。エンジンまわりにも手が加えられキャブレターの細部見直し、バルブの大径化などにより吸・排気効率の向上をはかっている。さらには往復運動系部品の徹底軽量化を追求することなどによって、レッドゾーンの入り口が17,000rpmから18,000rpmへとより高回転に引き上げられた。なおこの頃のモデルには、カウルサイドに大きなHurricaneの文字が見て取れる。

1988年 CBR250R

1988年モデル CBR250R

この時代におけるCBRデザインの方向性を決定付けたデュアルヘッドライト付フェアリングを採用したモデル。CBRが持つ特徴の一つでもある軽量・高剛性のアルミ製フレームは新たに異形五角断面の幅広パイプとなり、軽量・スリム化を実現するとともに機能美と高い質感をあわせもたせている。またシートレールを兼ねるリア・サブフレームの形状等も改良され、シート高720mm(前モデル比-30mm)という良好な足つき性を手に入れた。後部シート下には、小物入れ(2.5L相当)も確保し、日常の使い勝手が向上。性能面でも改良が加えられており、吸排気系も大幅に変更となったことでより力強く俊敏なレスポンスを持つエンジン特性へと進化した。

1990年 CBR250RR

1990年モデル CBR250RR

250cc4気筒CBRの完成形がこのCBR250RR。エンジン、フレーム、足まわりなどすべて新設計され、当時の最新技術を惜しみなく投入されたモデル。エンジンは出力こそ変わらない(当時は最高45馬力規制があった)が、レッドゾーン入り口は19,000rpmと超高回転型へ。フロントカウル前面から外気を直接導入するダイレクト・エアインテークシステムも採用され、充填効率を向上させるとともに燃焼効率の安定化に貢献。リアスイングアームは高剛性を確保しつつ排気管を効率よくレイアウトできる「ガルアーム」タイプとなっており、徹底したマス集中化設計により、その類稀なる運動性能と誰にでも扱い易い操作性によって、250ccレプリカの一時代を築いた名車である。

2011年  CBR250R

2011年モデル CBR250R(パールスペンサーブルー)

4気筒の最終モデル発売から17年、二輪を取り巻く環境は大きく変化しCBRも次のステージへと移行。新CBRはエントリーユーザーからベテランまでの幅広いライダーの期待に応え、グローバルマーケットに適合するサイズやスタイリングなどを反映したモデルの確立を目指して作られた。軽量・コンパクトな水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジンにはインジェクション(PGM-FI)が組み合わされ、マフラー内に装備した触媒装置(キャタライザー)との効果によって高い環境性能を達成している。さらに低回転域から高回転域まで力強く滑らかな出力特性と、49.2km/L(60km/h定地走行テスト値)の低燃費も実現。絶対的なパワーを求めるのではなく扱いやすく環境にも配慮した、新しいスポーツモデルの誕生だった。

2017年 CBR250RR

2017年モデル CBR250RR<ABS>(ヴィクトリーレッド)

硬質で塊感のある面で構成されたスピード感溢れるカウルデザインを持つ新時代の❝RR❞モデル。250ccスーパースポーツモデルとして「CBR-RR」シリーズの思想「トータルコントロール~操る楽しみの最大化」を背景とし、スタイリングデザイン、車体、パワーユニットのすべてを新設計。リニアなレスポンスを実現する「スロットル・バイ・ワイヤ」の採用や3種類のライディングモードの実装、倒立式フロントサスペンションにクラストップレベルの出力(38PS)など、スーパースポーツの名に相応しい仕様となった。力強さと速さを直感させる独自の存在感と、優れた動力性能を安定して引き出せる操縦性がライダーを魅了し、新たなCBRオーナーが数多く誕生した。

2020年 CBR250RR

2020年モデル CBR250RR(マットガンパウダーブラックメタリック)

マイナーチェンジが行われ、見た目に大きな変化は無いものの出力や操作性は格段に向上した。エンジンは新形状ピストンの採用やピストンリング溝に錫(すず)メッキ処理を追加したほか、強度を高めた浸炭コンロッドを使用。それ以外にも見直し箇所は多岐に渡り、吸気系部品の最適化やマフラー内部構造の変更などと相まって、最高出力・最大トルク共に前モデル比で約8%UP(41PS/2.5kgf・m)を果たした。操作面ではクラッチレバーの操作荷重と、シフトダウンに伴う後輪ホッピングを軽減する「アシストスリッパークラッチ」の標準装備や、シフトアップ/シフトダウン時のより素早いシフトチェンジ操作を可能とする「クイックシフター」(純正アクセサリー:別売)を新たに設定。今まで以上に操りやすく快適でスムーズな乗り味を実現し、トータルコントロール性能が進化。またこのモデルから全てのモデルがABS装着車となった。

CBRの進化に終わり無し

時代によりCBRの開発コンセプトや姿は違えど、ライダーに最高のスポーツバイクを届けたいという想いは、当時も今も変わっていないと思います。


スペック競争に明け暮れた時代でも、度重なる規制によって牙を失いそうになった時でも、CBRはCBRであり続け、ライダーにバイクを操る楽しみを届けてきました。250ccという制約の中で、大型スポーツバイクにも勝るとも劣らない魅力がいっぱい詰まったCBR250RRはこれからも進化し続けます。

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